三毛ジャガーの物欲日記

オートバイ、自転車、登山、カヌーカヤック、スキーなどアウトドアレジャーを楽しんでいます。物欲にまみれていて欲しい物は買う、戴く、無い物が欲しければ作ってでも手に入れております。

2023年08月

ヘルメット買っちゃった!

というのも、先日外環をオープンフェースのコミネHK-168Plutoで走行したのですが、風切り音の大きさに参ってしまいました。もう一つ、OGKのASAGIもあったのですが購入後9年目となるので安全を考え廃棄してしまいました。

普段使っているのはフルフェイスのOGKエアロブレードVですが、これは走行性能は申し分ないのですが気軽に水分補給できないという夏場には致命的な欠点があります。もちろん、フルフェイスならみな等しく持っている欠点です。さてどうするか。ハイドレーションをタンクバッグや背中に背負って、という手も検討しましたが、走行中にぶらぶらさせるのは危険が伴うので止めておきましょう。するともう一つの手は、システムヘルメットを使うこと。でも結構いい値段するからなあ。

いやいや、これはどうだ、コミネのHK-171!


アフィリエイトで稼いだアマゾンギフトがそこそこたまっていることだし、買っちゃいました。サイズは頭の周長はMサイズの私ですが、こめかみ辺りが出っ張り気味で横に広く前後に短いのでLを購入しました。

箱を開けると製品の入っている箱が出てきます。そして半分飛び出ているクロスが。シールドを拭くのにいいですね。
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さらに開けると、カバーに入った本体が現れました。このカバー、非常時には三角停止版の代わりになるように使える(ただし、公安委員会認定はとっていません)という便利物。パープルフラッシュを持っているので認定品としてはそちらを使い、50m手前にこちらを置いてさらなる後続車へのアピールに使えますね。
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取扱説明書は結構ページ数が多くてびっくり、でも半分以上カタログのような感じで肝心の製品説明はちょっと薄めでした。
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コミネブランドで販売していますが、某ブログで中国ダフィーマ社から出ているヘルメットのそっくりさんであることが指摘されています。つまりはOEM、もしくはODMであるのではないかと。

しかし、独自の機構も存在し、その一つが顎紐のバックル。マグネット式を採用しています。こちらはドイツのFIDLOCK社製のバックルだそうです。
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当然のことながら、PSCとSGマークはついております。あと控えめにコミネのマークとSINCE1947。戦後の創業ながら歴史を感じるようになってきましたね。
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左側から歴史あるコミネマークがプリントされています。微妙にかっこいいかな?本当に、「微」ですね。
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チンガードを上げてみました。チンガードの中央下部にある赤いレバーでロックを解除し、上に持ち上げます。チンガードのロックが嚙むポイントがこのピンです。ずいぶんとしっかりしていますね。
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そしてそのピンを噛むロックがこちらです。こっちも金属でできています。
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前から見てみましょう。シールドのロックは下の爪にシールドの爪をぱちんと噛ませるタイプです。操作に慣れは必要なく、OGKのセンターロックのように開けたいときに開けられなかった、ということはまずないでしょう。

口元のインテークはシャッターを開け閉めできます。開けた時に風はほぼシールドの方に向かって流れ、顔にはほとんど当たりません。口元に流れるアライ、シールドと顔面上部にあたるOGKとは全く違った考え方で作られています。冷却にはシールドを薄く開ける方が良いかもしれません。
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そのシールドを外してみましょう。外すのは簡単、レバーを引いて、さらにシールドを開ければ取れます。他社も真似してよいレベルの簡単さです。少し厄介のは左右同時にやらなくてはいけないので、手が2本しかない人は体のほかの部分を使う必要が出てきます。左右で位置を変えてくれると、片側外してから反対側という風にできるのですけどね。
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こちらはHK‐169Plutoのピポット。構造的には同じ、円の一部が外れてシールドを外す仕組みです。これが正常進化した感じがしますね。
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中央部はチンガードのピポットになっています。もう一つ、この機構の特徴はシールドピポットの位置を変更できないことです。じゃあ、風漏れ、水漏れの調節はどうする??
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その答えがこの、長く飛び出しているストリップゴムでしょう。なんとこちらで誤差を吸収してしまおうという大胆な発想。
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頭上にもエアインテークがあり、こちらは中央のレバーというか、ボタンというか、スライダーを後ろに動かすと開く構造になっています。
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ところがですね、このあたりに値段が出ているというか、安物感が感じられるというか、ぴったり閉じなくて端の方が浮いていました。仕方がないなあ、ばらしてヒートガンで温めて成形し、再び戻しました。
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写真ではよくわからないでしょうが、隙間ができなくなりました。
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さて、それでは被ってみましょう。重たい!ズシリと重さを感じます。それと顎紐のマグネットバックルですが、きちんと留めるのに練習が必要でした。マグネットで自動でくっつくのかと思っていましたが、残念ながら金属の四角いリングの中をくぐらせてその場所に誘導しないと装着できません。見えていれば簡単なのですが、手探りですからね。また、顎紐が直接肌に触れないようにカバーがついていますが、これが長くて厚くて、それもバックルを留めるのに邪魔になります。
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コミネのヘルメットコレクション。
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被ってみて、左右幅は丁度良かったのですが前後幅はやはり大きすぎました。そこで低反発クッションをヘルメットの後頭部に仕込みました。被るとまさにぴったり!また、重量の前後配分がフロントヘビーに感じられていましたが、被る位置がやや前になったことで最適化され重さをあまり感じなくなりました。
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内装を外してびっくり、モールドにコミネの文字が。あれ、ここはダフィーマと入ってしかるべきだと思っていたのに。意外なほどコミネさん本気で作っていますね。あと、写真ではきれいに取れなかったのですが、内装はコミネの3Dメッシュが使われていました。被り心地の良さはそれもよいように作用しているでしょう。
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耳の当たる部分には薄いスポンジが配置されています。スピーカーが直接耳たぶにあたることはなく、快適に使えるでしょう。
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使う前に、プレクサスでコーティングしましょう。もちろんシールドはブランドロゴの入った保護膜を外してから塗布しました。
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それでは次、インカムの取り付けです。インカムはFODSPORTのM1-SPROをつけました。
ベースはどうやってつけましょうか。クリップでは、やはりつきませんね。
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両面テープで張り付けるなら、ここしかないかなあ。
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で、付けてみました。
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こんな感じにつきました。インナーバイザー操作レバーからも距離があり、後ろ過ぎず前過ぎず、見た目的にもそれほど変ではないところにつけられたでしょうか。
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このヘルメット、スピーカーと配線の穴、溝が彫られています。きれいに収まりますね。写真では溝に入っていませんが、もちろんこの後そこに通して留める処理をしていますよ。
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このヘルメットの欠点の一つにピンロックシートのオプションが設定されていないことがあげられます。でも大丈夫、こいつを塗布するのさ。

実際、激しい雨天の走行もありましたが曇りはゼロに抑えられていました。
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さて、実際にこのヘルメットを使用して600㎞を越える走行をしてみました。行先はもちろん、松本、そして新穂高です。

結論から先に書くと、エアロブレードと比較してすべてにわずかに劣る、です。風切り音はわずかながらも大きく感じられます。それ以外に気になるヒョロヒョロヒョロという音がします。こちら、口元のエアインテークを閉めると鳴らなくなりますが。また重量はやはり重たいです。400g程度の差があるのですが、それは被っていてやや気になる感じです。長時間になるとエアロブレードとの差を感じてきます。また、作りに安っぽさ、荒っぽさを感じる部分も散見されます。特に額のエアインテークのシャッターはひどく、自分で直して使用しています。

しかし、圧倒的によいのはやはり、チンガードがフリップアップできることです。信号待ち、あるいは渋滞中、信号待ちで水分補給ができるのは夏にはこれ以上ないメリットです。また、雨天の走行をしましたが、心配された漏水もなくフルフェースと同様の使い心地を感じられました。

弱点はあるものの、価格を考えれば十分納得の製品だと思いました。ダフィーマ社の製品はアリエクスプレスで購入できるようですが、コミネ独自の工夫もあるし、価格もこれ以上安くなくてもよいかな、というレベルに抑えられていますからこちらで十分だと私は思いました。

そのほか使ってみて気になる点がありましたらまたブログに記します。

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山に行く前のこと。荷物の点検をしていて、合羽に汚れが目立つことに気が付きました。まず洗おうか。

カッパを洗うのに使用した洗剤はマルチクリーナーです。
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電気バケツを使い、丁寧に洗います。洗い終わったらシャワーと電気バケツを使って泡がほぼ出なくなるまですすぎました。

そのままでは撥水機能が低下してしまうので、撥水材を使用して機能の回復を狙います。使用したのは漬け込みタイプの撥水材です。

バケツに水を入れ、規定量の撥水材を入れてそこへ合羽を漬け込みます。手荒れ予防のためかき回し棒を使って漬け込みました。
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あとはそれを干すだけです。脱水機にはかけられないので当然ダラ干しになります。撥水効果はどうだったのでしょうか?

試してみたところ、初期性能ほどではない感じもありますが、まずまずはじいてくれました。やや生地がしっとりした感じがして、サラサラ感にかける気もします。でも、山岳用防雨着、防風着、防寒着として十分な性能は維持できていることでしょう。

実際登山中に雨に降られ、あるいは寒いので着ましたが、撥水能力は十分機能していました。

漬け込みタイプはまだまだ残っていたので、ついでにテントやスパッツ(ゲイター)、シュラフカバーなども漬け込めばよかったな。まあ次にやることにしましょう。






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2023年8月19日

笠ヶ岳から下山してきたら、ライディングの準備をします。テントなどは干して少しでも乾かすように努めます。
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荷物を積み込み、ライディング姿になったらアルコール系消毒ティッシュで頭を拭きます。ぐずぐずしていると雨にあたるので、とにかく出発します。本当は温泉に入りたかったんだけどなあ。ちょっと気持ち悪さを感じながらヘルメットをかぶりました。

12時20分、深山登山者駐車場を出発。

2日前に走った道を反芻します。極上のワインディングを乾燥した路面で再び味わいます。温泉をあきらめた分、しっかりと楽しみましょう。
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長いコーナーの途中で曲率が変わり、さらにひと寝かせ、あるいはアクセルで起こしてそれに合わせます。この楽しみは他のスポーツにはない部分ですね。
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往路では安房峠を越えましたが、復路では有料道路を使用しました。帰りが遅くならないようにということと、やはり山間部で雷雨には遭いたくないということからです。
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安房峠の下を通過するわけですから、当然トンネル部分が長くなります。
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お腹が空いてきました。しかし前を観光バスがかなりゆっくりしたペースで走り、なかなか距離が稼げません。参ったなあ。13時25分、ようやく道の駅風穴の里到着。やはり私が一番大荷物ですね。
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空は青空、本当に雨降るのかなあ。予報外れた??
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食堂では十割蕎麦のかき揚げそばをいただきました。久しぶりに食べるフリーズドライ以外の食事です。
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この道の駅で同僚や家族へお土産を買いました。

お腹がいっぱいになったら松本ICを目指して走ります。あれ、遠くで稲光が見えるぞ。山沿いでは雨降っているな。大丈夫かなあ。
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これちょっとやばそうだぜ。
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松本ICまで来ました。雨雲はすぐそこまで来ています。
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雷鳴が聞こえます。これは来るな。みどり湖PAに立ち寄ります。なんとここ、2輪駐車場がなくふつうある場所まで来るともうその先には大型車駐車場しかないのです。仕方がなくそこへ留めさせてもらいました。
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雨雲レーダーで見てみます。これ、現在地点降っていないのは奇跡的じゃん。これからどう考えても土砂降りの中突っ込まざるを得ないよ。
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合羽を着こみ、タンクバッグにはカバーをかけて走り出します。合流車線を加速中、カバーの前側が外れ飛んでいきそうになりました。そうか、タンクバッグの付け方変えたからな。なんとかお腹で抑え、飛ばないようにしながら走ります。

中央道に合流し、最初の諏訪湖SAに立ち寄ります。
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まずはここでカバーの付け方の工夫を。ストラップのフックでカバーを抑えておくか。さらに細引きで全体を巻きました。
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合羽を着ていると暑い!走行中には袖を開けてそこから空気を入れれば涼しいのですが、この姿のまま渋滞はまると危険だぞ。熱中症をどう回避するのか、思案のしどころだな。
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諏訪湖SAではすぐそばで落雷の音がします。そしてぽつぽつと雨が。いよいよ来たかな?

しかし、走り出してみるとなぜか青空が広がり雨には当たりません。合羽どうしよう。脱ぎたいなあ。
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とにかく情報収集だ。
「へいSiri、中央道上りの天気予報を教えて。」
「お探しの情報は見当たりませんでした。」

使えないなあ。

双葉SAに寄ってコンシュルジュに尋ねてみるか。
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「あくまでも天気予報なのですが、この先八王子の先まで雨の予報です。」
合羽は石川PAで脱げますか?
「その先も雨の予報ですね。」
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だめか。渋滞の情報もあり、大月から小仏トンネルまで20㎞100分という情報。そのほかにもちらほらある様子。少し遅らせてみるか。ここで夕食食べちゃおうかな。

野菜不足だから野菜多めの献立がいいな、なんて思っていたけど結局アジフライ定食になってしまいました。これが結構おいしかったですね。
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双葉SAは武田信玄公がアピールされていました。生誕500年なんだとか。ん、2年前でだよ。
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ゆっくりしていると渋滞情報は更新され、90分に。また、それ以外の部分はクリアされた模様。よし行こう。

初狩PAに立ち寄り、思い切って合羽を脱ぎました。この先の渋滞に耐えられないと思たからです。また、雨もほとんど降っていません。

初狩PAにはテネレ700が来ていました。うーん、いいな。
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大月をすぎてもあまり混雑はなくこれもしかして渋滞クリアしたんじゃないの?と思ったのはやはり早計、大渋滞にはまりました。2輪がいたのでしばらく一緒に走りました。
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小仏トンネル走行途中で渋滞はクリアになり、順調に走り出しました。しかし、トンネルを抜けると今度は雨が。はじめはぽつぽつと、やがて激しく降ってきました。

石川PAに立ち寄り、合羽を着こんでいると雷鳴とともに激しい降雨が。ゲリラ雷雨とはまさにこのこと。
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やむ気配もないのでそのまま走り出しました。首都高速に入ってからも降ったりやんだりを繰り返しました。加平が近くなってようやく雨はやみました。
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自宅到着は21時30分頃でした。帰ったらまずやることは濡れた装備を干すこと、それから無事帰宅のラインを送ること。



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2023年8月19日

3時30分起床、食事をしてから4時40分テントは張ったままですがそれ以外の物はパッキングして、アタックザックに行動用の水と合羽の収納袋などを詰めて山頂を目指します。途中小屋に立ち寄りトイレを拝借。そう、このテント場はトイレがなく小屋まで登らないといけないのです。

うっすらと明るくなっています。どんな朝が待っているのでしょう。
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笠ヶ岳の山頂に到着。あまり人がいません。ん、ここ山頂の標柱がないね。
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ちがう、あっちだ。
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南岳のあたりが明るくなっています。これ日が出たな。するともうすぐ稜線からご来光かな?
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とにかく、山頂に行きましょう。そして、山ガールにシャッターを押してもらいました。寒いので防寒着、さらに合羽を着こんでいます。
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南東には甲斐駒ヶ岳、その奥には富士山が。
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雲が多いせいでしょう、いわゆる「ピカーン」というご来光はなかったのですが、これはこれでなかなかによい朝でした。いつまでも光の変化を楽しんでいたい気持ちでした。でも昨日登ったあの坂を下らねばならないし、そのあと300㎞のモーターサイクルライディングも待っているのでほどほどにしなくてはね。

すっかり明るくなっています。
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干していたフットプリントもまあまあ乾いていました。テントを撤収します。このネイチャーハイクにテントはモノポールタイプなので稜線のテント場ではちょっと心配でしたが、張り綱をしっかり留めていたからでしょう、余裕で持ちこたえられました。風が強いときにはさらに細引きで強化した方がよいでしょうけど。
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6時3分出発します。
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歩くと歩いた分穂高が近づいてきます。本当にすぐそこ、谷を挟んでいるだけですから。奥穂の右のぴょこっと出ているのはジャンダルムかな?来年はあっち行ってみるか。涸沢カールも穂高への道も渋滞しそうだけどなあ。
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7時09分笠新道分岐到着。休憩はせずそのまま新道を下ります。いや、最初はちょっとだけですが登りですね。
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まだまだ槍穂は楽しめますよ。そっち向いて歩くので、登りより下りの方が楽しめますね。もちろん足元もしっかり見なくてはいけませんけど。
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花の百名山とされていますが、お盆過ぎでもその片鱗はまだまだ見ることができました。
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8時ちょうど、杓子平到着。初めてザックを下ろして休憩します。クッキーやビスケットなどをいただきました。ちょっと贅沢なロイズの物も混ざっています。これ、職場の同僚から誕プレとして頂いた物です。
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15分ほど休憩したら再び歩きます。ここからはとにかく激下りが延々と続きます。

さて、水の残量を計算しましょう。1Lハイドレーションに入れてあります。620mlに水を加えた薄め爽(ペットボトルのお茶)です。現在までに300mlほど消費しています。コースタイムで杓子平から登山口まで3時間です。30分に1回水を飲むとすると5回飲んで最後に水場のある登山口に到着することになります。700mlを5回に分けると一回140ml飲めば丁度ということになります。しかし、何かのトラブルでもっと時間がかかるようなら計算以上に飲まざるを得なくなるので、120ml程度に抑えたいところ。

30分に1回、3回水を吸うというパターンで行くことにしました。休憩を終えたのが8時15分ですから、次は8時45分ということになります。

歩きにくいガレの下りを慎重に下っていきます。

やがて樹林帯へと入り、高山らしい景色は木々に隠れがちになっていきます。高度は2100mと看板があります。プロトレックの計測では2107mでした。まだまだ、1000mも下るのか。
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下りのきつさには参りますが、それでも足を動かしていればちゃんと進むものです。ブヨは発生の場所には今日はブヨはなく、そのほかの害虫も出くわしませんでした。

だんだんロープウエーの音が大きくなってきました。そして沢音がよく聞こえるようになってきました。だんだん林道が近づいていることがわかります。

10時32分、ポン!と林道に出ました。やっと下り終えた!長い長い下りだったなあ。

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ハイドレーションにはまだ水で薄めたお茶が残っていますが、やはり体は水を欲しています。粉のポカリを溶かして水場で汲んだ水で溶かして飲むことにしました。
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歩きながらポカリを飲みます。ちょっとづつ飲んでいるつもりでしたが、20分もしないうちにウォーターキャリーは空っぽになってしまいました。やはり水は大いに不足していたんだなあ。危ない危ない。

林道歩きも終盤、ロープウェー乗り場横を通過。
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登山指導所で下山報告書を提出し、駐車場に帰ります。そこには愛車CB250Fが待ってくれていました。時刻は11時39分でした。
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荷物を下ろしたら、遭難対策委員会(妻)へ下山の報告を入れ、さらに友人たちにも下山報告をしました。



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2023年8月18日

夜間近隣テントからのいびきと降雨の音で断眠となってしまった状態で朝を迎えました。でも元々人間は熟睡しなくても大丈夫な生き物なのではないでしょうか、案外問題なく動けます。小屋のトイレも非常にきれいな水洗式トイレで、テント泊者でも200円を徴収されますがその価値は十分にあり、その面でも体調はバッチリです。

4時起床、5時30分行動開始です。まずは林道をもと来た方へ戻ります。コースタイムで10分ですから僅かなものです。
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そして、笠新道へ。
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いきなりの急登!昭文社の地図のコースタイムで4時間20分、この急傾斜が続きます。長い!けど、とにかく脚を動かしてさえいれば10時には杓子平に到着するはずです。
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高度1800mのちょっと手前、先行者が休憩しているところを迂回したらブヨがたくさん飛んでいるのを目にしました。その途端左足に激しい痛みが!噛まれた!

その場で処置すると他のブヨの標的にされてしまうので、ブヨがついてこないところまで登ってザックを下ろし、処置をします。今回ポイズンリムーバー持ってきていないよ。なんで置いてきちゃったかな。ムヒアルファを塗り、さらにカットバンのガーゼにムヒアルファを厚めに塗って患部に貼り付けました。

登り始めて2時間弱、樹林が薄くなってきました。高度は2000mに近づいてきています。
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振り返れば穂高連峰が見えてきました。テンション上がります。
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8時に休憩をします。レーションを口にしますが、食べる気持ちが湧いてきません。バテてきていますね。久しぶりの登山に体が追いついていないのかもしれません。忙しすぎたのか、暑さのなか気力を失っていたのか、事前に十分な運動を積んでこれなかったのは確かです。

でもゆっくりなら登れるぜ。こんなことは今までにだって普通にあったから。

9時44分、杓子平に到着。コースタイムよりわずかながら早かったことに一安心。ここまで来るとしばらくは傾斜はゆるくなるはず。ほら、この通り!
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でも抜戸岳までの上りはやはり傾斜が急ですね。でも、ここさえ頑張れば。その先には今回の目的地、笠ヶ岳です。小屋も見えています。とにかく抜戸岳まで登れば天空の散歩道だ、よし頑張ろう。
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途中までは高山植物やハイマツの隙間を抜ける楽園の様相ですが、大きな岩が張り出したところを巻くあたりには再びとんでもない急傾斜になります。これ明日は下山するんだよね、今からうんざりだなあ。いや今はそんなこと考えるな、とにかく登ろう。
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バテていて一気には登れず、立ち止まってはハイドレーションを吸って水分補給します。1.8L入れて来てあるので余裕はあるはずです。杓子平から抜戸岳まではコースタイム2時間ですから、12時には着くはず。途中一回の休憩を入れました。このあたりで単独行の男性と抜きつ抜かれつになってきました。彼のほうが歩行速度が早いのですが、休憩の回数が多くそこで抜き返す感じになります。

11時30分、稜線に出ました。この景色!抜戸岳はそこからすぐですから立ち寄っていきましょう。ザックをデポし、貴重品だけ持って山頂を目指します。
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11時55分抜戸岳登頂!
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景色を十分堪能したら、再び笠ヶ岳を目指して歩きます。あれあれ、ガスが湧いてきましたよ。天気大丈夫かなあ。
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12時44分抜戸岩通過。稜線に出れば楽になるかと思っていましたが、疲労は更に蓄積されてきていて歩行速度はちっとも上がりません。
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13時15分ころテント場到着。ザックを下ろしてテント泊の受付をしに笠岳山荘へ向かいます。空身だし距離もさほど長いわけではないのですがこれがかなりきつく感じられました。
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受付をしてテント場代2000円を支払い、説明を受けて驚愕の事実を知らされました。
「テント場にあった水場は雪渓を利用したものなのですが、雪渓が消失したので水も枯れました。水はこの小屋で販売していますが、何しろここでも限りがあって慢性的に不足しておりますので一人一回限り、1Lまでの購入をお願いしてます。」

え、なにそれ???つまり水が1Lしか手に入らないってこと?

さてどうするか。とにかくテント場に戻ってテントを張ってから考えよう。
昨日の雨で濡れていたので、張ってからしばらくは乾燥させます。ある程度乾いてからテントマットを敷いて荷物を入れました。フットプリント(グラウンドシート)はびしょびしょだったので乾いてから張ってあるテントの下に潜り込ませて設置という手を使いました。
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水の残量を確認します。ハイドレーションはタンクをザックから出さないと残量がわからないという欠点があるのです。あれれ、思ったより少ないな。300mlもないぜ。

ウォーターキャリーを持って笠ヶ岳山荘まで水を買いに行きました。1L200円ですからガソリンより高い!というほどでもなくなってきたのが昨今のガソリン価格、山小屋の水より高い!とスタンドで驚く日も近そうだなあ。1Lプラスちょっとおまけをいれてくれました。でも、これでは今日の夕食、明日の朝食でほぼ使い切ってしまい、明日の行動用の水が確保できません。どうしようかな。ん、ペットボトルのお茶買えるの?1本500円、リッターあたり1000円か。安い、安すぎるぜ。水切れの苦しさがそれで解消されるなら。迷わず2本買い求めました。買ったお茶は爽で、嬉しいことに620mlも入っていました。

テントから笠ヶ岳が見えるので、ガスが抜けたら登ってこようかな。あれ、抜けてきた?いや、その後再び濃いガスに覆われてしまいました。携帯電話はわさび平では圏外だったけどここは不安定ながら3Gで、調子良ければ4Gで回線が繋がりました。友人たちに現況の報告をしました。
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テント場は結構な混雑ぶり。
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今日の登頂を諦めて夕食を作ります。明日の朝に期待だな。
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朝夕の調理に必要な水分量を計算、明日の下山用に確保する水を1Lとすると、残りはここで飲水しても大丈夫そうです。水量に少し余裕ができて本当によかった。

夕食を食べ終え、歯磨きをしていると隣の若いカップルのテントから悲鳴のような歓声が聞こえてきました。
「ワオ、ものすごくきれい!」

テントから出てみると、おお、なるほどこれは!

夕日に染まる穂高連峰が!
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もちろん槍だってこのとおり。
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今日来た道のりを改めて眺めます。明日もあそこを歩けるんだなあ。
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明日は天気は良さそうです。ただし、下山後雷雨に遭うなあ。





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