三毛ジャガーの物欲日記

オートバイ、自転車、登山、カヌーカヤック、スキーなどアウトドアレジャーを楽しんでいます。物欲にまみれていて欲しい物は買う、戴く、無い物が欲しければ作ってでも手に入れております。

2019年08月

先月名古屋まで足を運び、大相撲観戦をしたのはブログに書いたとおりです。愛知県体育館内の売店で錦木の相撲幟を買いました。お盆に里帰りする時に、義父へのお土産にするためです。b993136e.jpg

因みに、両国国技館の本物はこちらです。
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応援している錦木関のグッズは少ないので、この幟は貴重なのです。キスゴムがついていて、マストを差して飾ることができるようになっています。別売りの木製台座もあり、こちらを使えば最大5本まで幟を飾ることができます。

妻にお願いしました。
「この台座、作らせてよ。それ持って岩手行こうぜ。」
妻は正直、あまりいい顔をしませんでした。違うのよ、お父さんは錦木に出費してあげたいのよ。

それでもいい、欲しくてもない物は、作るのです。

まずは台座を作ります。材料はアウトドアワゴンを作った時の端切れを使います。寸法に切り、角を丸めていきます。
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市販品にはない、台座へ足をつけます。安定感を増すし、見た目にも豪華になることでしょう。
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マストを差す穴をあけていきます。ここが垂直でなければかっこよく並ばないので、ボール盤を使って慎重に開けていきます。もちろん全部同じ深さで止まるように調整してあります。
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こんな感じになりました。正面にへこみを作ったのは、そこへ銘板を貼り付ける為です。
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脚はマストの穴と重ならないように、位置を十分ずらしてねじ止めします。下穴を開けました。
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台座にも下穴を開けます。
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木ビスで固定します。
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なんかうまくできたっぽいです。
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室内で飾るでしょうから、匂い対策として水性ニスを使用しました。マホガニーを塗った後、クリアーを重ねます。
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マストは商品が5㎜Φ、桟は3㎜Φだったので、同寸法の物を買ってきて切ります。そしてマストに横穴3㎜を開けます。

次は幟を作ります。ペイントでお絵かきしました。名前はマスクしてありますが、義父の名前が送り主の所に入っています。一枚は息子の名前にしてみました。義父にとっては孫です。孫では一番先に社会人になったので、その経済的余裕ができたことを味わっていただこうという趣向です。
相撲幟1

家のプリンターではA4までしか印刷できません。ペイントで分割して印刷し、後で糊で貼り付けます。
そこまで出来たら、段ボールにくるんで折れないようにしました。手提げ袋に入れて電車でGO!

実家に着いたら娘が組み立てました。中央が購入した幟です。銘板には「錦木関相撲幟」とテプラで売った文字を入れ、貼った板はガツンとみかんの棒を切ったものです。それを接着剤で貼りつけました。
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義父には喜んでいただけたようです。
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実は私も遅れて、CB250Fで駆け付ける予定でした。ツーリングマップル東北も買って、コースも入念に検討してあったのですが、以下の理由で実行できずに留守番になってしまいました。

捻挫があり、無理をして長引かせてはいけないこと。
3日前に片頭痛を起こして、心配した妻に来ないで!と懇願されたこと。
台風がまさに、行く日に関東を、過ごす日に東北を直撃してしまうこと。

まあ、後はどうでもいいことですが、一応妻が言うには息子の弁当を作れと。いやもう自分で作るか職場の弁当屋を使えよな。でも行かなかったので結局私が作ってしまいました。食事は男二人だからね。つい、鰻やプルコギ、カジキのステーキなど豪華にやってしまいました。

冷蔵庫の左ドアが閉まらない!

冷蔵庫は日立のフレンチドア、R-SF48BM-1です。左ドアにはドアしきりが付いているのですが、これが自動では折りたためなくなってしまっています。手動で畳めば閉めることは出来ますが、片手で閉められないなんて不便すぎますね。
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さて、何が悪いのでしょうか。ドアしきりをよくよく観察します。あ、これだな。バネが折れている!これどこについていたんだろう。
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困った時には検索をします。なるほど、ドアしきりのバネで間違いないようです。ついている位置も確認します。次は品番から必要な部品を検索。すぐに出てきました。日立は部品の供給はとてもよいようで、専門の販売店がウェブに出店していました。

注文して待つこと2日。届きました。値段は378円プラス送料250円でした。これで直るなら安いと思えないこともないのですが、この小さなばねに合計628円もかかったかと思うとねえ。もっとも、部品がありませんではもっと困るのでそこは仕方がないかな。
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検品します。アームはこの向きでしたか。
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さて、どうつけるのかな?穴の深さとバネのアームの長さを考えるとこの向きになるんだけど。
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で、試してみました。おお、完璧に動作するじゃありませんか。穴にただ突っ込むだけですから、簡単でした。この部品は消耗品のようなので、作り続けて欲しいものですね。代々これを使っているようなので今のところ大丈夫そうですが、これじゃないタイプになった時が怖いです。

生産終了から7年で部品供給ストップなんて、ユーザーにとっても環境にとっても本当にひどいことだと思います。


2019年8月8日

駿河湾沼津SAのドライバーズスポットで熟睡していた私はプロトレックのアラームで目が覚めました。休憩ブース9時間パックでは6時40分まで過ごせるのですが、まさか9時間もねえ、なんて思っていたらもう6時を回ってしまっています。捻挫した右足は痛みはそれほどでもなく、リアブレーキも問題なくかけることができそうです。

身支度を整えたら係に休憩終了を伝え、天神屋を出ます。出た所にテーブルと椅子があり、そこを借りて改めてブーツをはき直しました。お腹空いていますね。そりゃ朝ですからね。そう言えば、天神屋はドライバーズスポットとして休憩ブースとシャワーは何度か使っていますが、看板メニューのおでんを食べたことないなあ。一晩お世話になったし、食べてみますか。
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筋はまあ普通かなあ。
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白玉粉のような物は中に肉団子が入っているのでしょうか。
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こちらを食べてビックリ、出汁がめちゃくちゃうまい!なにこれ、おでんってこんなにおいしい食べ物だったか!大根やジャガイモはその出汁をたっぷりと吸い込んでいて激ウマ、そしてさっきの肉団子包みはそれ自体がめちゃくちゃおいしいじゃないですか。今までなんで素通りしていたんだろう、俺は。いやいつも夏に来ていたから、おでんなんて気分じゃなかったんですよね。しぞ~かおでんと称しておりますが、ここへ来たらもう素通りはしないなあ。

おでんを食べたら、就寝用荷物を車両へ積みに行きます。なんと!お隣のGSX-R1000は登山用のザックを括り付けていました。もしかして、4日日曜日に臨時駐車場前を走っていた同じような車両がいたのですが、それでしょうか。そしてその向こうにはCB750Fが留まっているのですが、その車両にも登山用ザックが!彼らとは山中でご一緒した可能性ありますね。
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車両に荷物を付けたら、展望台へ登ってみました。
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4日間の山の中とは打って変わってどんよりとした雲が上空を覆っています。この雲の上にいたんだなあ。湾の向こうには伊豆半島が見えます。
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西の方を見ると清水方面が見えます。
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おでんだけではお腹がいっぱいにならないので、蕎麦をいただきます。桜えびの蕎麦に竹輪をトッピング。
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5日間もお休みを頂いたのですから、会社の皆様にもお土産を買っていきますか。雨の心配もあるし、自宅用もあるし、少なくて申し訳ございませんが。
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渋滞予想を参考に、昼前に東京料金所を通過するようにするにはもう少しここで過ごした方が良いのですが、流石に11時間も居れば飽きも来ます。それに捻挫している右足の為にも途中で休憩を増やした方が良いので、7時30分、駿河湾沼津SAを出発します。

有言実行、早速足柄SAで休憩します。隣はちょっと変わったカスタムを施してあるニンジャ250でした。
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とにかく水分とたんぱく質の補給をします。
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足柄から見る山はガスの中。この旅で山がガスで見えないのは、富士山を除けばこの山が初かもしれません。金時山になるのでしょうか。
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足柄SAでゆっくり休んでもまだまだ、ちょっと走った中井PAでまた休憩します。急速充電器は待ちが出る人気ぶりでした。EVだけでなく、PHEVも使えるからでしょうね。
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さすがに海老名SAはあまりにも近すぎるのでパス、でも江北PAにはしっかり立ち寄りました。
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ここまでほぼ渋滞知らず出来たのですが、この先はそうはいきませんから、ゆっくりと過ごします。右足に痛みも増してはいないし、いよいよ東京料金所を通過します。

しかし、ここが大渋滞です。首都高速も渋滞が酷い様子。それなら、ここで降りちゃえ。あとは環七に出て、ひたすら外回りを走ればよいのです。昼過ぎ、鹿浜橋通過。昼は何食べようかな。せっかく近くを通過するんだから、ピッツェリアフォルノに行ってみますか。

フォルノで、ツーリングの途中ですか、と尋ねられ、はい、と答えます。ひげ剃ってなくてものすごいことになっているからでしょうか。そして週刊バイクTVで見てから通っていることを伝えると、店内で「週刊バイクTVで来てくださったんですって、へー、まだいるんだ!」
とざわつきました。放送から4年以上たち、すっかりその手の客はいなくなっているとのこと。

14時30分、自宅到着しました。山道具の手入れをして、ブログの記入。そうだ、右足もね。テーピングをはがしてびっくり、かぶれて水泡ができている!アンダーラップがなかったからだなあ。緊急時に固定ができればいいやと思っていたけど、本当に使う場合にはやはりそれではだめでしたね。使うつもりがない装備はやはりだめという事も思い知りました。

昨夜寝袋に入ったままラジオを聴いていたのですが、気になるニュースはやはり天気です。きれいに入る局はNHK-FMだけなのでそれを聞いていたのですが、妙にエロい落語とクラシック音楽(G線上のアリアなど)が続き、ようやくニュースに。京成線の停電による運休など別な意味で気になるニュースの後、ようやく天気予報。が、なんだかよくわからない予報です。どうも関東の局のようで、東海地方山沿いの情報がほぼありません。携帯を見ると妻からのメールが。静岡市葵区山間部は夕刻から激しい雨の予報。そうか、どうするかなあ。

2019年8月7日

あれ、アラームかけていたのに全く気がつかなかったぞ。もう4時15分じゃないか。今日中に下山するプランはこれで終わったかな。夕立前にテントには入れればいいか。

朝食の用意をしようとシュラフから出たのですが、いや待て待て、ここは熟慮しよう。朝食をあっさりと済ませれば俺なら5時か、少し過ぎには出られるだろう。赤石岳山頂でのんびりしたいが、8時までに発てば俺の足なら14時椹島発の最終バスに乗れるだろう。白樺荘へ宿泊すれば大夕立を眺めながら豪華なディナー、そして温泉。明日はのんびり高速で帰っても明るいうちには家に着けるな。計画通りに赤石小屋で天幕張ればその分のんびり山では過ごせるが、明日の朝には7時45分の椹島バスに乗り込まなければ明るいうちに家には着けない。すると赤石小屋を4時には出たい。まだ暗い中を激下りの道行くのか。

さあ、どうするどうする!

どちらに転んでも、とにかく早く出た方がいいので、朝食はパッキングしながらドーナツをかじることにしました。

5時15分、荒川小屋を出立。今日もいい天気です。
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ぐんぐん高度を稼ぎます。振り返れば荒川中岳、前岳と荒川小屋が見えました。
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赤石岳はもう目の前です。トラバース道を慎重にいきます。ここで足を滑らせたら全てがお仕舞ですから。
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5時42分大聖寺平通過。
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あとは緩やかな登りだけ!に見えます。見えるだけですが。手前が小赤石岳、奥はもちろん、赤石岳です。
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ゴーロ帯を行きます。慎重に、ここで足首をひねったりしたら捻挫しかねませんからね。一般縦走路で捻挫しているようでは山屋とは呼べませんよね。
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チシマギキョウかな?健気にも今にも踏まれそうな登山道の中にしっかりと咲いていました。
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最後の急傾斜に取り掛かりましょう。
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コースとしては見た目ほど大したことはありませんが、何しろ3000mの高度です。息が切れます。
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6時54分、小赤石岳登頂です。
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小赤石岳から下ってすぐ、赤石小屋方面の道を分けます。ここにザックをデポ、サブザックに食料と水、ファーストエイドキットと合羽を入れて赤石岳山頂を目指します。
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ザックも軽いし天気もいいし、体が飛んでしまいそうなくらいです。
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7時32分、赤石岳登頂です。うひょー、最高の眺め!
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レーションを広げ、パクつきます。何しろ朝食はドーナツかじっただけでしたからね。
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食べながら、眺望を楽しみましょう。南側には、もちろん聖ですよね。昨日はまるで赤石と隣り合っているように見えていましたが、やはり結構遠くに見えました。去年はあっちからこっち観ていたんだよなあ。憧れの目でね。上河内岳、茶臼岳も続いて見えますね。
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東に目を向けると見えすぎて食傷気味になりかけている富士山。贅沢かな。
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北側は荒川、悪沢がセットで、その奥に間ノ岳、塩見、千丈、甲斐駒。そう、まさにここは赤石山脈の中央、赤石岳山頂なのです。
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アップするとわかりやすくなりますよ。目で見た感じにより近いのはこちらかな。
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西は中央、北が見えます。加賀白山も見えました。P8070357 (640x157)

横浜のオジサマが登ってきたのでご挨拶をし、8時02分、山頂を後にしました。14時のバス間に合うかな?

分岐まで戻って、サブサックを仕舞ったら下山開始です。
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いきなりの激下りです。慎重に、慎重に。


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道が左に見えるのが分かるでしょうか。ものすごい傾斜を下って行くのです。
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ここで事故発生!左足が登山道を踏み抜き、落ちてしまいました。右足に力を入れて踏んばります。ねじれたままの右足で全体重とザックを停めます。ゴキ!っとした感触がありました。捻挫したかな?こりゃしたな、だって痛いもん。さてどうするか。まずは登山道にあがり、痛い足をゆっくり動かしてみます。痛いけど動かせるな。靴紐を強く締め直し、歩いてみました。
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しばらくすると痛みは引いてきました。さてどうするかなあ。赤石小屋まで行ってテントの中で治療と言うのが最善かな。いや、明日になると腫れてくるだろうな。今日のうちに白樺荘まで行って治療した方がよくないか。動かせるなら今日のうち、今日の行程が長くても明日までセットで考えればその方がかえって楽だろう。

よし、14時のバスに間に合うように、頑張るんだ俺の右足!激下りはまだまだ続きます。
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そろそろ赤石岳も見納めかなあ。振り返っては見入る赤石の雄姿。
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結構下ったように見えるけど、まだまだこれっポッチか!
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登山道はよく手入れされているので安心して歩けます。このような足場パイプを組んだ橋などもしっかりと作られていて不安要素はありませんでした。
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9時45分、富士見平到着。なんだ、こんないい展望地があったんですね。振り返り振り返り降りなくてもよかったじゃないか。
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ほら、こんなに良く見える。でもここが最後だろうなあ。名残惜しいなあ。
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富士見平で少し休んだ後はまた下ります。10時10分、赤石小屋到着。もうここで宿泊する気は消え失せています。水をいただき、ハイドレーションを満水にさせてもらいました。ついでにスポーツドリンクも溶かしていれます。もう今日で最後ですから、衛生に気を遣うこともないでしょう。レーションも多めに食べます。
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たっぷり休んだ10時35分、赤石小屋を出発します。

ボッカ返しって、何だろう?
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見事なきのこが!食べる気は全く起きませんけどね。
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ずいぶん下ったはずだ。でもプロトレックの高度表示はなかなか減っていきません。11時15分、椹島4/5赤石小屋看板通過。右足は随分くたびれてきています。ここが頑張り時だぜ。
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11時38分、椹島ロッジ90分の標柱が!ずいぶん早く着いちゃうぞ。本当か?
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いや、本当っぽいな。林道を横切るところに出ていますよ。あと直線距離で1.32㎞だ。
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かすかに林道の後が感じられます。
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まだまだ下るぜ。追い越しをかけたお兄さんの後をついて、痛む右足をかばいながら下っていきます。そしてハイドレーションを吸うと、ここで水切れ!でもいいさ、もうすぐじゃないか。尾根から外れた九十九折れになったら電線が見え、そして重機のエンジン音が聞こえてきました。

13時06分、林道へ出ました。
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そこから椹島ロッジはわずかな距離です。
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明日まで時間がたっぷりあったので、バスの申し込みをした後テントなどを干して乾かし、しっかりとパッキング。そして水分補給。あ、それから白樺荘へ宿泊の申し込みをしなくちゃね。え、そんな!

バスはまさかのデリカD5でした。
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この道ではデリカもオーバースペックとは呼べないでしょう。激しくゆすぶられ、車内の屈強な登山客も悲鳴をあげます。

登山者臨時駐車場へ到着したところで、運転手さんにお礼を言いました。そして、このような悪路を走行すると車の痛みも激しいことでしょう。そこを交通費も事実上ただ、宿泊するのみで送迎してもらえて申し訳ない位だと言うと、
「傷むなんてもんじゃないよ、今日も一台マイクロが壊れたよ。」
だそうです。

臨時駐車場で荷物をまとめたら、白樺荘へ直行しました。そう、先ほどの電話では満室と断られてしまったのです。一瞬椹島ロッジに残ろうかとも思ったのですが、まあここがだめでも次があるからいいか、とバスにそのまま乗ってしまったのです。それでも白樺荘へ来た理由、それは食事と入浴です。
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何ていうことでしょう、食事の提供も15時まで!15時05分に駐車場到着、現在時刻15時40分ですよ!だめだこりゃ、まず風呂入るか。体を洗って、湯へ浸かります。しかし捻挫した右足は温められないので冷水を浴びせます。

湯の中で、地元の方とおしゃべりをしました。入浴が終わったら、休憩室へ行きました。右足を休ませてからテーピングをするつもりだったのです。そこへ先ほどの地元の方がいらして、お菓子を差し入れてくださいました。いや~本当にありがとうございました。一人旅ではこのような親切が心にしみるのです。

夕立前には山間部を抜けたいね。さあ、行くぞ。
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しかし、70㎞に及ぶワインディングはなかなか先へとは進ませてくれず、富士見峠周辺でぽつぽつと来て合羽を着こみました。後輪がスライドするのを感じながら出力を絞って耐え、新静岡から高速へ乗りました。

お腹空いた!清水PAに立ち寄ります。偏った食事だったのでバランスのよい食事をとらねば。いや、生もの食べてなかったんだから、こっち優先にしようぜ。ここは清水、マグロ丼で決まりだろう。
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そして駿河湾沼津SAに行き、ドライバーズスポット天神屋の休憩ブース9時間パックをお願いしました。今日はここでゆっくり寝ましょう。
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展望台から見た夜景はきれいでした。
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3時30分、一人で占有している百枚小屋の中にプロトレックのアラームが響きます。パッキングをして外へ出て、テーブルで朝食を作ります。献立はマルタイ棒ラーメンにVマークフリーズドライ野菜スープを入れた野菜ラーメンです。寒さに防寒着の上からヤッケを着こんで、熱々のスープをいただきました。

東の空はうっすらと光が差し始めていました。
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食べ終わってもそのままベンチで空の変化を楽しみます。今日の行程は昨日に比べてもまだ短いので、ゆっくりと楽しまなくてはね。
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4時54分、待っていたその瞬間がやってきました。御来光です。
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いくら行程が短いとはいえ、夕立前にはテントの中に居たいものです。ようやく重い腰を上げ、片づけ、パッキングします。そしてトイレや身支度を済ませ、十分明るくなった5時20分、歩き出しました。
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小屋から歩き出すとすぐ、樹林帯から抜けてきます。
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もうちょっとで千枚岳山頂です。
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6時15分、千枚岳登頂。
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槍穂、大キレットがくっきりと見えました。
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感動的な眺望にテンションが上がります。しかし、千枚岳は続く丸山と共に悪沢岳の尾根の独標のような物、ここで休憩する気が起きません。
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登山道は険しさを増し、岩稜帯を抜けます。
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傾斜も急で一部はしごもあります。不安を感じるようなところはありませんが、体力はそれなりに消耗させられます。
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なだらかな傾斜になると丸山です。なるほど、丸山という名前がぴったりですね。
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左から塩見岳、その奥に仙丈ケ岳、ちょっと間を開けて甲斐駒ケ岳、間ノ岳、農鳥岳と南アルプスの北が見えました。
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悪沢岳はもうちょっとだよ!
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ホシガラスがお出迎えしてくれました。
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再び岩稜帯へと入ります。頂上が近くなっていることを感じます。
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ここを登りきると!
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7時55分、悪沢岳、登頂です。ここは日本で6番目に高い所です。
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頂上で横浜のオジサマと再会、1時間以上に渡っておしゃべりを楽しみました。あの山はこうだった、あの山はこうだったと話がはずみます。なにしろ、そのほとんどすべての山が見えるのです。
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9時20分、悪沢岳の山頂を後にしました。およそ1時間30分も過ごしたことになります。おしゃべりが楽しかったこともありますが、あっという間にも感じたし、またこの眺望を捨て去ることに名残惜しさを感じました。

次は荒川中岳へ向かいます。
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なかなか険しい道ですが、しっかりと整備されているので不安はありません。
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あれ、県警の防災ヘリが飛んでいます。そうなんでもあったのかな?
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先ほどまで見えていた富士山は雲を纏ってしまいました。一瞬の芸術ですね。
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10時14分、荒川中岳避難小屋前通過。
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避難小屋からわずかで荒川中岳山頂でした。10時18分です。
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赤石岳を望みながら、イクラの軍艦握りでも食べてゆっくり眺望を楽しみますか。なんてね。これ、実はキーホルダーなのです。
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この遥か彼方には台風が通過中です。
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レーションを頬張り、水を飲んだら荒川三山最後の一つ、前岳を目指します。登山道はその中ほどで左に下るので、前岳山頂を踏まずに行く人もいました。しかし、「悪沢岳に登った!」とは言えても、「荒川岳に登った!」というにはやはり前岳を踏まずにはなにか引っかかる物を感じます。
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コースタイムでもどうせわずか10分ですからね。ここ寄っていきましょうよ。
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前岳南面は崩落しています。近づき過ぎないように気をつけて下さいね。
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お互いに写真を撮り合ったのはろうあ者のカップルでした。その男性、何か私を呼びます。コースについて尋ねているようです。いや、そっちじゃないよ。一旦戻って、分岐から下るんですよ。ボディランゲージをフルに使って教えます。

ところが、地図を片手にその男性、違う違うと手を振ります。違うんだよ~、こっちだって!
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女性に地図を見せてもらい、地図を指さして解説しました。女性から男性に伝えてもらいましたが、違う違うと手を振り続ける男性。仕方がありません。女性を連れて分岐まで行き、分岐点の文字を読ませました。女性は納得、そして合流した男性もようやく意味が理解できたようでした。深々と頭を下げてたお礼が印象的でした。11時15分、分岐から荒川小屋方面へ下って行きました。
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荒川前岳をトラバースして下って行きます。どんどん高度を下げていきます。
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しかし下るなあ。まだあんなに下だよ。
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お花畑の楽しい道です。
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防鹿柵の中を歩きます。上を見るとこの景色!
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いい加減疲れたなあ。いやいや、もうちょっとじゃないか!
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12時10分、荒川小屋到着です。受付をします。
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太陽が当たるところではテントの中は暑くなってしまいますので、日陰に張りました。
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昼ご飯を食べ、荒川小屋周辺を探検してから昼寝をしました。

夕方、トイレに行ったまさにその時、ぽつりぽつりと降ってきました。慌ててテントに逃げ込みます。大粒の雨が降ってきました。そして山体を揺るがすような落雷の大きな音が響きました。
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しばらく降っていましたが、やがて雨は止みました。さあ、夕食を作るぞ。すぐ隣に張ったテントの男性と、会話しながら調理しました。
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ビーフシチューですよ。
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4に続く





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