皆様におかれましては良い新年を迎えられていることと存じます。当家は儀祖母死去のため、喪に服しておりますので新年のご挨拶を控えさせていただいております。
さて、タイトルの件をご紹介。ポータブル電源は望遠鏡赤道儀のモータードライブ用に購入したのが初代、でもほとんどが車載冷温庫や電気工作のテストなどへの使用でした。これが4年ほどでダウン、全く同じ物に買い換えたのが5年ほど前です。しかし、こちらもやはりダウンしてしまいました。
大自工業MELTECブランドのこれです。ホームセンターなどで一般的に売られている製品だと思います。

48時間充電しても、バッテリーインジケーターはLOWまでしか光らなくなってしまいました。

さて、どうするかなあ。リチウムイオンの製品なら、値段は高価ですがずっとコンパクトで軽量、深く使っても傷みが少ないといいことずくめですね。それに高価といっても、これだってけっこくいい値段がするのですよ。7,000円くらいだったでしょうか。

とりあえず、中を見てみようかな。開けてみます。

ネジは中央に前後から1本づつでした。でも開きません。いや、これもケースを閉じるのに使っていたんですね。この金具を引き抜きます。

シールドバッテリーと制御部が出てきました。

端子はこの通り平潟端子です。それなら、このシールドバッテリーだけ交換できないかな?寸法を計測して検索をかけます。すると、

数日後にこの箱が届きました。早速開けてみましょう。

LONGというブランドでベトナム製、容量は0.2A多い7.2AHでした。12Vですから、86.4Whという事になります。元のバッテリーより2.4Whも大きいことになりますね。

端子キャップを外します。元のバッテリーと同じ平型端子です。

これを差し込むだけなので、簡単で安全ですね。

ケースに納めてみました。万全の収まり方で、なんの加工も必要ありませんでした。

ケースを戻せば、完成です。

今回、ケースを割って気がついた事があります。左右で構造が違のですが、前後に割れるケースは全く同一の形状なのです。中央のネジが2本ですが、向かって右にネジが入っています。制御部も違う基盤ですが形は一緒、ケースのかみ合わせの位置も互い違いになっているし、充電ランプの位置がGOODの位置になっていたりと、実にち密な計算をして作られていることが分かりました。コストを下げるための工夫が見て取れて、設計者に尊敬の念を抱きました。

それはともかく、チェッカーを押すとGOODまでインジケーターランプが点灯しました。完璧ですね。

付属のACアダプター充電器もあるのですが、せっかくですからOptimate4で充電しておきましょう。

こんなに簡単に直るなら、1代目がダウンした時にもこの方法を取ればよかったなあ。今回買ったバッテリーは3000円くらいでした。この値段なら、重いのも大きいのも我慢できます。
もしかすると直るかなと思い、三毛ジャバーさんに治して頂けるなら儲けもの!、でしたが、部品の交換が必要でしたね。
それでは新品を買ってしまう方が合理的で、お手間を頂きましたが結果は残念でした。10年も使った旧式マシン、捨てる前に「もしかするとと、」無理なお願いでしたが、交換が必要なプリンタの核心部分の構造と原因が分り、とても勉強になりました。埃でもひっかかったのかと単純に思い込んでいたのでした。
いやー、本当に残念でした。でも、いろいろなことが分かって楽しかったですね。右側のカムを駆動するのにヘッドのレールをシャフトとして兼用しているなんて、すごい発想だと思いました。これを考えついた人は、「こうすればできる!」と大いに盛り上がったことでしょう。
また何かこの手の物がありましたら、ぜひお呼び下さい。