本日のブロクを書く前に一言申し添えます。参加者の一人がお亡くなりになったことをニュースで知りました。自転車を趣味とする者として、心よりのご冥福をお祈り申し上げます。
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朝4時30分、御大の家に集合。少し早目の到着を試みたのですが、一方通行に阻まれて29分30秒ほどの到着となりました。ルーフキャリアにバイクを積み込み、奥様お手製の朝ごはんを手の届くところに置き、次は御大の奥様のお兄様、Sさんのピックアップに向かいます。こちらも予定通り、4時45分に到着しました。
彼のバイクをルーフキャリアに積もうと持ち上げると、うーん、軽いなあ。チタン+78デュラの私のよりも軽い。ホイールも軽い。これは侮れないぞ。価格は私のボーナス2回分くらいだそうで、車の上は一番安いのがコルナゴでそれでも27万円、運転緊張するなあ。
道路は混雑もなく、早朝割引で激安の高速道路をすいすい進んで予定より10分ほど早く、6時20分くらいにろまんちっく村到着しました。駐車場はまだ空きがあり、会場から近めの所を確保できました。
バイクを下してセットアップ、着替え、日焼け止め等の処置をして、受付へ行きます。
受付ではゼッケンとヘルメットステッカー、それにいくつかの書類をくれました。この中に昼食の食券も入っていました。
7時30分、開会式が始まりました。アテネ五輪を走った鈴木真理がいつの間にかブリッツエンに加入していました。あとよくわからない緩キャラもいました。

参加者の最高齢は110㎞コース(古賀志林道の登りつき)で73歳、70㎞コースで84歳(だったかな?)だそうで、私もあと40年くらいは楽しめそうです。
スタートは8時から、30名くらいずつ1分間隔でスタートとなります。私はかなり後ろの方だったので、15分遅れ位だったでしょうか?写真はスタート&ゴールゲートです。びっしりと高級ロードバイクが並ぶ景色は圧巻でした。

ようやく私の番です。
「5秒前、4、3、2、1、はい、スタートです。」
牽制が入ってゆるゆるとしたスタート、おいおい、そんなに前引くの嫌なのかよ。しかしすぐにトレインが形成されて元気よく走りだします。スタッフや地元の方々の暖かい応援が嬉しいですね。
表の道路に出る信号でストップ。結構長くて、後ろから1分後スタートのグループが早速合流しました。3年前はまず古賀志林道へ向かったのですが、今回は70㎞コースと同様の平坦ルートへ向かいます。
次の信号待ちで、さらに1分後のグループが合流。およそ90名のプロトンが一列棒状で走ります。これは迫力ありますね。やがて前出発グループをいくつか吸収しながら、集団は大きくなっていきました。

しかし信号でちぎれたり、中切れしたりして大集団はばらけてきて、実力の近い人同士が小集団を形成するようになってきます。そうなるとペースは上がって平均35㎞/hでぶっ飛ばします。先頭交代を申し出て、次々と交代を繰り返しながら走って調子づいてきた17㎞地点、まさかの1回目のエイドステーションでした。え、もう!飛ばしちゃおうかな、と思ったらその時の先頭が立ち寄るので、つられて停車。せっかく運営が用意していくれているのに、前を素通りでは申し訳ないですよね。

バナナと、冷凍ブルーベリーをいただきました。そして発とうとしたら、
「天然酵母パンいかがですか。」
と声をかけられました。まだお腹空いていないよ。だって30分しか走っていないんだぜ。でも、みんな手を伸ばさないのでここは男気を出していただきました。
集団は完全にここでちりじりになり、前後全く誰もいません。無風なのでそれでも32㎞/hで走ります。
前に追いついてしばらく走ったりしているうちに、後ろからちょうどいいペースの集団が来たのでその列車に乗りました。道は車通りはほとんどなく、その点では走りやすいのですが、昨日から今朝にかけての大雨であちこちに水たまりができていて神経を使います。
そしていつしか先頭を引いていた28㎞地点、まさかまさかの2回目のエイドステーションです。いくらなんでもちょっと多すぎでは?ふつう、110kmのコースでは2カ所くらいが標準、3回あると、この大会は多いね、といった感じです。でもこの大会、ロングライドやレースを謳っていません。サイクルピクニックなので、おそらくその意図でこのような運営をしているのでしょう。時期柄、熱中症対策としての意味もあるのかもしれません。

ここは観光やなもあるので、その宣伝も兼ねていますね。鮎焼きも売っていました。さすがにこれは有料でした。
いい流れです。カヤックで下ったら楽しそうですね。アユ釣りの時期は当然無理でしょうけど。

ここからはしばらくアップダウンのあるところです。特にゴルフ場のあたりは結構な傾斜があります。距離は短いのですが、一気に登って消耗してしまうと長丁場ですから後半が心配になります。ギアを落としてゆっくり目に登って行きました。
とにかく暑い、頭からボトルの水を浴びて冷却しながら走りました。日差しはうす雲がかかりやや弱めではありましたが、それでもアスファルトは蓄熱して下からの熱の放射を感じます。
アップダウンが終わって平坦に戻り、3名ほどのグループで先頭交代しながら激走していた48㎞地点、もはや驚くこともなく3回目のエイドステーション、梵天へ到着しました。ここは今までで一番広く、食料も種類が豊富でした。トマトがあって、塩をたっぷりつけて食べたらこのうまさ!どう表現したらいいのかわかりません。隣のキュウリも進められて断り辛く、そっちもいただきました。塩だけですが、これもわずかに甘みを感じるような、他ではちょっと味わえない美味しさでした。

梵天では他にもお楽しみがありました。
「ミストもありますよ、涼んでいってください。」
と声をかけられ、そちらを見ると、なるほど、これはミストだ!

高いところからシャワーを噴射しています。空気抵抗で水は細かく霧状になり(一部は)、中に入ると火照った体を冷やしてくれます。霧状にならない部分もあるので、びしょびしょになるのはご愛嬌。
さて、後20㎞強で70㎞コースのゴールです。ここまでメーターでの平均速度は28.8㎞/hと、結構なペースで飛ばしていることになります。この調子なら1時間しないで110㎞コースの核心へ突入できるでしょう。
が、またまた驚きのエイドステーステーションがありました。3年前にエイドステーションだった寺の、わきの民家が自宅を開放していたのです。大きな庭でうらやましい限りです。これだけ大きければ何台自転車買っても怒られないだろうなあ。ここでは稲荷ずしが食べ放題でした。梅干しがまたうまかったなあ。

地元の人に支えられているイベントは気持ちよく参加できますね。そしてそのボランティア精神には深く感謝しています。
ここからろまんちっく村まで、距離はわずかですが、登りが待っています。これが結構きつい登りで、私とトレインを組んでいた人も押して歩きだしていました。私も左ひざの裏の筋が攣り加減で無理はしたくないところです。ギアを落としてくるくると回して登りました。今考えると古賀志林道の登りよりハードだったかな?
登りきったところにスタッフがいて、
「ここが頂上です。後は下るだけですよ。」
と声をかけてくださいました。
「ありがとうございまーす。でも、まだ古賀志があるので最後じゃないです。」
スタッフ、笑いながら、そうだね、頑張ってくださいね、と返してくれました。
下りは気持ちよく、路面が濡れている部分もあったので飛ばすことはせずに安全に下りました。そして見慣れた道に出てくると、いよいよろまんちっく村です。11時15分、通過。もちろん110㎞コースは分岐を左折せず、直進です。
登りでばらけた集団、というより私が遅れたので独走で走ります。気持ちよくとばせる道を行くと、左の方へ誘導されました。大谷石の採石場があるところです。そしてまた、毎度おなじみのエイドステーション。
その入り口に、救急車が止まっていました。警察官らしき人がいて、ブリッツェンの車に乗った人に
「大会主催者は誰ですか?」
と尋ねていました。そしてチェーンの外れた自転車が転がっていました。
落車か?大事ないといいんだけど。楽しみで乗る自転車で、怪我して仕事に穴を開けてはいけません。って、人のこと言えない身分になっちゃったなあ。
さて、ここは「茄子 スーツケースの渡り鳥」の舞台の一つになったところです。ジャパンカップがモデルなので、コースもよく特徴をつかんで描かれていますが、ここもほら、この通り。

「チームパオパオビールの人はやはりここで写真撮らなくちゃね。」
シャッターを押すことを頼んだ方にそういわれました。
このエイドステーションの目玉は栃木名物レモン牛乳。

おにぎりもアイスももらえました。えらくサービスがいいですね。

ここから来た道を少し戻り、いよいよジャパンカップの道を行きます。この道はスーツケースの渡り鳥以外では、映画「シャカリキ!」の撮影で使われました。3年前は路面に「ユタ」「YUTA」の文字も見られたのですが、今は全く見えなくなっていて多くの落書きが散見されるだけです。
登りはそれほどきついこともなく、インナーローでじっくり登って行けば消耗はかなり防げます。そして計測ポイントに到着しました。
はい、これをメットに付けますよ。番号は40番、来た順なので、かなり早めの到着だったようです。1分毎の間隔でスタートします。
「はい、次の人。30秒前。20秒前、10秒前、5,4,3,2,1、GO!」
ゆっくりとスタートします。足裏側は結構やばい感じです。しかし、すぐに前走者が見えてきました。あっさりとパス、そのすぐ前をその前スタートの人がいました。本当かよ、そんなに遅いものなの?もしかして山岳賞取れちゃう!?参ったな、表彰式まで皆様を待たせることになるぞ。
が、心配無用、私の後出発がまるで傾斜がないかのようにぐいぐいと追い越していきました。私の筋力では到底達しえない速度です。ま、いっか。俺、もともと登り強くないしぃ。
1.6㎞ということでしたが、これが結構長いですね。ぜぜいはぁはぁしながら登りました。そして最後の直線で、
「ここがゴールですよ、最後頑張って!」
と声をかけられました。無駄、と分かっていてもついペダルを踏んでしまいます。

タイムアタックが終了したら、本格的な登りはこれが最後、後は苔で滑る道を安全に下れば大通りに出られます。
大通りに出て直ぐ、最後のエイドステーションがありました。

あとは20㎞もないくらい、軽く流せば、と思ったらトンネル前が結構な傾斜でした。が、距離は短いのでもがけば登りきれます。トンネルからずっと下り、最後は下りっぱなしでアウター13tを踏み倒してろまんちっく村に向かいます。13時15分くらいかな?ゴールしました。
御大と義兄様はすでにゴールしていました。言われるままに食券をカレーに換えてほおばります。本当にサービスの良いイベントですね。抽選会は3人いて全員はずれを引くという離れ業をご披露して、隣にある温泉施設へ行きました。ぬるめの湯で長く浸かることができて、疲れを抜くことができる気がしました。
まさしで餃子を買って、あとは高速。なぜか追突事故だらけで渋滞も激しかったのですが、6時前には自宅に戻れました。疲れたより、暑かったより、一番印象にのこったのは「美味しかった」です。本当に良いイベントでした。御大も、御大義兄さまも、110㎞コース完走を目指してトレーニングしましょう。今日はご一緒できて本当に楽しかったです。また次回、どこかのイベントにご一緒させて下さい。
帰宅後、パソコンを開くと参加者死亡のニュースが飛び込んできました。