今日は6時30分Vittese集合。なぜか?師匠と2名だけの参加、つまりマンツーマン指導を受けられることになるわけです。これはある意味ラッキーです。交通費的にはアンラッキーかもしれませんが、たかが知れています。
例によってチームカーの銀のメルセデスに自転車を積み込み、走ります。今日は私も必然的に運転します。左ハンドルだし、ウインカースイッチがコラム左側、ライトがインパネの左端のロータリースイッチと違和感はありますが、なにしろベンツですから、どっしりした走りですので運転はしやすい部類でしょう。6気筒の(かな?)どこまでも静かなエンジンとがっちりしたサス、ボディ剛性は18年23万Km走行の車齢を感じさせない素晴らしいものです。
上毛電気鉄道線とチームカー。ルーフキャリアには7台の自転車、7本のフロントホイールが積み込めるようになっています。ボディも強いのでフルロードでも大丈夫。いいなあ。買って買って!(ここだけの話です。)
さて、車は公営駐車場に到着です。ここからは自転車で赤城山の大沼を目指してひたすら走ります。それぞれのペースで、無理はしない、というチームの掟がありますが、まずは道を間違えやすい所までは師匠が一緒に走ってくれました。
師匠からのアドバイスがありました。
カーブに番号が振られていて、90番がゴールの峠であること。
30番から40番辺りと、60番辺りに傾斜が急なところがあること。
87番からえらくカーブ番号の間隔が長くなること。そしてそのあたりに結構長めの下りがあること。
師匠は前回1時間で登りきったそうです。そして私と同じ職業の別のお弟子さん(チーム員が正しい)は1時間30分くらいだったそうです。前回筑波に一緒に行ったN氏は1時間15分くらい。
目標タイムは、、、、、いや、そんな余裕はないです。とにかく足を着かずに登りきれればいいことにしましょう。
赤城神社から、いよいよそれぞれのペースでクライミングです。師匠はすいすいと登って行ってしまいます。先は長いので追いかけませんが、しばらくは長い直線などで小さくなった背中を目視できました。
しばらく行くと、いよいよカーブ番号が始まりました。1、次のコーナーが2、と思ったらその前の蛇行がもう2、そんな調子で8まですいすいです。そしてそこで滝沢温泉の分岐です。そこを超えるともう9。もう10パーセント来たのか、いい調子だぞ。ここの所仕事や家の用事で忙しく、体調管理に不安があったのですが、何とか大丈夫そうです。
それなら次の10パーセント、18番カーブを目標に頑張りましょう。10,11、結構楽ですね。いやいや、師匠は30番からがきついと言っていたから、ここはまだ無理するべきではないですね。
18番カーブを超えると、次の目標は27番カーブ、ここまで来ると30パーセント来たことになります。いきなりおりゃー、とペダルぶん回して上まで上がれるほど強くないことは自覚していますから、そうやって短い目標を持って、そこまでとりあえず頑張る、という小市民的手法で登って行きます。
そんなこんなでその30番カーブです。が、それまでと斜度はたいして違いないまま、40番まで来てしまいました。うーん、なんだろう、師匠は結構その辺テキトーなところあるからなあ。
45番カーブに来ました。ここで半分です。意外なほど余裕を感じています。これなら上まで足を着かずに行けるでしょう。しかし、意外なところで脚に来ました。何番コーナーか失念しましたが、深いヘアピンカーブになっていて、コーナーの内側はものすごい斜度です。そこを避けようとやや右に寄ろうとしたら、後ろからモーターサイクル3台に進路をふさがれ、一番きついところに追いやられてしまいました。おいおい、お前らもっと気を使えよ!
足つきせず、必死のダンシングで乗り切りましたが、いやー足に来まね、これは。しばらく回復の為にゆっくり進むしかありません。カーブ54番、63番と9番ずつを目標に登って行きますが、脚の筋肉の回復がなかなか来ません。そのうちにやや腹部に不快感を覚えるようになってきました。ボトルの水を飲んだのですが、何分経っても胃に滞っている感じです。これはまずい。思い切って吐くか?しかし、そこまでひどくはなさそうです。ボトルの水はしばらく飲むのを中止し、消化器系も回復を待ちます。
81番カーブを過ぎると、いよいよ最後の1割です。この頃からようやく脚も消化器も回復の兆しが見えてきました。さあ、ここまで来たんだから、最後まで頑張ろうぜ、俺!
そして待っていた87番カーブ、ここから平坦と下りがあります。登りでは気が付いていませんでしたが、下って初めて気温が低いことに気が付きました。ウインドーブレーカーは背中のポケットです。でも、出して着る前にはまた登りになりました。下った所には89番の立札があります。いよいよあと1!がんばれがんばれ。傾斜が緩いのでシフトアップし、ペースアップします。前方にカーブが見え、あれが90番か!まだ長いなあ。でも、このペースなら!すると、そのカーブから黄色い車体がものすごい勢いで下ってくるのが見えました。あ、師匠!
「オー、速いじゃない、もうここまで来たのか。よし、最後だから無理しないでいいよ、まだゴールは先だから。」
「え、そのカーブじゃないんですか?」
「んー、そうなんだ、なぜかこの辺のカーブには番号ふらていなくてさ、まだ結構あるから、とにかく無理しないで。」
心が折れそうです。でも、師匠が並走してくれるので、気持ちは楽に保つことができました。コーナーを抜けると、またコーナーが見え、そしてそこを抜けると長い直線!そこを登りきると、あった、90番カーブの立札!そのまま大沼の方へ下って行き、日陰で休みます。
「うちのチーム員はよく登るね、1時間20分くらいでしょう?」
「いや、私のメーターでは1時間30分以上かかっています。」
「そんなことないでしょう、時計で確認しながら走ってきたから。」
どこから計測したかで変ってきますが、まあ何とかチーム非登録選手の標準は何とか保てたのでしょうか?道路の温度計は22度を示しています。冷たい風が、ほてった体に心地よいです。
脚を上げて横になり、しばらく休みますが霧が濃くなってきて来ました。これは降られるかもしれません。濡れると激坂の下りは怖いので、とにかく帰りましょう。下りはあっという間の30分、コーナーを左右にバンクさせ、豪快に下って行きます。楽しいと言えば楽しいのですが、やはり登りの方がいいですね。これが楽しみなら、モーターサイクル乗った方がいいでしょう。
昼食は師匠行きつけの宮城屋で、カルビ焼き定食をたべました。肉屋経営の店なので、さすがにいい肉でした。美味しかった~。
帰りに元気村粕川ふるさと館なる公共施設に寄ってきました。500円で温泉とプールに入れ、物産店もあります。
物産展では師匠は梨を、私はそば粉を買いました。
15時、帰宅したらこともあろうに冷房をつけて子供二人は「とったどー」を観て、だらけていました。これこれ、そんなことでは一流選手にはなれませんよ。これからトレーニングに行こう!え、パンクしている?それなら、チューブ交換からだ!それいけ!
え、リアクイックが開けない?気合が足らんなあ。オトッツアンの見本を見ていろ!どうだ!で、交換作業は本人がやり、娘を入れて3人でサイクルトレーニング開始。まずはまたVitteseへタイヤを買いに行きます。そして、そこから土手に出ました。土手の上り坂では、息子が「もがいていい?」
いいよ、いいよ、俺に負けるなよ。それ、Go!
が、どうしたことでしょう、奴の背中が遠くなるばかりです。うーん、今回俺はリカンベントだからか?いや、赤城の後だからか?もう一回登りがあり、今度は私の先行。おりゃー、どうだまいったか!ん?刺された~!
ついに息子に負けたか。そろそろ隠居考えるか。隠居は赤城にするかな。
息子はそのまま公園にトレーニングに行きました。そうでなくっちゃ、1軍の座は得られないぞ。
ボクは水谷・伊藤夫妻(戸籍を含め夫婦別姓で何の問題もない)がそれぞれの味を本気になって演じていて楽しめました。
滝田ゆう「寺島町奇譚」でも、空襲前の疎開決断がなかなか難しかったことが出ています。バケツリレーで油が主成分の焼夷弾が消火出来るはずもないのに、、、消火訓練の滑稽さも笑い事ではありませんね。
9条のおかげ?で、戦火に逃げ惑う恐れはなくとも、防災備蓄の更新は大事ですよね。大地震とは言わず日常的にも火災時の備えとしてきちんとやっておくべきですが、これがついつい怠りがち、うちもチェックし直します。時々山遊びしていたときはひとりでに目配り出来ていましたが、近頃安楽泰平に甘えて怠りがちです。