御大からお預かりしたロードバイクの定期検査、整備を実施いたしました。
 
まずはホイールから。タイヤを外して振れ取り台に乗せます。テンションメーターでスポークテンションを計測します。
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振れはほとんど出ていませんが、ややテンションが弱くなっています。スポークの初期伸びですね。首の部分はどうしても伸びが出てしまうようです。ストレートプルタイプならその心配はないのですが、自分でテンションをあげられる人にとっては、補修部品が簡単に手に入るこのタイプの方がかえっていいのです。
 
振れとテンションバランスのちょうど良いところでバランスさせます。つい、細かい振れを取りたくなってしまいますが、神経質にやるよりテンションバランスをあまり崩さない程度に収めることも重要なことです。リムが優秀なら、かなりの所まで追い込めます。
 
今回はここまで追い込めました。左側のみ、使用しています。隙間は計測不能のところまで追い込めました。
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横振れのネジは常に左のみを使用、ホイールをひっくり返して簡易センターゲージとして使っています。もちろん、最後にはセンターゲージできちんと確認していますが、どっちに寄っているのか、どれくらいずらせばよいのかの指標になります。
 
センターゲージを当て、センターの調節をします。リアはズレが認められ、調整しました。リアはオチョコがあるのでどうしてもずれやすいのです。
 
リムは汚れを取った後、マビックストーンで仕上げます。この作業で、ブレーキのフィーリングがかなり変わります。
 
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前後入れ替えてタイヤをはめ、空気圧をあげればホイールは完成です。コグはパーツクリーナーで油分を落とし、きれいにしました。
 
続いてワイヤーとブレーキブロックの交換です。新品と比べてみました。パッドがこんなに摩耗しています。限界ですね。
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シューとブロック一体式なので、固定からやり直しです。固定する時にはトーインと言って、ハの字に付けてパッドの前の方から当たる様にするのですが、私はこの方法でやっています。後ろ側に紙をはさんでシューを固定します。トーイン出し専門の工具まであるのですが、上級グレードだとシューは付いたまま、パッドのみの交換で済むのであんまり使わないんですよね。
 
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ワイヤーを外したところで、ついでにボトルケージも外し、フレームの清掃です。ケミカルはバイクウォッシュという泡のタイプです。塗装に優しいそうなので、凝った塗装の車両にはこれを使っています。塗装も、傷んだら再塗装すればいい、という考え方ではありますが、コルナゴくらいの凝りようだととてもやり直す気にはならないのですよ。
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チェーン、ディレイラー、チェーンリング、クランクなども磨きました。これは手が汚れているので写真は無しです。
 
次はワイヤー張りです。アウターワイヤーも端の方が曲がってしまっていたので、インナーと一緒に交換しました。
 
私がやるのですから当然のことですが、アウターの切断面はやすりで仕上げて平にしています。そして両端面にグリスを詰め、中に潤滑油を封じ込めます。潤滑油はメンテルーブを私は信用しています。これはどっかにも書きましたが、網戸が滑りすぎるようになって風で開いてしまう様になってしまい、風雨に耐えてその不便な状態が1年以上も続いたのですから、その性能は素晴らしいものだということでしょう。
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インナーワイヤーにはワックス系の潤滑油を塗ります。
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ワイヤー交換作業中。アウターの取り回しは元の物より、スムーズな流れになる様になったと思います。白いアウターが今回交換したものです。
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そこまでできたら、お昼御飯です。食事も同時進行でできる様に、ダッチオーブンで作りました。ほぼ自動運転です。
 
ご飯を食べたら、午後は妻と娘、3人で江戸川土手を走行しました。土手には菜の花がきれいでしたね。
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途中で娘のブサギロードがまさかのパンク、交換用のチューブを忘れたので一回取りに帰って、戻って修理、再び走りました。
 
帰宅したら、そろそろ暗くなってきました。まずはブレーキとシフトの調節をします。ワイヤーが新しいと、かっちりした手ごたえが蘇ってきます。気持ちいいですね。次は手をきれいに洗い、いよいよバーテープ巻です。バーテープはシルバのコルク、色は白に赤い文字にしてみました
 
もちろんシルバですから、シルバ巻きです。字をきれいにそろえるのは結構大変なんですよ。
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巻き方は隠しテープを使わない8の字巻、隠しテープは付属していませんでしたが、端を切ってブラケット後ろに貼って掌の当たるところにクッションを付けてみました。気に入ってくれるでしょうか。よく見れば私のバイクと同じデザインのバーテープでした。
 
こんな感じです。
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後はサドルバッグと、、、なんだこの紐は?ま、いっか。適当に引っ張って固定と。ボトルケージ、ダウンチューブ側にはインフレーター固定具もいっしょに、と。あとはヘッドランプ、、、ん、届かない。バーテープの上からではとてもじゃないけど、固定バンドの長さが足りません。
 
それではもっとステム寄りで、、、、。うーん、困った。ベルと干渉してしまいます。そもそも、ハンドルバーの手前は登り坂や3本ローラーで使うことが多いので、そこにヘッドランプは付けるべきではないのです。
 
で、ベルはステムに移動、、、ネジが届かない。ネジはビス箱にあるので適当な長さの物を探し出し、交換。これで完了、いやいや、白いアウターワイヤーに油汚れが付いているじゃないか。これを拭き取ります。
 
手が汚れています。電話を汚したくなかったので、そのままこのバイクに乗って納車。バーテープを汚したくないのでブラケットの先端を持って走ります。御大、突然ですいませんでした。
 
で、会計ですが、まだ出来ていません。近日中にアップしますので、もうしばらくお待ちください。