三毛ジャガーの物欲日記

オートバイ、自転車、登山、カヌーカヤック、スキーなどアウトドアレジャーを楽しんでいます。物欲にまみれていて欲しい物は買う、戴く、無い物が欲しければ作ってでも手に入れております。

カテゴリ: カヤック 海

2022年10月21日の続き
※ウェアラブルカメラ(アクションカメラ)をPFD(一般的にはライフジャケットと呼称)に付けて漕行したのですが、録画がされていませんでした。残念、なだけでなくブログの写真もWG2で撮影しただけになります。手が離せる時にだけ撮影したので良い写真は期待できません。

11時55分離岸します。桟橋にいる方から声をかけられました。
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「楽しそうですね。どこまで行くんですか?」
それが私も分からないのですよ。で、
「保田を目指して、行けるなら浜金谷まで行こうかと。」
え!とびっくりした様子。櫓櫂船をバカにしてはいけないのですよ。だって昔はこれで大洋を渡って島々に人が住み着いたんですから。

まずは原岡海岸の湾から出ます。この岬を越えると豊岡になります。海は静かで湾内ではうねりを感じません。
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湾から出ると風波がありました。しかし風は弱く追い風だったこともあり(天候を事前に調べて追い風になるようにコース設定しています。)体には感じませんでした。

この岬周辺は浅くなっていて海の底が良く見えました。小さい魚の群れが一斉に飛び跳ねたりしていました。釣りも良かったでしょうね。岬を越えれば南無谷海岸です。写真では写っていませんが右に岬が見えていました。
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岬を越えて岩礁に接近しました。
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南無谷海岸では海鳥が沢山いました。カヤックを恐れずずいぶん近くまで来た個体もありました。
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時短の為に直線的にコース取りをしているので陸地が結構遠くなっています。
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南無谷岬が近ずいてきました。ちょっと荒れ気味ですね。規模は小さいけどブーマーが立ってることが遠くからでも確認できました。
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このブーマーの巣をやり過ごすところの動画がないのが残念、カヤックのフォアデッキを波が洗い、大きくピッチングを繰り返す艇の写真が有ったらもうちょっと面白かったのになあ。南無谷岬を越えたところで12時30分でした。いいペースですね。2.5㎞を約30分ですからおよそ時速5㎞ということになります。

南無谷岬を抜けると浮島が見えてきました。その左には富士山が見えます。写真でもかなりの薄さですが写っていますよ。
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岩井海岸沖を行きます。前方には浮島と西ヶ崎が見えています。浮島を見ると歌いたくなるのがユーミンの「浮島を渡る風」です。海の上で歌いながら漕行しました。ちょっと字が違う気もしますがまあキニシナイ!岩井海岸沖は大きな湾口なので途中でトラブルがあると困ります。体調、艇、装備(特にパドル)に不具合ないことを確認してから進みます。
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この先漁労施設がいくつもあります。ブイも浮いているし、生簀なのか定置網なのか、大きくブイで囲まれているところがありました。大きく旋回してなるべく距離を取るようにして進みました。

富士山の手前に灯台?の様な岩がありました。
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はるか遠く水平線の上に東京湾フェリーの船影を認めます。先週はあれ乗ったんだよね。
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勝山の辺りから海がやや荒れだしました。しかし私とクルーソーの組み合わせで困るようなほどではありませんでした。
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浮島の穴が見えますね。
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前方の岬と島の間を越えれば勝山海水浴場です。
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この間は案外狭く、また浅い所が多いので大きな船は通れないのでしょう。ブイでコースが示してあります
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保田の海岸が見えてきました。さてどうするかな。ここであがれば15時05分の電車に乗れるな。無理して浜金谷行かなくても十分楽しめたよね。
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あれほど遠く見えた東京湾フェリーも随分近くに見えるようになってきてはいるんだけどね。あの岬を越えれば1.5㎞でもう浜金谷なんだよね。
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追い風と後ろからの風波であまり苦労せずにどんどん岸が近ずいていきます。ラダーは良く効き、また漁船もほとんど通過しない時間帯だったこともあってやり過ごす時間も必要としませんでした。
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14時05分、着岸。2時間10分の旅でした。距離はGPSは切っていたので正確には分かりませんが、13㎞程度だと思われます。
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30分で片付け終了。保田の駅まで歩きます。
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色々あったけど、楽しく充実の一日でした。





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前日に準備を整え、朝は着替えて出発するだけとなっている午前4時30分目覚ましが鳴ります。妻を起こさないようにそっと抜け出し、一通りの荷物の確認をして(充電中の物がいつも危ない)、4時50分家を出ます。駅までは徒歩です。

金町駅到着は5時15分頃でした。スイカにチャージしてから改札を抜け、ホームにあがります。大荷物ですから、もちろんエレベーターを利用しました。

大荷物とは、バタフライカヤックスのクルーソー460コックピットポッドとそこに入れた漕行用品一式、着替えや非常食などの荷物の入った50ℓドライザック、そして腰には貴重品を入れる防水巾着です。

人もまばらなホームで始発電車を待ちます。5時24分の列車です。これに乗れば8時34分に富浦に到着するのです。
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新松戸で武蔵野線に乗り換えます。ガラガラの常磐線とは違って席はほぼ埋まっていて立っている人もちらほらいました。空いている席は一か所だけ、そこに荷物を置いて隣に座るとっぽい兄ちゃん。声をかけて荷物をどかしてもらい、そこへ座りました。イヤホンをしたままで「ちっ」とした後、きもいなあと声を出していました。なんだこいつ、とは思ったのですが朝から不愉快な経験をしたくなかったので知らん顔していましたが、あからさまに嫌がっていることが分かりました。

しばらくして駅に着くと高齢女性が車両に乗ってきました。もう席はすべて埋まっています。すると驚くことにその若者、女性に席を譲ったではありませんか。私が経とうとする数秒前の出来事です。なんだ、案外見どころのあるやつじゃないか。その女性がお礼を言って降りた後はまた私の隣に座りました。

そして終点南船橋駅に着きました。大荷物を抱えているので出遅れてしまいました。ここの乗り継ぎはわずか3分です。急がないと大変な遅れになってしまいます。何しろこの後内房線に乗り換えるのですから。

荷物を引っ張ってエレベーターまで行くと何ということでしょう、健常者たちがいっぱい乗り込んで降りて行ってしまいました。まじか、急がないと。しかしなかなかエレベーターはあがってきません。ようやく来たエレベーターに乗り込み階下へ降り、1番線ホームを目指します。すると列車の入線する音が聞こえます。エレベーターの前はまた人だかり、仕方がないのでエスカレーターに乗り込みますが残念ながら目の前で列車は走り出していました。参ったなあ。若者の荷物どけて座った分遅くなったのが原因だったかなあ。

とにかくどうすることもできないので、スマホで次善の策を検索します。現在位置は南船橋、目的地は富浦、出発時刻は今。6時21分蘇我行きだと蘇我到着が6時40分。6時38分の内房線に乗ることができません。次の便は7時19分発で、上総湊で待ち時間が28分もあります。富浦到着は9時28分だよ、ずいぶん遅くなってしまうなあ。

ん、一番早いのは8時59分だぞ。どうやって行くんだろう?なに、高速バスで館山行って電車で戻ってくるのか、その手があったとは!館山まで行って電車で戻らず、そこから漕ぎ出して適当な所であがるという手もアリですね。

蘇我駅で降りたら改札を出て、出発まで時間的余裕があるのでコンビニで今日の昼食、行動食などを購入します。

そしてバス停で待ちます。バス停の時刻表に停車場が書いてあり、道の駅とみうら枇杷倶楽部とあるではありませんか。地図で調べると海までも近く、これ最高!

7時定刻丁度に高速バス南総里見号が来ました。参ったな、このタイプだと艇が乗せられないじゃん!
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すると運転手さん、トランクを使ってよいとのこと。ありがたい、早速艇を入れさせていただきました。

高速は空いていて時刻表通りの運航ができそうです。スマホで到着時間を調べながらうつらうつらしてきました。朝が早かったこともあり、また乗り換えなしで行けるようになった気の緩みで寝落ちしてしまいました。
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遠く最後尾から聞こえる静かなディーゼルサウンドとゆったりした乗り心地に気持ちよいバス旅を楽しみました。

やがてバスが一般道へ出る気配を感じ、目を覚ましました。高速降りてからほんの少しで目的地に到着です。忘れ物ないようにというアナウンスを聞いたので座席の上と前座席背もたれのネットを確認してから荷物のお礼を言っており、トランクから愛艇クルーソーを出しました。

そしてバスを見送ります。8時11分です。南船橋で順調に乗り換えできていたらまだ到着していません。
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さあ、海まで歩きましょう。その前に家に行動開始のライン入れておくか。あれ、ポケットの中に入ってないなあ。防水巾着か?ん、携帯どうした?いや、どうしたもこうしたもないぞ。バスの車内で見ていたのだから、ここになければバスの中じゃん。

振り返るともうバスの姿はありませんでした。さてどうした物か。まず必要なものはメモ用紙と筆記具です。それと公衆電話。コメリと道の駅は朝早すぎてやっていません。道の駅の外に公衆電話発見。どっかにコンビニないかなあ。調べる術を失っているので勘に頼るしかありません。駅前は恐らく何にもないでしょう。むしろ海水浴客の来る海の方じゃないかな。あたりを付けて歩き出してすぐ、セブンイレブン発見。そこでボールペンを購入しました。レシートがメモ用紙になります。

道の駅に戻って公衆電話から電話をかけます。公衆電話の中に電話帳があったのでそれで引いてみましたが、ちばシティバスの電話番号は掲載されていませんでした。うーん仕方がない、104だな。そこへ電話したら何とびっくり、100円を入れろとのこと。手数料そんなに取るの!でも背に腹は代えられません。100円入れます。

次はちばシティバスへ電話しました。7時蘇我発館山方面の高速バスでとみうら枇杷倶楽部で降りたこと、携帯電話を車内に忘れてしまったこと、席は左側前から2番目であること。しかし、まだ走行中で9時12分にならないと確認できないということでした。まだ40分もあるぞ!

さてどうする。バスの終点は安房白浜だったけど、そこまで取りに行くのかなあ。とりあえず電車で向かうことになるだろうから、富浦の駅に行こう。地図はないから勘を頼りに歩きます。

大荷物を持って歩くのでかなり辛かったのですが、なんとか富浦の駅に到着。次の電車は9時30分だよ。12分になるのを待って駅前の公衆電話から再びちばシティバスへ電話します。

「今バスから無線が入りました。ありましたよ。」
どこに引き取りに伺えばいいでしょうか?
「こちら営業所がないので、もしお時間がよろしかったら帰りの便で富浦にお届けいたしますが。」
それはありがたいお申し出です。お願いします。11時40分とみうら枇杷倶楽部になるとのこと。まだ2時間半もあるな。なら、艇を組み立てて艤装を済ませ、昼ごはんも済ませておけばぎりぎり午前中には漕ぎだせるな。

それにしても、今思うのは太川陽介さんの偉大さです。時刻表の検索なしに現地で調べてバスの乗り継ぎ旅をするのは本当に大変なことなんですね。

9時30分、予定より1時間遅れで海に到着です。本来ならば漕ぎだす時刻です。うっすらと富士山が見えました。富士見の浜と呼ばれているそうです。
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左腕のG Shock、G‐LIDEのタイドグラフはこれから潮が満ちてくることを示しています。ここで組み立てておけば桟橋を使って舫っておけるので流失の心配はなさそうです。
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エアバッグは少し空気を少なめに入れて置きました。2時間も放置するので過熱してバーストすることを恐れたのです。
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時間もたっぷりあるのでラダーの調整もしっかりと行いました。
1時間もしないうちに漕行可能の状態になりました。でもまだ諸事情により1時間以上動けないのですよ。
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日照りがきつく、なおかつネオプレンのロングパンツと上着を着ているので熱中症が心配になります。早めにバスターミナルへ行って日陰で水分補給をしましょう。

道の駅も開いたのでちょっと顔を出してみましたが、これから海に出るので買うわけにはいかないのですぐに出てしました。そしてカロリーの補給です。待合所は他の方もいたのでまさかおにぎりというわけにもいかず、マスクをずらしてレーションを頬張る程度にしました。

そして定刻の1分遅れでバスがやってきました。
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運転手さんから私の携帯が渡されました。厚くお礼を申し上げました。いや本当に良かった。この携帯は今日は私以上に冒険をしたなあ。白浜まで単独の往復しているんだから。

海まで戻ってきました。ずいぶん満ちてきていますね。11時55分、出航です。
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勤務する老人ホームのの映画会用に、海の若大将のDVDを借りてきました。



先月はクレージー黄金作戦、その前の月には、いやそこはレコードコンサートだったな、10月は007は2度死ぬを上映しています。

さて、海の若大将ですが、主演加山雄三の持ち船、光進丸が出てきます。近年火災、沈没したあの船ではなく、それ以前に所有していた船のようです。数ある若大将シリーズからこれを選んだのは海が見たくなったからで、全く私の個人の意見です。秋には台風が連発で結局海に漕ぎだせなかったからなあ。

カヤックという乗り物は発祥の一つは北の海だそうで、アリューシャンで狩猟や交易に使われていたのだとか。日本の冬なんかでは楽勝で漕げるかもしれません。そうだなあ、そろそろ初漕ぎに行ってこようかな。

同行者、ほんのり募集中です。
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一方通行旅ができるのは、ファルトカヤックならではです。

朝5時起き、息子も起こします。駅まで車で送ってくれるというのです。眠そうでしたが、何とか運転できるところまで目を覚ましてくれました。

5時20分、家を出ます。息子の運転も随分安定してきました。

金町ー北千住と乗り換え、上野からは上野東京ラインで小田原行へ乗ります。
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藤沢からは江ノ電です。
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江の島の次、腰越で降ります。江の島から腰越間は路面を走るところが楽しいですね。
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腰越から徒歩すぐで江の島の海岸へ到着です。
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今日は波っ気が強く、湘南サーファーがキャーキャー言っていました。あっちは楽しいでしょうが、こっちはサーフ帯をどうやり過ごすのか、頭を悩ませます。しかしとにかく、艇を組み立てないことには始まらないので組み立て開始。
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やや肌寒く、アノラックを着て丁度良いかんじでした。組み立てて、ラダーの調節、荷物の積載、艤装を施して約1時間。出艇準備完了です。

時刻は8時50分、いよいよ大海原へ漕ぎだしていきます。サーフはセットが来るタイミングを見て、その直後から次のセットが来るまでの間に砕波帯を抜ければいいのです。

セットだときついでしょうが、この程度の砕波なら、楽々漕ぎ抜けられるでしょう。
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ここまで来ればもう安心です。このテトラを抜け、左へと行きます。
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この先が七里ガ浜です。天気が今一つですが、風は弱く、漕ぎは楽でした。
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しかし、やはり七里ガ浜も波が高くなっています。SUPにのるこの男性は、釣り具を積んでいました。SUPでも釣りができるんですね。
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沖からは巨大なうねりがやってきます。しかし、クルーソー460はその程度のうねりで不安定になることはありません。写真ではうねりが分かりにくいですね。実はすぐそこに動力船がいたのです。すっぽりと波の陰に入ってしまいました。
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漕ぎだして40分、七里ガ浜を通過し、稲村ケ崎前に来ました。マンガで、「恨みは深し稲村ケ崎。」が口癖のネクラ女性が出てきたことがありますが、実はこの辺りそれほど深くはありません。
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稲村ケ崎を通過すると、いよいよ鎌倉の海ですね。由比ガ浜、材木座海岸などを抱えています。今日はここも怖いほど荒れています。はるか沖合を通過して、大波に巻き込まれないように気をつけました。
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逗子マリーナ、大崎を左に前をみれば、葉山の町が広がっています。そろそろお昼のポイント、菜島が見えてくるでしょう。
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おお、かすかにですが、菜島の鳥居が見えてきました。その左に見える灯台は裕次郎灯台ですが、写真だとはっきりとはまだ見えないでしょうか。
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菜島周辺はヨットがいっぱいいました。そしてこんなに遠くなのに、鳥居より高く波しぶきが上がるのが見えます。これは上陸困難かな?
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釣りボートもこの辺りには多くいましたね。波っ気が強くて釣りにならないのではないかと思うのですが、どうだったのでしょうか。
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前方をヨットが横切ります。クルーは何か指導を受けているようでした。訓練中だったのでしょうか、あるいはレースに向けて練習中だったのでしょうか?
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後ろ側も2艇のヨットが行きます。
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さて、ずいぶん疲れてきましたよ。おなかも空いてきたし。どこへあがろうかな。
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これ、上がれないでしょう。とてもじゃなけど。こんな波が島全体を洗っているのです。
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釣りボートがずいぶんいたけど、よく怖くないですね。アンカー外れたら岩にたたきつけられますぜ。
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上陸をあきらめ、沖に向かって漕ぎます。SUPがいたので、そのあとをついていきました。
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さてどうするかなあ。ガイド地図をみると、長者ヶ崎の手前の根元に「荒れている時のエスケープポイント」と記されていました。そこへあがりましょう。

地図を見ている間、後ろからシーカヤックの団体が追い付いてきました。しばらく並走しました。
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彼らはシーカヤックツアーだそうで、これから上陸して秋刀魚を焼くと言っていました。そして、よりによって私が行こうとしているところを目指して進んでいきます。こりゃ参りましたね。ま、いいでしょう。
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長者ヶ崎を回り込み、ランディング場所を探します。やはり付け根の当たりは波が静かなようです。そこをねらってみましょう。
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もう少し右がいいかな?と写真を撮ってからカメラをしまい、艇を右に回頭させたところで、驚きのことが発生しました。
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何と、沖から大波が来て、想像よりはるか手前で波が崩れてしまったのです!砕波に対して横向きにされ、そのまま岸に向かって押されてしまいます。波を受け流すことはもう無理です。さて、どうする?いや、考えるまでもなく体が反応します。パドル右ブレードノンパワー面を波がしらに入れて体重をかけ、ローブレイスの形のまま波に押されるのです。そう、ブローチングです。勢いよく横向きに艇は進みます。そして白い波の下の方が再び青くなってきて、再度波頭がブレーク!

波に押されて右腕が上に持ち上げられそうになります。しかし、間違っても肩をあげたりしてはいけません。波のパワーはものすごく、脱臼の恐れさえあるのです。

なんとかこらえて岸までたどり着きました。しかし、最後にもうひとつ難関が待ち受けています。岸の手前に岩が出ているのです。このままでは岩に張り付いてしまうでしょう。波のパワーが弱くなってきていいることを感じてから、グイットパドリング、艇を進め、岩から逃げました。しかし、スターンのエンド辺りを打ってしまったようです。そして砂浜へ横向きにランディング。

セットが来ないことを確認し、素早く艇から降りて上がりました。ふう、危なかったなあ。

下の写真、この程度だと思っていたんです。まさか、あんな沖からくるとは、完全に油断していましたね。
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いや、やはりあそこは波の立つポイントだったんですね。もっと大きな波でした。
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上陸は11時28分でした。お昼ごはんはトマトリゾットとミネストローネです。ストーブは腐食に強い!?チタンのあれです。
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なかなか美味しくできましたよ。
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お昼ご飯を食べたら、出発します。12時ちょうどでした。空は厚く雲に覆われていますが、海はエメラルドグリーンでした。
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シーカヤックとすれ違いました。
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秋谷へ来ると、名物の立石が目に入りました。いつもは遥か沖合を行くのですが、今日は岸のそばを通過したのでよく見えました。この辺りには沖に漁労施設があるので、沖を行くか、さもなければ岸に沿って行かなければならないのです。
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釣り船が来ていました。
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ヨットのレースがあったようです。邪魔にならないように、大きく迂回をしました。
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後ろを振り返ると、長者ヶ崎が見えます。昼食を食べたのはあれの付け根でしたね。そして左側奥には、もうかすかとなった江の島がかろうじて見えています。
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ここにも定置網がありますね。大きく迂回します。
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左に見える島は笠島です。上陸は禁止されています。植生を守るためだというので仕方がないでしょう。ここを越えると、その奥にあるのは小田和湾、ここの横断が最後の難所です。湾の向こうには荒崎が見えています。
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小田和湾の横断で怖いのは、漁船やプレジャーボートの往来があることです。あまり前を見ないでかなりの速度で移動するのです。音を頼りに接近してくる船を確認し、その進路に艇を入れないようにしなければなりません。こちらは全く見えない物と思っていた方がいいのです。

小田和湾横断はおよそ30分くらいです。耳に神経を集中し、始終周りを見ていなければなりません。

もうすこし!
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ようやく上陸地点が見えてきました。
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そして、13時38分、ランディング!
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江の島ー荒崎間を漕ぎ切った記念にセルフシャッターで。
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マップケースの下にあるレジ袋とコーヒー缶は、海に落ちていたゴミを拾ったものです。こうして海をきれいにする活動を続けているとシーカヤックに対する理解が広がっていくと思うのです。一人でも多くのカヤッカーに実践して欲しいと思います。
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艇をばらしていると、車で来たおじさんから声をかけられました。
「そこ船出しちゃダメだって!書いてあるでしょう!」
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「出してないです。着いたんです。」
「なに、出してない??そうか、でも着いたって駄目だ。この港で事故やって、仲間が免許取り上げられたんだ。もう仕事にならなくて困っているんだ。体真っ二つになったんだってよ。そっちは保険でどうにかなったけど、船乗れないのは本当に困るんだ。」

明らかに漁港ではない所から上がったんですが、ここに至る過程に漁港区域が含まれていて通行禁止ということらしいです。陸上の禁止しますの看板だけでは海からくる人には分からないですね。
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彼の言い分もわからないでもないのです。どんな事故だったのか、主たる原因はどちらにあったのか、それもわかりません。しかしねえ、なんでも禁止にすれば済むというあたりがさすが神奈川県警ですね。せっかく海上のごみ拾いをしてカヤッカーの地位向上を目指していたのに、それとは全く関係ない部分でどんどん締め出されていくのは何ともやるせない気持ちです。

荒崎からバスに乗って三崎口まで行きました。14時54分のバスに余裕で間に合いました。
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バスは渋滞して遅れてしまい、乗るべき青戸行電車に乗れなくなりました。しかしそこは塞翁が馬、高砂行に乗ることにしました。乗り換えが大変な大荷物ですから、帰宅は遅くなりますが、かえって楽だったでしょう。
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艇の手入れと荷物整理は明日以降ですね。

  • 顔アイコン
    海は波があり、湖とは比べものにならないほど
    技術が必要ですね、 三毛ジャガーさんは
    十分なスキルがあり十分楽しんだようですね。 削除
    beat1 ]
    2016/10/23(日) 午前 8:32
    返信する
  • 顔アイコン
    > beat1さん
    コメントありがとうございます。

    湖は簡単に見えて、実はリスクの高いゲレンデなのです。海と比べて水温が低く、低体温症になるまでの時間がとても短いのです。岸までも遠いうえ、夕方になって気温が下がってくると水温の方が高い状態になり、湖中央部に上昇気流が発生、中央部に流されて岸に戻れなくなります。また、海水と比べて比重が軽いので浮きが悪くなります。

    西湖の時には、最初の計画ではカナディアンでしたが、風が強そうという予報から急遽カヤックにしたのはそういう意味があったのです。 削除
    2016/10/23(日) 午後 10:50
    返信する
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    おもしろそうですね!!

    でも確かに航行禁止って言われても

    困りますよね~

    海図には書いてあるのかしら 削除
    2016/10/24(月) 午後 5:03
    返信する
  • 顔アイコン
    > ぶーぶーさん
    海図には航行禁止は書いていないでしょうね。正直、法的根拠もあいまいだと思っています。漁港使用不可と、港湾航行禁止は意味合いが違いますからね。

    今度はどこへ上がったらいいのか、地図を読んで検討しています。 削除
    2016/10/24(月) 午後 10:30
    返信する
  • 顔アイコン
    海を漕ぎ渡る、ってどんな感じか、初めて知りました。
    小舟であっても、決して沈まない仕掛けになっているのかな、あの小さな浮き袋。

    よみながら、少しハラハラ。 削除
    2016/10/28(金) 午前 7:18
    返信する
  • 顔アイコン
    > 山のmochiさん
    ご推察の通り、エアバッグを入れてあるので浸水しても沈まないようになっています。ひっくり返って艇から投げ出されても、パドルを持っていればリーシュコードが艇を引き留め、再乗艇してポンプで水抜きをすれば再び航行可能になります。

    その練習をして初めて単独での航海ができるようになります。 削除
    2016/10/29(土) 午前 10:58
    返信する

ちょっと海まで漕いできます。明日ね。今日はその準備です。

もてぎエンデューロの参加受諾鉦が送られてきました。レースまであと2週間です。いよいよ練習にも熱を帯びてくるはずなのです。しかし、ここ2年あまり海に出ていけていないのに、明日は凪で波も静かという予報です。そして公休ですから、行かない理由がありません。
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ブルーシートを広げて、まずは艇の組み立てをしてみます。故障個所や部品の欠損があると、現地ではどうにもできませんからね。
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ラダーワイヤーの潤滑に、霞ヶ浦サイクリングの参加賞でいただいたメタルケア―を使用してみました。油の性質はCRC55-6と似た感じでしょうか。非常にさらさらした油でした。
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艇は問題なく、フローテーションバッグもエア漏れはありませんでした。いや、本当は逆で、チューブが詰まってしまっていて空気を入れられなくなっていたのです。下に見える針金(本当はIVケーブル)でつついてつまりをとり、無事に空気注入ができるようになりました。
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ラダーのセットもして、動作の確認をしました。
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暗くなるころ、準備完了しました。明日はどんな海旅になるでしょうか。
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コースは、江の島から荒崎までを予定しています。

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