再び那珂川下野大橋に降り立つ二人組。9日にカナディアンのバウシートに座っていたあの男が、いよいよ「船頭」としてデビューするのです。
艇長ですから、自分の乗る艇は自分で組み立てます。ちなみにグモテックス サファリです。
私はナノック マナティトレイルです。艇を組み立て、艤装を施し、着替えて、艇を見ずに浮かべ、荷物を積んだら、まずはパドリング講習と沈した場合の処置を伝授します。
一通り済んだら、いよいよ歴史的瞬間です。自分の力で水の上に漕ぎだします。
あまりの緊張に首が座っていませんね。
中州を駆け上がり艇に乗って追いかけます。チキンルートといえども最後の部分はザラ瀬になっています。あ、瀬の中で横向きなってしまったぞ!艇は横倒しになって本流の中へ投げ込まれてしまいました。
足はつくなよ、と教えてあるのでそのまま流れていきます。流れのあるところで立つのは危険なのです。フットエントラップメントを起こしたら一巻の終わりです。安心しろ、俺が何とかしてやるぞ。セオリー通り、まずは写真撮影だ。
スローロープを投げ、回収します。
へこむ彼、これは幸先いいね。なにしろカヌー乗り最大の楽しみは同行者の沈なのだから。もう1~2回は楽しめそう。うひひ。
サファリに手を焼いています。前へ進めればくるりと後ろ向き、前を向こうとパドルを入れるとそのまままっすぐを通り過ぎてもう一回転、そんな感じでさらに左右の1時安定性の低さからぐらつく艇を抑えきれない様子。
仕方がない、艇の交換をしよう。
「どう?」
「ダメ、こっちでも回されるし、艇が重くて大変。」
でも、どうにかこうにか様になってきて瀬もぎりぎり何とか沈を免れて越えてきています。
「これ大瀬まで行けないですよ。タンデムにできませんか?」
最悪、サファリを車の入れるところにあげてデポ、トレイルをタンデムにして下ることもできます。ここからがガイドの腕の見せ所だな。なんとかやり切った感動を与えてあげたいなあ。
荒川合流点を越えた後、山間部に入る前の河原で昼食のために大休止を入れることにしました。ここで気分を変えていかないとそれこそ「もうだめ」がでてきそうです。
あがったらこの表情。
私のPFDにはナイフが付いていますが、彼にPFDにはナイフがないので、万が一ロープが絡んだ時の処置の為にダイビングナイフを付けておきました。
今日のお昼はスパゲティナポリタンです。
調理していると多くのカヤック、カヌーが通っていきます。鮎釣り解禁直前の日曜日ですからね。
スパゲッティに限らず、一般にパスタはたっぷりの湯でゆでるのが基本ですが、ここには下水がないのでゆで汁をこぼすことができないのです。そこで、登山式パスタ調理方法をとりました。さらに、最近所さんの目がテンで紹介された蒸しパスタという調理方法を参考に、試してみました。
レシピ 野郎2匹分
スパゲッティ1.4㎜300g、水700ml、袋入りサラダマッシュルーム、ナポリタンの素。
水を火にかけ沸かし、沸騰したらスパゲッティを投入。ぶくぶく泡がたったら火を中火に。蓋をして蒸す。時々かき回して焦げ付きを予防。
水気がなくなったら、マッシュルーム水分ごと投入。この水も捨てる場所がないからです。水分が見えなくなったらナポリタンの素を投入。焦げ付きに注意し、弱火で焦げ付かないようにかき混ぜる。かき混ぜるのに飽きたら出来上がり。
オニオンスープもおいしかったですよ。
食べたら気分も少し上向いてきました。さて、艇はどうする?やっぱりトレイルの方がまだ慣れそうです。なら、行くか。昼食後最初の難関はここの瀬です。右岸に張り付いたら、これはもうやばいなんてもんじゃないぜ。下見をして、レスキューポジションにスローロープを持って入ったらOK、よしいけ!
やばいと思ったら、とにかく漕げ!
安全に通過したことを確認したら私も追いかけます。水がざぶんざぶんと艇の中に遠慮なく入ってきますが、セルフベイラー艇なのでそのまま我慢していれば見る見るうちに水位は下がっていきます。サファリ、いい艇だなあ。
この辺りで半分くらい来たことになるかな?この調子なら大瀬まで行けるさ。
なかなかいいコース取りをしていますね。わかってきたかな?
瀬の中で横向きになってしまいました。そこだけは頑張ろうぜ。艇は前後に長く、横幅は狭いのだから。簡単にひっくり返っちゃうぜ。
余裕が出てきたのが、いい表情をする様になってきました。
前を行くマスタードカラーのアリーを追って瀬に入る新米艇長。
結局大瀬まで、一人で漕ぎ下ることができました。ここまで無事に引っ張ることができたとは、なんていいガイドなんだ!と褒めてもらえなかったので自分で自分を褒めます。
よし、あがろう。よく頑張ったな。固く握手。
天気がいいので、艇をばらして干しておきました。ガイドはまだまだ仕事があります。デポしておいた自転車で車の回収に向かうのです。
天気が良すぎ、手袋を外してから自転車に乗ったら、手が日焼けです。そして顔も!
湖と違って川は難しそうですね
無事、独り立ちが出来たようです。
また、ランチも美味しそう!です
早く乗りたいっす!!!
ウチの居候の面倒もたまには見て欲しいくらいです。
かなりのインドア派なのですが、何とか山や川に連れ出して
.............そのまま放置。
アウトドアーには備えはちゃんとしておかないとですね
よく軽装備で登山して遭難する人が多いと聞きます
自然をなめると怖いですね~
本当の独り立ちは準備、片付けもできてからですね~。そのあたりままだまだです。
ご退院おめでとうございます。でも、まだまだ自宅療養でしょうから、あせらずにじっくりと取り組んでください。いつか一緒にマナティシリーズで浮かびましょう。
ブサギさんなら、喜んで!
それなりの装備をいつも持っていくのですが、過剰になると重すぎてまたそれもトラブルのもと。バランスがありますね。やや過剰気味でちょうどいいように思っています。
彼、1人で漕ぎ切れて良かったですね(^o^)/
最初は危ぶまれた独り立ち計画ですが、なんとか漕ぎ下れてほっとし増した。
次はやまさんさんが川下デビューする番ですよ。クルーソーでもできますが、もったいないので私の艇でいかがでしょうか?ちなみに現在鮎釣りシーズン突入ですので秋以降になりますけど。