この記事の続きです。
忙しすぎてなかなか準備ができなかったのですが、半年ぶりにようやく続きが書けるようになりました。
§1 広角レンズ、標準レンズ、望遠レンズの特徴と使いこなし
レンズの画角は焦点距離でつかみます。短いほど広角に、長いほど望遠になります。標準は一般的に50㎜とされ、およそ35㎜フィルムの対角線の長さなのでこの付近を標準としています。ただし、K100DのようなセンサーがAPS-Cサイズの場合1.5倍になります。50㎜レンズをAPS-C機で使うとフルサイズセンサー機75㎜のレンズで撮影したサイズになり中望遠になり、標準レンズは33㎜ということになります。
三脚にカメラを固定し、広角から順にレンズを交換して撮影してみました。
超広角24㎜

広角28㎜

本当の標準43㎜(J☆レンズであるFA43㎜F1.9Limited、35㎜フィルムの対角線は厳密には43㎜であることから設計された。パンケーキと呼ばれる非常に薄いレンズ)

標準50㎜

中望遠85㎜

望遠300㎜

次に、レンズを変えて被写体が同じ大きさになるように撮影してみました。下の4枚の写真は全部同じ花を映しています。撮影の距離を変えて同じ大きさになるようにしてみました。
300㎜

85㎜

43㎜

24㎜

全く同じ場所、同じ物を映してもこれだけの差が出ます。どのように被写体を切り取るのか、考えながらレンズを選びましょう。ズームレンズで「被写体を画角に丁度良い大きさにする」というのも間違いではないのですが、広角の効果を得るために寄る、望遠効果を得るために離れる、という手を使わないのはもったいないと思います。
§2 絞りの効果
前回の絞りの効果についておさらいをしてみましょう。絞り効果は標準レンズではより顕著に現れます。望遠では絞ってもピントの合う範囲が狭くなりがち、広角では絞りを開放しても合う範囲が広くなりがちなのです。
いずれも同じ43㎜レンズを使用しています。感度はISO100です。
f1.9(絞り開放)シャッター速度1/1000

f2.0 シャッター速度1/800

f2.8 シャッター速度1/500

f5.6シャッター速度1/125

f8 シャッター速度1/60

f16 シャッター速度1/15

f22 シャッター速度1/8

絞り込むごとにピントの合う範囲が前後に広がっていくのが分かると思います。
§3 シャッター速度の効果
絞りの次はシャッター速度の効果を検証しましょう。速ければ動いている物が止まって写り、遅ければブレて写ります。ブレは動きとして映り込んだり、場合によっては消えることもあります。例えば高速道路で極めて遅いシャッター速度を使うと車が全く写らず動かない道路やストラクチャーのみが写っている写真を撮ることもできます。
レンズは43㎜、絞りはf3.5で固定、シャッター速度に合わせて感度を変えて撮影しています。
1/4000

1/500

1/250

1/125

1/60

1/30

1/15

1/8

1/4

1秒

今回のスピードの場合、1/4000から1/250まではあまり変化なく、それより遅くするにしたがって流れが表現できるようになっていますね。1秒まで来ると滝つぼの下の流れまで写り方が変わってきて、凹凸が消されています。
このように、シャッター速度でも表現を変えられるので「とりあえずプログラムで撮影」だけではもったいないのです。
§4 撮影アングル
撮影のアングルによって作品の印象を大きく変えることができます。
43㎜レンズの例
ハイアングル=腕を頭の上の伸ばして撮影

標準=立ってファインダーをのぞく

ローアングル=膝立ちでファインダーをのぞく

超ローアングル=カメラが地面すれすれで撮影

広角レンズだとさらに強調されます。24㎜レンズで。
ハイアングル

超ローアングル

普通に立ったままで撮影すると普通に見たままなので自然な感じで写りますが、アングルを工夫することで非日常的な視点の作品を得ることができるようになります。
第3回に続く

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忙しすぎてなかなか準備ができなかったのですが、半年ぶりにようやく続きが書けるようになりました。
§1 広角レンズ、標準レンズ、望遠レンズの特徴と使いこなし
レンズの画角は焦点距離でつかみます。短いほど広角に、長いほど望遠になります。標準は一般的に50㎜とされ、およそ35㎜フィルムの対角線の長さなのでこの付近を標準としています。ただし、K100DのようなセンサーがAPS-Cサイズの場合1.5倍になります。50㎜レンズをAPS-C機で使うとフルサイズセンサー機75㎜のレンズで撮影したサイズになり中望遠になり、標準レンズは33㎜ということになります。
三脚にカメラを固定し、広角から順にレンズを交換して撮影してみました。
超広角24㎜

広角28㎜

本当の標準43㎜(J☆レンズであるFA43㎜F1.9Limited、35㎜フィルムの対角線は厳密には43㎜であることから設計された。パンケーキと呼ばれる非常に薄いレンズ)

標準50㎜

中望遠85㎜

望遠300㎜

次に、レンズを変えて被写体が同じ大きさになるように撮影してみました。下の4枚の写真は全部同じ花を映しています。撮影の距離を変えて同じ大きさになるようにしてみました。
300㎜

85㎜

43㎜

24㎜

全く同じ場所、同じ物を映してもこれだけの差が出ます。どのように被写体を切り取るのか、考えながらレンズを選びましょう。ズームレンズで「被写体を画角に丁度良い大きさにする」というのも間違いではないのですが、広角の効果を得るために寄る、望遠効果を得るために離れる、という手を使わないのはもったいないと思います。
§2 絞りの効果
前回の絞りの効果についておさらいをしてみましょう。絞り効果は標準レンズではより顕著に現れます。望遠では絞ってもピントの合う範囲が狭くなりがち、広角では絞りを開放しても合う範囲が広くなりがちなのです。
いずれも同じ43㎜レンズを使用しています。感度はISO100です。
f1.9(絞り開放)シャッター速度1/1000

f2.0 シャッター速度1/800

f2.8 シャッター速度1/500

f5.6シャッター速度1/125

f8 シャッター速度1/60

f16 シャッター速度1/15

f22 シャッター速度1/8

絞り込むごとにピントの合う範囲が前後に広がっていくのが分かると思います。
§3 シャッター速度の効果
絞りの次はシャッター速度の効果を検証しましょう。速ければ動いている物が止まって写り、遅ければブレて写ります。ブレは動きとして映り込んだり、場合によっては消えることもあります。例えば高速道路で極めて遅いシャッター速度を使うと車が全く写らず動かない道路やストラクチャーのみが写っている写真を撮ることもできます。
レンズは43㎜、絞りはf3.5で固定、シャッター速度に合わせて感度を変えて撮影しています。
1/4000

1/500

1/250

1/125

1/60

1/30

1/15

1/8

1/4

1秒

今回のスピードの場合、1/4000から1/250まではあまり変化なく、それより遅くするにしたがって流れが表現できるようになっていますね。1秒まで来ると滝つぼの下の流れまで写り方が変わってきて、凹凸が消されています。
このように、シャッター速度でも表現を変えられるので「とりあえずプログラムで撮影」だけではもったいないのです。
§4 撮影アングル
撮影のアングルによって作品の印象を大きく変えることができます。
43㎜レンズの例
ハイアングル=腕を頭の上の伸ばして撮影

標準=立ってファインダーをのぞく

ローアングル=膝立ちでファインダーをのぞく

超ローアングル=カメラが地面すれすれで撮影

広角レンズだとさらに強調されます。24㎜レンズで。
ハイアングル

超ローアングル

普通に立ったままで撮影すると普通に見たままなので自然な感じで写りますが、アングルを工夫することで非日常的な視点の作品を得ることができるようになります。
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コメント
コメント一覧 (1)
三毛ジャガー
が
しました