朝6時3分の京成金町発高砂行きに乗るべく、家を5時30分には出ようと思っていたのですが、なぜか出発前に電車の中で読む本を持って行きたくなって探してしまっているうちに5分経過、これはやばいかも!?
それ急げ、速足でクルーソーを引っ張って歩きます。自宅から駅まで2㎞はありますから、空荷ならともかく急がないと間に合いません。
なんとか出発3分前には車両に乗り込みました。こんな早くから乗客は結構な人数でしたが、高砂で不便な最後尾車両は余裕があります。

定刻通り8時6分三浦海岸駅に到着しました。ここからは徒歩で海までアプローチです。近くて助かります。

セルフシャッターでとっている場合か、俺!(後でこれが利いてくる!!)
海岸出たら、早速艇の組み立て、、、、、いや、その前にトイレ、、、、。そして海を見に行きます。心配ですからね。
何しろ海難事故があった所です。しかし、海は心配した重油の玉も浮いていることはなく、見た目にはきれいになっていました。金田湾も被害に遭ったということでしたが、ここがどうだったかはわかりませんけど。
報道では事故と重油流出の件はやっていましたが、その後どうなっているのかは全く知らされていないので実際に来てみないことにはわからないのです。風評被害も心配されますから、私のブログで、という本当にささやかですが、とりあえず海水浴は大丈夫、と宣伝しておきましょう。
到着して30分以上、ようやく組み立て開始。するすると組みます。そして水際まで運び、ここで荷物積載と艤装をします。

艇の中はこんな感じにしてみました。これなら、十分な浮力を確保できるでしょう。バウハッチにはお昼ご飯のセット、10ℓドライザックを入れました。

なんだかんだで、結局9時30分、出艇です。

まずは沖ノ島を目指します。海鵜がたくさんとまっていましたが、カメラを向けると一斉に沖に向かって飛んで行ってしまいました。

今回はGPSに航路を入力してあるので、それも楽しみの一つです。同じ防水袋にはアマチュア無線機も入れてあり、傍受しているは国際VHFの16chです。このチャンネル使って船舶へ呼びかけるのです。ここで呼び出し、サブチャンへ移動します。津波などの情報がいち早く入る様な気がします。
金田湾を南下し、雨崎を通過すると、複雑に入り組んだ岩礁地帯に出ます。この辺は休憩に適した砂浜もそこかしこにあるのですが、まだ出港30分、その必要はありません。

暗礁に気をつけながら進んでいくと、前方に剣崎灯台の姿が見えてきました。灯台はその役目を終えつつあるようですが、その姿が目に入ると現在位置が確実にわかるので、大変にありがたい存在です。今回デッキコンパス、地図のほかに、GPSも装備してきていますが、機械の故障リスクもあるし、やはり目視できる安心感は灯台ならではです。

剣崎周辺も荒れやすい海ですから、慎重にコースを選んで進みます。デッキコンパスが270度を差すようになると、見えてきました、今日の昼食ポイント、横瀬島です。

上陸できそうなポイントを選びながら、島に接近します。そして、波も穏やかな、カヤックが丁度入れる隙間に突っ込み、11時丁度、上陸しました。

バウハッチを開け、ドライバッグを取り出します。島に上陸、本日のメニューはレトルト韓流粥に、ご飯の残りを追加したものです。

白い砂は、貝殻でできています。南の島の雰囲気です。まさかの東京湾口にあるとは、何とも不思議な感じです。

食事を終えたら島を探検しました。でも、数分でぐるりとまわれてしまう小さな島なのです。西には城ケ島と城ケ島大橋が見えます。昨年放送していたドラマ、「泣くな原ちゃん」の舞台になった所ですね。娘が見ていたのですが、話がよくわからない私はドロップアウト。でも、城ケ島の風景が出てきたので、そこだけは好きです。
11時30分、再び出艇。その、城ケ島を目指します。この辺りは太平洋のうねりがそのまま入ってくるところなので、穏やかな今日でしたが、それでも結構な波が立っていました。暗礁も多く、ブーマーがあちこちに立っていました。

宮川湾まで来たら、一気に南下します。ここは三崎港の航路です。大型漁船の通り道ですので、かち合うと大変なことになります。港と、港に入る船と、両方ないことを確認したら一気に進みます。安房岬が近づいてきたら、一安心。赤羽海岸方面へ漕ぎ進めます。

ここから城ケ島の西にかけては海が一番荒れる所です。暗礁が多く、突然ブーマーが立ち上がりますので、よくよく見て、その部分の沖を通り抜けるようにします。安全の為にもう少し沖へ出た方がいいかな。
と思ったら、沖の方でも大きなブーマーが。おおこわ。

三崎港の出口は西側にもあります。こっちもテトラの陰で港の様子を確認。行く船、帰る船がないので、今のうち、一気に渡ります。
渡りきってもまだ安心できません。えらく高く長い防波堤が待ち構えています。しかもご丁寧にストレーナ付き。補足されない様に少し離れて、且つ本船航路を避けて漕ぎ進みます。

ようやく端まで来たと思ったら、北に向かってまだまだ続きます。よっぽど予算余ったのかな?
ここを越えると油壷です。湾に入って休もうかな。ちょっと疲れ気味です。時刻は13時10分か。1時間40分漕いだことになるなあ。バスの時刻は15時49分だから、ゆっくりして行ってもずいぶん時間が余るでしょう。余りすぎ?
そうか、もしかしたら一本早いバスに乗れるかな?ウエストポートに入れてあるメモを取り出すと、その前のバスは、、、。14時30分。今は13時10分。残り距離はGPSに出ている通りだとしたら、5.1㎞。現在までの平均速度は5.2㎞/h。平均5.5㎞で行って、20分で片付け、5分でバス停まで行ければ家に5時30分に帰れるぞ。今日は波が高い所を通過してずいぶん海水をかぶったから、丁寧に艇も洗いたいし。
それ急げ!追い風ですので、またしてもウェザーコッキング現象で左漕ぎを強くしなければならないので腕がパンパンになってきました。でも、何とかなるさ、いや、何とかするさ!
油壷の写真です。写真撮影の時間も減らして頑張ります。

ここからは岸沿いではなく、もう目視できる荒崎目指して一気に直線で進みます。こうなるとやはりラダーが欲しいなあ。やはり自作するか。でもちょっと忙しいなあ。
あがる息、筋肉の張ってくる左腕、だましだましの漕行です。GPSの示す残り距離はどんどん減って行きます。速度は7㎞/hを越えていることも珍しくありません。でも、見た目は近づいていかないんですよね。
三戸浜、和田長浜を越え、岸が近づいてくると荒崎で遊ぶ人たちが見えてきました。時計は、13時55分、何とかなるか?

荒崎を回り込み、荒崎公園近くへ上陸します。時刻は14時05分、あと25分!

到着を喜んでいる場合ではないのです。荷物を降ろし、艇の解体をします。シーソックの中をビルジスポンジで水を抜き、少しでも水分を飛ばそうと船体布を広げて干します。
その間に着替えます。半袖パドリングジャケットは裾からの水の浸入を押さえるためにタイトな造りなので、脱ぐのに時間がかかります。首を抜いたところで胴が抜けず、ジタバタ。こんなことしている場合でないのに!靴を出して、ああ、靴下どうしよう、いいや、素足で。石田純一だってそうしているそうじゃないか。
パッキングします。ここは急がば回れ、コックピットには入れていた通りに入れます。残りの物はザックに放り込み、パドルは手で持ちます。GPS、無線機、カメラ、財布、スイカを持っていることを確認したら、道路まで担いで走ります。時刻はもはや27分!道路からはもちろんホイールを使って転がしていきます。走れ走れ、あ、バスが見えた、運転手に手で合図、乗るから待ってて!!!
乗り込んで30秒、扉を閉めて走り出しました。間に合った~。これ、お世辞でなくクルーソーコックピッドポッドならではですよ。
三崎口からは青砥まで乗り換えなし、おしいなあ、高砂まで行ってくれたら、いいのになあ。
自宅には17時40分着、到着してすぐに雨水タンクから高圧洗浄機へ給水し、一気に塩抜きしました。船体布も洗い、ベランダから干します。洗濯物は洗濯機へ、装備は水洗い。ダイビングナイフとカメラは塩抜き。
GPSデータ
漕行距離 21.03㎞
実漕行時間 4時間01分
合計時間 4時間53分
移動平均速度 5.2㎞/h
最高速度 10.01㎞/h
明日の予定
午前は体内探検(検診)、午後は御大と自転車遊び。
ああ、今から禁飲食です。
アマチュア無線もやっておられるのですね。私も若い時からHF~50MHzでやっておりました(今はリグ自作中断中で空にはほとんど出ていませんが)。
ところで、シートの具合はいかがでしたか?。