三毛ジャガーの物欲日記

オートバイ、自転車、登山、カヌーカヤック、スキーなどアウトドアレジャーを楽しんでいます。物欲にまみれていて欲しい物は買う、戴く、無い物が欲しければ作ってでも手に入れております。

カテゴリ: クルーソー460コックピットP

今日は有給消化日です。せっかくの有休、せっかくの好天気、そしてせっかくの紅葉大当たり年ですから日光に行きたいですね。でも混雑する?いや混雑する前に到着すればいいのさ。

家を出たのが4時50分。佐野SAで朝ご飯を食べてから来ても渋滞することなくいろは坂を通過でき、8時20分には中禅寺湖湖畔の歌ヶ浜駐車場に到着です。が、やはり出遅れてる!湖畔の第一駐車場はすでに満車、バス専用の場所に置いている輩もいましたが長時間の駐車になるし、マナー上問題のある行動はとりたくないので第二駐車場に車両を入れました。

青空に紅葉に男体山に、言うことなしですね。
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第二駐車場から3回に分けて荷物を運びこみ、艇の組み立てを行いました。
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10時丁度、出航です。
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いきなり紅葉が綺麗じゃないですか。テンション上がりますね。
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岬を回り込んで湾に入ったところで遊覧船と遭遇しました。
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結構速度が高いですね。引き波が来るぞ。艇を波に対して立てます。横から喰らうとチンする可能性が高くなりますからね。一般的にチンすると暖かくなるようですがカヤックでチンすると低体温症になるほど冷えるのです。その場合でもそうならないようにネオプレンロングジョンとウインターヤッケを着ていますけどね。
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さあ来た!波がしらにパドルを差して波をやり過ごします。
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右前方に八丁出島が見えていますね。中禅寺湖で紅葉と言えばここは外せないようです。
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まずは出島の付け根に向かって進みます。
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付け根のところで一回上陸します。というのも、動画撮影しているウェアラブルカメラが傾いてしまうのでその対策を施すためです。反対側から細引きで引っ張ることでどうにか傾きを抑えられそうです。
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ここでフェザークラフトに乗るお兄さんから声をかけられました。
「あれ、自作のラダーなんですね。すごい。」
はい、そうです。

ついでにパドルも自作なんですよ。気が付かなかったらむしろ嬉しいですけどね。

それでは八丁出島を楽しみましょう。紅葉もいいのですが、水がまたきれいですね。透明度が高くて湖底に自分の影が映ります。
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おりょ、遊覧船のエンジン音がしますよ。
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げ、近い!艇を立てて待ちます。
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でも遊覧船の速度が遅かったので大した引き波は来ませんでした。半ばまで漕ぐと男体山が見えてきました。
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カナディアンのパーティーとすれ違いました。スターンの男性は見事なシングルパドルさばきでした。パドルもオッターテイルの細身のブレードで、なかなかにマニアックな選択ですね。
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八丁出島の先端まで来ました。これで半分、反対側も楽しみましょう。
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反対側もまた紅葉が素晴らしいですね。
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八丁出島を楽しんだら、ちょっとショートカットします。
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結構風が出てきましたね。東から吹いています。風波が立っています。さらにショートカットして上野島を目指します。
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上野島の風裏に入ってちょっと休憩します。
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大日崎に向かいます。風が斜め後ろから吹くので進路維持に気を使います。
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大日崎を通過中、遊覧船と遭遇。結構速度を上げているぞ。艇を立てなくては。
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引き波キター!もちろんこれくらいで不安定になる艇ではないので安心ですが、波がしらをしっかりパドリングできないと横向きにされたりしてその限りではありません。
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松ヶ崎まで来ました。そろそろ戻りましょう。帰る方法は二つ、来た道を戻るか、北岸に渡って帰るかです。距離的には北岸渡った方が近いし、同じ道通るのもナニなので横断することにしました。
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遊覧船が通過したのを確認したら横断開始です。
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風波が結構立っているし、斜め向かい風なのでスピードが乗らない上に休むと戻されるので結構疲労しました。とにかく遊覧船が戻ってくる前に通過したいところです。
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20分ほどで対岸に到着しました。
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後はここを戻るだけです。
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いよいよゴールが見えてきました。岸沿いに帰ろうかとも思ったのですが、時間的に遅くなると渋滞が酷そうだから一気に横断することにしました。
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遊覧船が通過するのを待ってその後ろを横断しました。駐車場が見えています。空いているところがあれば撤収が楽なんだけど。
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12時45分、上陸しました。
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艇を引き上げて解体します。駐車場は結局空きなく、第二駐車場まで3回に分けて運びました。
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ガーミンeTrex30データ
移動積算距離10.46㎞
平均速度4.3km/h
移動時間2時間26分
停止時間24分





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昨日久しぶりに伺ったクリアウォーターカヤックで購入した物のうち、消耗品ではあるけど久しぶりの更新となるものがタイトルのチャートケースとビルジスポンジです。

左が20年使った物、右が今回購入した物です。いや、20年じゃ効かないな、もっと前から使っているね。
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ビルジスポンジの形がボール形という変わり種です。こちらもシアトルポーツブランドです。
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チャートケースはこのように海図や地形図などを入れて使うのですが、防水があまり芳しくないし濡れた手で地図の差し替えなどをする必要があるのでA4サイズにプリントしてそれをラミネート加工してから入れています。
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折り返して面ファスナーで留めるのですが、端が切れて来てしまっているので尚更防水性も信用できなくなっていましたからね。
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今回購入したシアトルポーツのチャートケースはサイズがかなり大きめです。A4を入れてみると幅はぴったり、高さ方向にはかなり余裕があります。恐らく海図のサイズに合わせて作られているのでしょう。右にはGPSなどを入れる防水ポケットば別にあり、なおかつ3局ミニプラグが付いていて防水を担保しながら外部に音声信号を出力できるのです。
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3つ折りにたたむこともできるから携行性も良いし、なかなかに良い製品ですね。ただ、防水ファスナーが気難しくて閉じるのに時間がかかります。スライダーではなく端から押してパチンパチンと留めていく必要があるのですが、これが固めで、押しながらなぞるだけではなかなか入らなかったです。この点は青いケースの方がずっといいですね。
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ビルジボールの方は実際に使ってみないと良し悪しは分からないので使った後にレポートします。







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昨日書いたブログの通り、内房のシーカヤッキングを行ったのですが、それに先立ちシートの改良を施したのでそれについて記述します。

クルーソーは随所に工夫の凝らされている艇なのですが、事シートに関して言えば残念ながら私には合わずに尻が痛くなるのでした。何回かの工夫を施してきたのですが、ふと思い立って次のようなことをしてみました。

シートの座面は硬い下のウレタンと柔らかめのウレタンの2層でできているのですがこの上の柔らかめでさえ私にはかなりの硬さです。

そこでその上のウレタンの板の代わりに980円で購入した「無重力感覚」を謳う座布団の中身を入れるのです。
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ちょっと形が違うのですが、まあ何とか入ります。無重力座布団はカバーを外せば水を吸うことはなく、その物自体ちょっと重た目なのは残念ですが困るほどではありません。
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まずまずの収まりでした。
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こんな感じになりました。

で、2時間ちょとの漕行をしたわけなのですが、尻の痛みは発生せず漕ぎここちにも問題なし、ぐゅにゅぐにゅするかと思っていましたが案外そんなこともなく普通に漕げました。

吸水しない上に軽く、さらに耐久性を考えるとエアウィーブの中身なんか良さそうですね。またいろいろと試してみましょう。






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2022年10月21日の続き
※ウェアラブルカメラ(アクションカメラ)をPFD(一般的にはライフジャケットと呼称)に付けて漕行したのですが、録画がされていませんでした。残念、なだけでなくブログの写真もWG2で撮影しただけになります。手が離せる時にだけ撮影したので良い写真は期待できません。

11時55分離岸します。桟橋にいる方から声をかけられました。
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「楽しそうですね。どこまで行くんですか?」
それが私も分からないのですよ。で、
「保田を目指して、行けるなら浜金谷まで行こうかと。」
え!とびっくりした様子。櫓櫂船をバカにしてはいけないのですよ。だって昔はこれで大洋を渡って島々に人が住み着いたんですから。

まずは原岡海岸の湾から出ます。この岬を越えると豊岡になります。海は静かで湾内ではうねりを感じません。
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湾から出ると風波がありました。しかし風は弱く追い風だったこともあり(天候を事前に調べて追い風になるようにコース設定しています。)体には感じませんでした。

この岬周辺は浅くなっていて海の底が良く見えました。小さい魚の群れが一斉に飛び跳ねたりしていました。釣りも良かったでしょうね。岬を越えれば南無谷海岸です。写真では写っていませんが右に岬が見えていました。
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岬を越えて岩礁に接近しました。
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南無谷海岸では海鳥が沢山いました。カヤックを恐れずずいぶん近くまで来た個体もありました。
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時短の為に直線的にコース取りをしているので陸地が結構遠くなっています。
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南無谷岬が近ずいてきました。ちょっと荒れ気味ですね。規模は小さいけどブーマーが立ってることが遠くからでも確認できました。
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このブーマーの巣をやり過ごすところの動画がないのが残念、カヤックのフォアデッキを波が洗い、大きくピッチングを繰り返す艇の写真が有ったらもうちょっと面白かったのになあ。南無谷岬を越えたところで12時30分でした。いいペースですね。2.5㎞を約30分ですからおよそ時速5㎞ということになります。

南無谷岬を抜けると浮島が見えてきました。その左には富士山が見えます。写真でもかなりの薄さですが写っていますよ。
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岩井海岸沖を行きます。前方には浮島と西ヶ崎が見えています。浮島を見ると歌いたくなるのがユーミンの「浮島を渡る風」です。海の上で歌いながら漕行しました。ちょっと字が違う気もしますがまあキニシナイ!岩井海岸沖は大きな湾口なので途中でトラブルがあると困ります。体調、艇、装備(特にパドル)に不具合ないことを確認してから進みます。
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この先漁労施設がいくつもあります。ブイも浮いているし、生簀なのか定置網なのか、大きくブイで囲まれているところがありました。大きく旋回してなるべく距離を取るようにして進みました。

富士山の手前に灯台?の様な岩がありました。
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はるか遠く水平線の上に東京湾フェリーの船影を認めます。先週はあれ乗ったんだよね。
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勝山の辺りから海がやや荒れだしました。しかし私とクルーソーの組み合わせで困るようなほどではありませんでした。
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浮島の穴が見えますね。
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前方の岬と島の間を越えれば勝山海水浴場です。
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この間は案外狭く、また浅い所が多いので大きな船は通れないのでしょう。ブイでコースが示してあります
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保田の海岸が見えてきました。さてどうするかな。ここであがれば15時05分の電車に乗れるな。無理して浜金谷行かなくても十分楽しめたよね。
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あれほど遠く見えた東京湾フェリーも随分近くに見えるようになってきてはいるんだけどね。あの岬を越えれば1.5㎞でもう浜金谷なんだよね。
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追い風と後ろからの風波であまり苦労せずにどんどん岸が近ずいていきます。ラダーは良く効き、また漁船もほとんど通過しない時間帯だったこともあってやり過ごす時間も必要としませんでした。
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14時05分、着岸。2時間10分の旅でした。距離はGPSは切っていたので正確には分かりませんが、13㎞程度だと思われます。
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30分で片付け終了。保田の駅まで歩きます。
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色々あったけど、楽しく充実の一日でした。





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前日に準備を整え、朝は着替えて出発するだけとなっている午前4時30分目覚ましが鳴ります。妻を起こさないようにそっと抜け出し、一通りの荷物の確認をして(充電中の物がいつも危ない)、4時50分家を出ます。駅までは徒歩です。

金町駅到着は5時15分頃でした。スイカにチャージしてから改札を抜け、ホームにあがります。大荷物ですから、もちろんエレベーターを利用しました。

大荷物とは、バタフライカヤックスのクルーソー460コックピットポッドとそこに入れた漕行用品一式、着替えや非常食などの荷物の入った50ℓドライザック、そして腰には貴重品を入れる防水巾着です。

人もまばらなホームで始発電車を待ちます。5時24分の列車です。これに乗れば8時34分に富浦に到着するのです。
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新松戸で武蔵野線に乗り換えます。ガラガラの常磐線とは違って席はほぼ埋まっていて立っている人もちらほらいました。空いている席は一か所だけ、そこに荷物を置いて隣に座るとっぽい兄ちゃん。声をかけて荷物をどかしてもらい、そこへ座りました。イヤホンをしたままで「ちっ」とした後、きもいなあと声を出していました。なんだこいつ、とは思ったのですが朝から不愉快な経験をしたくなかったので知らん顔していましたが、あからさまに嫌がっていることが分かりました。

しばらくして駅に着くと高齢女性が車両に乗ってきました。もう席はすべて埋まっています。すると驚くことにその若者、女性に席を譲ったではありませんか。私が経とうとする数秒前の出来事です。なんだ、案外見どころのあるやつじゃないか。その女性がお礼を言って降りた後はまた私の隣に座りました。

そして終点南船橋駅に着きました。大荷物を抱えているので出遅れてしまいました。ここの乗り継ぎはわずか3分です。急がないと大変な遅れになってしまいます。何しろこの後内房線に乗り換えるのですから。

荷物を引っ張ってエレベーターまで行くと何ということでしょう、健常者たちがいっぱい乗り込んで降りて行ってしまいました。まじか、急がないと。しかしなかなかエレベーターはあがってきません。ようやく来たエレベーターに乗り込み階下へ降り、1番線ホームを目指します。すると列車の入線する音が聞こえます。エレベーターの前はまた人だかり、仕方がないのでエスカレーターに乗り込みますが残念ながら目の前で列車は走り出していました。参ったなあ。若者の荷物どけて座った分遅くなったのが原因だったかなあ。

とにかくどうすることもできないので、スマホで次善の策を検索します。現在位置は南船橋、目的地は富浦、出発時刻は今。6時21分蘇我行きだと蘇我到着が6時40分。6時38分の内房線に乗ることができません。次の便は7時19分発で、上総湊で待ち時間が28分もあります。富浦到着は9時28分だよ、ずいぶん遅くなってしまうなあ。

ん、一番早いのは8時59分だぞ。どうやって行くんだろう?なに、高速バスで館山行って電車で戻ってくるのか、その手があったとは!館山まで行って電車で戻らず、そこから漕ぎ出して適当な所であがるという手もアリですね。

蘇我駅で降りたら改札を出て、出発まで時間的余裕があるのでコンビニで今日の昼食、行動食などを購入します。

そしてバス停で待ちます。バス停の時刻表に停車場が書いてあり、道の駅とみうら枇杷倶楽部とあるではありませんか。地図で調べると海までも近く、これ最高!

7時定刻丁度に高速バス南総里見号が来ました。参ったな、このタイプだと艇が乗せられないじゃん!
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すると運転手さん、トランクを使ってよいとのこと。ありがたい、早速艇を入れさせていただきました。

高速は空いていて時刻表通りの運航ができそうです。スマホで到着時間を調べながらうつらうつらしてきました。朝が早かったこともあり、また乗り換えなしで行けるようになった気の緩みで寝落ちしてしまいました。
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遠く最後尾から聞こえる静かなディーゼルサウンドとゆったりした乗り心地に気持ちよいバス旅を楽しみました。

やがてバスが一般道へ出る気配を感じ、目を覚ましました。高速降りてからほんの少しで目的地に到着です。忘れ物ないようにというアナウンスを聞いたので座席の上と前座席背もたれのネットを確認してから荷物のお礼を言っており、トランクから愛艇クルーソーを出しました。

そしてバスを見送ります。8時11分です。南船橋で順調に乗り換えできていたらまだ到着していません。
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さあ、海まで歩きましょう。その前に家に行動開始のライン入れておくか。あれ、ポケットの中に入ってないなあ。防水巾着か?ん、携帯どうした?いや、どうしたもこうしたもないぞ。バスの車内で見ていたのだから、ここになければバスの中じゃん。

振り返るともうバスの姿はありませんでした。さてどうした物か。まず必要なものはメモ用紙と筆記具です。それと公衆電話。コメリと道の駅は朝早すぎてやっていません。道の駅の外に公衆電話発見。どっかにコンビニないかなあ。調べる術を失っているので勘に頼るしかありません。駅前は恐らく何にもないでしょう。むしろ海水浴客の来る海の方じゃないかな。あたりを付けて歩き出してすぐ、セブンイレブン発見。そこでボールペンを購入しました。レシートがメモ用紙になります。

道の駅に戻って公衆電話から電話をかけます。公衆電話の中に電話帳があったのでそれで引いてみましたが、ちばシティバスの電話番号は掲載されていませんでした。うーん仕方がない、104だな。そこへ電話したら何とびっくり、100円を入れろとのこと。手数料そんなに取るの!でも背に腹は代えられません。100円入れます。

次はちばシティバスへ電話しました。7時蘇我発館山方面の高速バスでとみうら枇杷倶楽部で降りたこと、携帯電話を車内に忘れてしまったこと、席は左側前から2番目であること。しかし、まだ走行中で9時12分にならないと確認できないということでした。まだ40分もあるぞ!

さてどうする。バスの終点は安房白浜だったけど、そこまで取りに行くのかなあ。とりあえず電車で向かうことになるだろうから、富浦の駅に行こう。地図はないから勘を頼りに歩きます。

大荷物を持って歩くのでかなり辛かったのですが、なんとか富浦の駅に到着。次の電車は9時30分だよ。12分になるのを待って駅前の公衆電話から再びちばシティバスへ電話します。

「今バスから無線が入りました。ありましたよ。」
どこに引き取りに伺えばいいでしょうか?
「こちら営業所がないので、もしお時間がよろしかったら帰りの便で富浦にお届けいたしますが。」
それはありがたいお申し出です。お願いします。11時40分とみうら枇杷倶楽部になるとのこと。まだ2時間半もあるな。なら、艇を組み立てて艤装を済ませ、昼ごはんも済ませておけばぎりぎり午前中には漕ぎだせるな。

それにしても、今思うのは太川陽介さんの偉大さです。時刻表の検索なしに現地で調べてバスの乗り継ぎ旅をするのは本当に大変なことなんですね。

9時30分、予定より1時間遅れで海に到着です。本来ならば漕ぎだす時刻です。うっすらと富士山が見えました。富士見の浜と呼ばれているそうです。
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左腕のG Shock、G‐LIDEのタイドグラフはこれから潮が満ちてくることを示しています。ここで組み立てておけば桟橋を使って舫っておけるので流失の心配はなさそうです。
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エアバッグは少し空気を少なめに入れて置きました。2時間も放置するので過熱してバーストすることを恐れたのです。
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時間もたっぷりあるのでラダーの調整もしっかりと行いました。
1時間もしないうちに漕行可能の状態になりました。でもまだ諸事情により1時間以上動けないのですよ。
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日照りがきつく、なおかつネオプレンのロングパンツと上着を着ているので熱中症が心配になります。早めにバスターミナルへ行って日陰で水分補給をしましょう。

道の駅も開いたのでちょっと顔を出してみましたが、これから海に出るので買うわけにはいかないのですぐに出てしました。そしてカロリーの補給です。待合所は他の方もいたのでまさかおにぎりというわけにもいかず、マスクをずらしてレーションを頬張る程度にしました。

そして定刻の1分遅れでバスがやってきました。
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運転手さんから私の携帯が渡されました。厚くお礼を申し上げました。いや本当に良かった。この携帯は今日は私以上に冒険をしたなあ。白浜まで単独の往復しているんだから。

海まで戻ってきました。ずいぶん満ちてきていますね。11時55分、出航です。
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