2024年7月29日
夜間まで降雨がありましたがいつしかテントを叩く雨音は止み、周りのテント内からごそごそする音が聞こえてきた3時30分起床、出発準備します。今日の前半は軽身での行動なのでメインザックからアタックザックを分離し、こちらだけを使用します。雨と結露で濡れたテントなどはそのまま残していき、乾燥してから収納しようという寸法なのです。
テント場から山荘に向かうと、おお、鷲羽岳が間近に見えているではありませんか。昨日はガスと雨で何も見えていなかったのです。
トイレを借りるなどして準備が整い、ヘッドランプもいらなくなった4時36分行動開始しました。道はしっかりしているし、ザックは軽いしペースよく登れます。しかし風が強く、寒さを感じるので防寒着を着た上にさらに合羽を着ています。
振り返れば三俣山荘が、そしてその向こうに三俣蓮華岳がそびえています。
ただ、遠景はガスが多いなあ。槍ヶ岳はもうちょっと、穂高連峰は絶望的です。いや、山頂に着くまでにはまだ時間かかるから、もしかしたらその間に好転するかも。
もうちょっとで山頂だよ。ファイナルアプローチ。
5時44分、2924m鷲羽岳登頂!
ガスは晴れ、槍の穂先は見えています。いや、その先の穂高もほとんど全部見えています。
穂高の先には焼岳、乗鞍が。そうだ、山のMochiさんにライン送ろう。
パノラマで。
南側にはこれから通過するワリモ岳が。
30分ほど誰もいない山頂で過ごし、6時15分鷲羽岳を後にします。
ワリモ岳を登っている最中に後ろを見ると鷲羽岳が見えます。登頂には最低1泊は必要な奥地ですが、その場所が何しろここですから、この山ならではの眺望が楽しめました。
ワリモ岳もなかなかハードな岩場が続きますが、危険を感じる部分はなかったです。また登山道は山頂は通過せずに巻いてしまうので、いつの間にか通過してしまいました。
水晶岳がずいぶんと近くに見えてきました。えらくごつごつしています。
6時58分、ワリモ北分岐通過。ここを右に曲がります。
7時34分水晶小屋に来ました。ここを左に曲がります。
水晶小屋のヘリポートでは荷揚げ、荷下ろしの準備をしていました。
今日、結構な強風ですがヘリは飛べるのですか?
「はい、飛べるそうです。」
今風速は何メートルくらいですか?
「自作の吹き流しですがまあ10mくらいでしょうか。」
ごつごつの岩山に見えた水晶岳ですが、想像以上に歩きやすい道でした。いやこの先でしょう、岩場になるのは。
ほら、思った通りだ。
しかし、ルートは北側を巻いていて水晶小屋の方角から見るよりはずっと歩きやすく安全に通過できました。
あの梯子をあがるともうすぐじゃないかな?
ああ、ここでガスが出てきちゃったよ。さっきまであんなにはっきり山頂が見えていたのに。鷲羽岳でぐずぐずしすぎたかなあ。
8時14分、水晶岳登頂。視界ゼロ、ガスの中です。
しばらくガスが晴れるのを待ちましょう。風が強く、寒さを感じたので岩陰に体を隠しました。レーションを口に入れていると若者が一人、登ってきました。こんにちは。
「こんにちは。ガスが濃いですね。どちらから登りましたか。」
新穂高から入山し、今日は三俣山荘発で鷲羽岳経由してここまで来ました。
「自分は高天ヶ原から来ました。
霧が晴れるまで、この若者と山の話で盛り上がりました。
「あの山は何ですか?」
あれは薬師岳ですね。あそこから左に降りたところが太郎平、そこから黒部渓谷を越えた手前が雲の平ら。ほら、赤い屋根の山小屋が見えるでしょう。あれが雲の平山荘です。
「なるほど、あそこか。あそこも1泊は泊まってみたいんですよね。」
せっかく行くなら1泊じゃもったいないかも。なん泊かしないと回り切れないし、天候に恵まれるとは限らないし。
やがてガスが晴れてきました。二人で山座同定を楽しみました。
8時45分、二人ほぼ同時に山頂を出発。ガスは再び上がってきました。
水晶小屋は見えますが、その先の山々はガスの中。
まずは着た道を、ワリモ北分岐まで。
9時43分ワリモ北分岐通過。
水晶岳とは全く趣の違う光景が広がっています。右の山は祖父岳。その向こうは雲の平です。
9時47分岩苔乗越通過。このあたりドコモの電波が入ったので、ラインを送ったり天気予報を見たり。あれれ、明日はよくないなあ。よくないどころじゃないぞ、大荒れの天気っぽい。どうしようかな。
黒部川源流に向かって谷を降りていきます。三俣蓮華岳の優雅な姿がとても印象的です。
しかしこの道、なかなか油断できません。沢沿いで岩がごろごろしていて歩きにくく、下りでもペースが上がりません。
木道も濡れていて滑りやすくなっています。
スノーブリッジが割れていますね。
沢の渡渉点がいくつかありました。増水時には危険でしょうね。
祖父岳からの道と合流しました。ここからは三俣山荘まで登りです。
登ってすぐ、黒部川源流の碑がありました。
三俣蓮華岳と鷲羽岳の鞍部に三俣山荘はあるので姿は見えなくても大体あの辺というのはわかります。
鷲羽岳はこちらから見ると鷲には見えませんね。
トリカブトが群生していました。
ここを登りつめれば
11時27分三俣山荘に到着です。計画通りの到着、ここで30分でテント撤収、コースタイム2時間で黒部五郎小屋なのです。
でも、天気予報に不安が。そこで受付で明日の天気の確認をしました。やはりかなり荒れる予報とのこと。風も強くなる見込み。うーん仕方がないなあ。この調子ではどうせ明日黒部五郎には登れないし、いっちゃうと稜線を歩かないと双六小屋に戻れないので今日は黒部五郎小屋に行くのはあきらめることにしました。三俣山荘で連泊の手続きをしました。
移動しないと分かれば天気が良いうちに濡れ物を干しておきましょう。それでもまだ午前中、昼寝をするにはマットがないし。日陰で休みました。情報を得ようにもドコモ携帯は圏外です。
ほどほどの所で撤収、ようやく昼寝ができました。
今日の夕食はマイタケご飯と肉じゃがです。みそ汁の焼きナスはフリーズドライとは思えないほどちゃんと茄子でした。
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夜間まで降雨がありましたがいつしかテントを叩く雨音は止み、周りのテント内からごそごそする音が聞こえてきた3時30分起床、出発準備します。今日の前半は軽身での行動なのでメインザックからアタックザックを分離し、こちらだけを使用します。雨と結露で濡れたテントなどはそのまま残していき、乾燥してから収納しようという寸法なのです。
テント場から山荘に向かうと、おお、鷲羽岳が間近に見えているではありませんか。昨日はガスと雨で何も見えていなかったのです。
トイレを借りるなどして準備が整い、ヘッドランプもいらなくなった4時36分行動開始しました。道はしっかりしているし、ザックは軽いしペースよく登れます。しかし風が強く、寒さを感じるので防寒着を着た上にさらに合羽を着ています。
振り返れば三俣山荘が、そしてその向こうに三俣蓮華岳がそびえています。
ただ、遠景はガスが多いなあ。槍ヶ岳はもうちょっと、穂高連峰は絶望的です。いや、山頂に着くまでにはまだ時間かかるから、もしかしたらその間に好転するかも。
もうちょっとで山頂だよ。ファイナルアプローチ。
5時44分、2924m鷲羽岳登頂!
ガスは晴れ、槍の穂先は見えています。いや、その先の穂高もほとんど全部見えています。
穂高の先には焼岳、乗鞍が。そうだ、山のMochiさんにライン送ろう。
パノラマで。
南側にはこれから通過するワリモ岳が。
30分ほど誰もいない山頂で過ごし、6時15分鷲羽岳を後にします。
ワリモ岳を登っている最中に後ろを見ると鷲羽岳が見えます。登頂には最低1泊は必要な奥地ですが、その場所が何しろここですから、この山ならではの眺望が楽しめました。
ワリモ岳もなかなかハードな岩場が続きますが、危険を感じる部分はなかったです。また登山道は山頂は通過せずに巻いてしまうので、いつの間にか通過してしまいました。
水晶岳がずいぶんと近くに見えてきました。えらくごつごつしています。
6時58分、ワリモ北分岐通過。ここを右に曲がります。
7時34分水晶小屋に来ました。ここを左に曲がります。
水晶小屋のヘリポートでは荷揚げ、荷下ろしの準備をしていました。
今日、結構な強風ですがヘリは飛べるのですか?
「はい、飛べるそうです。」
今風速は何メートルくらいですか?
「自作の吹き流しですがまあ10mくらいでしょうか。」
ごつごつの岩山に見えた水晶岳ですが、想像以上に歩きやすい道でした。いやこの先でしょう、岩場になるのは。
ほら、思った通りだ。
しかし、ルートは北側を巻いていて水晶小屋の方角から見るよりはずっと歩きやすく安全に通過できました。
あの梯子をあがるともうすぐじゃないかな?
ああ、ここでガスが出てきちゃったよ。さっきまであんなにはっきり山頂が見えていたのに。鷲羽岳でぐずぐずしすぎたかなあ。
8時14分、水晶岳登頂。視界ゼロ、ガスの中です。
しばらくガスが晴れるのを待ちましょう。風が強く、寒さを感じたので岩陰に体を隠しました。レーションを口に入れていると若者が一人、登ってきました。こんにちは。
「こんにちは。ガスが濃いですね。どちらから登りましたか。」
新穂高から入山し、今日は三俣山荘発で鷲羽岳経由してここまで来ました。
「自分は高天ヶ原から来ました。
霧が晴れるまで、この若者と山の話で盛り上がりました。
「あの山は何ですか?」
あれは薬師岳ですね。あそこから左に降りたところが太郎平、そこから黒部渓谷を越えた手前が雲の平ら。ほら、赤い屋根の山小屋が見えるでしょう。あれが雲の平山荘です。
「なるほど、あそこか。あそこも1泊は泊まってみたいんですよね。」
せっかく行くなら1泊じゃもったいないかも。なん泊かしないと回り切れないし、天候に恵まれるとは限らないし。
やがてガスが晴れてきました。二人で山座同定を楽しみました。
8時45分、二人ほぼ同時に山頂を出発。ガスは再び上がってきました。
水晶小屋は見えますが、その先の山々はガスの中。
まずは着た道を、ワリモ北分岐まで。
9時43分ワリモ北分岐通過。
水晶岳とは全く趣の違う光景が広がっています。右の山は祖父岳。その向こうは雲の平です。
9時47分岩苔乗越通過。このあたりドコモの電波が入ったので、ラインを送ったり天気予報を見たり。あれれ、明日はよくないなあ。よくないどころじゃないぞ、大荒れの天気っぽい。どうしようかな。
黒部川源流に向かって谷を降りていきます。三俣蓮華岳の優雅な姿がとても印象的です。
しかしこの道、なかなか油断できません。沢沿いで岩がごろごろしていて歩きにくく、下りでもペースが上がりません。
木道も濡れていて滑りやすくなっています。
スノーブリッジが割れていますね。
沢の渡渉点がいくつかありました。増水時には危険でしょうね。
祖父岳からの道と合流しました。ここからは三俣山荘まで登りです。
登ってすぐ、黒部川源流の碑がありました。
三俣蓮華岳と鷲羽岳の鞍部に三俣山荘はあるので姿は見えなくても大体あの辺というのはわかります。
鷲羽岳はこちらから見ると鷲には見えませんね。
トリカブトが群生していました。
ここを登りつめれば
11時27分三俣山荘に到着です。計画通りの到着、ここで30分でテント撤収、コースタイム2時間で黒部五郎小屋なのです。
でも、天気予報に不安が。そこで受付で明日の天気の確認をしました。やはりかなり荒れる予報とのこと。風も強くなる見込み。うーん仕方がないなあ。この調子ではどうせ明日黒部五郎には登れないし、いっちゃうと稜線を歩かないと双六小屋に戻れないので今日は黒部五郎小屋に行くのはあきらめることにしました。三俣山荘で連泊の手続きをしました。
移動しないと分かれば天気が良いうちに濡れ物を干しておきましょう。それでもまだ午前中、昼寝をするにはマットがないし。日陰で休みました。情報を得ようにもドコモ携帯は圏外です。
ほどほどの所で撤収、ようやく昼寝ができました。
今日の夕食はマイタケご飯と肉じゃがです。みそ汁の焼きナスはフリーズドライとは思えないほどちゃんと茄子でした。
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三毛ジャガー
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