実は昨日のツーリング、もう一つのアイテムの試験もしています。それがタイトルの耳栓、NONOISEです。オレンジ色のキノコ状の物が耳栓で、右に見えるアルミの筒がケースです。
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耳栓としてはやや高価な2千円台です。しかし、ただの耳栓ではありません。シリコンゴムの中央に穴が開いていて、音が聞こえるのです。

ん、じゃあ耳栓の意味ないじゃん?いやいや、そこに特定の周波数だけを通過させるフィルターが仕込まれているのです。説明書きには、インカムの音声や緊急車両のサイレンは聞こえるが、風切音や排気音はカットするとあります。

自宅を出る時に、耳にセットします。カナル型イヤホンと変わらない着け心地です。そして耳栓でありながら、外の音が聞こえます。ヘルメットを被ってみました。首元がやや狭めなアライのヘルメットですが、耳栓の飛び出た部分が当たりはするものの特に支障なくかぶれました。

それでは、エンジンスタート。うーん、普通に聞こえるなあ。暖機が済んだら走り出します。いや、これエンジン音は明らかに小さくなっていますね。幹線道路に出て、60㎞/hまで加速します。風切音は明らかに低くなっています。

それでは、インターコムのFMラジオをオン。普通に聞こえました。なかなかいい感じです。

そして、ランプウェイを駆け上り、高速へ。げげ、渋滞している!ここで異変を感じます。シフトダウンする時にアクセルにあおりを入れたのですが、ほとんどエンジン音が聞こえず感覚が分かりません。開けすぎてちょっとショックが生じてしまいました。

料金所を過ぎたら、いよいよ高速走行に。80㎞/hで走行してもラジオの声は良く聞こえます。音楽も違和感を感じません。中央の走行車線へ移り、遅い車をパスします。車両のメーター読みで100km/hまで加速しました。この速度域まで加速すると風切音に負けて声も音楽もほぼ聞こえなくなるのですが、耳栓をしているとそれがはっきりと聞こえます。これはいい!

しかし、車両速度を風の音でも感じられてスピードの出し過ぎにならないようにできたのですが、これではメーターや流れる景色でしか車速の確認ができないことになります。

高速を降りて一般道へ出ると、やはり不安を感じることがありました。他車のエンジン音もあまり聞こえないのです。そして自分のエンジン音もよく聞こえないので、エンジンの声を聴くこともできなくなります。全く聞こえないわけではないのですが、耳栓なしの状態で慣れてしまっている耳には囁きになっているエンジンの意見をくみ取るのは骨が折れます。

結論として、高速道路では大変有用で、これなしにはもう乗りたくないくらいです。もうちょっと静かなヘルメットにするとなおいいでしょうね。特にインターコムを使ってしゃべったりラジオ、音楽を聴く時には有用です。しかし、一般道路ではない方が私的にはいい感じです。風切音は60㎞/h程度ではそれほどひどくはならないし、むしろ聞きたい音が減衰してしまう方が困ることが多そうです。

山坂道、ワインディングでは耳栓はない方がよいではなく、絶対に着けたくありません。周囲の音が酷く遠く感じて、難聴になったようです。かなり不安になります。

高速道路を走る時にはぜひとも使いたいので、ケースに入れたNONOISEをタンクバッグに忍ばせておき、必要に応じて装着する方法が最良の使い方だと現在時点では考えています。