三毛ジャガーの物欲日記

オートバイ、自転車、登山、カヌーカヤック、スキーなどアウトドアレジャーを楽しんでいます。物欲にまみれていて欲しい物は買う、戴く、無い物が欲しければ作ってでも手に入れております。

2016年08月

2時限目の教習を終え、ロビーに戻ってきたらまずは次の教習の予約表を取りに行きます。続けて乗る場合には事務で用意してくれるのです。

水分補給をして予習をします。次は方向転換、普通車でいう車庫入れのようなものです。この飲み物は教習所内の自販機で100円で買えました。良心的価格ですね。
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右の中型車は私が停めたままになっています。あと15分で、また乗れるぞ。楽しみだなあ。ここまでくると車両も欲しくなってきた!いや冗談冗談。
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チャイムが鳴り、車両へ向かいます。教官は前の時間と同じ方でした。

「また助手席に乗ってください。縦列はできるようになりましたね。方向転換は縦列と比べるとむしろ簡単なくらいです。三毛さんなら、おそらくそのままやってもできてしまうでしょうが、ポイントを押さえながら一度やってみますので、見ていてください。」

「車両を方向転換で入れたい場所の前を通過します。その時に、障害物が入れたい場所にないことを目視確認します。後輪が入れたい場所の端まで来たら、半回転程ハンドルを回してすぐに戻し、首を振ります。そして直進。適当なところで停止します。」

「いよいよ後退します。シフトをリバースに入れ、断続クラッチでゆっくりと後退します。後輪をコーンに添わせるように曲げていき、反対側オーバーハングがぶつからないことを確認しながら入れていきます。また、前輪が道路の鋲を踏まないようにアンダーミラーで確認します。車両が真っすぐになったらハンドルを真っすぐに戻し、そのまま後退。後ろのポールにぶつけないところまで後退します。」

「これで完了です。次は逆方向へ出ていきます。ウインカーを出したら、内側後輪をコーンに添わせるように、前輪が鋲を踏まないように気を付けながら出ていきます。」

そして反対側からも行います。その時に、自動二輪の転回場所を使うのですが、驚くべきことに狭く見えるその場所で、切り替えなしにターンが出来るのです。

「小回りが利きますね!回り切れると思いませんでした。」
と私。教官、トラックに乗った事のない方は皆さん驚かれますよ、大きい車体ですが、案外取り回しは楽なのです、と言っていました。

ペイントでコースを描いてみました。
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さあ、次は私の番です。

運転席に登り、一連の「儀式」をおえたらエンジン始動、周回路へ出ます。前方に停止しているマツダアクセラがいます。その後ろで停止。アクセラはエンジンをえらくふかし、そしてエンスト。
「あれあれ、今日初めてマニュアル車に乗った人かな。すいません、ちょっと待っててあげてください。」
「いや、私の息子もここでお世話になったから、きっと大型の方にはご迷惑をかけたでしょう。」
「息子さんはいつ免許を取られたのですか?」
「今年の2月です。」
「いい時に取られましたね。来年3月12日から、免許制度が変わって準中型という資格ができるのです。それと同時に普通免許で乗れる範囲がまた狭くなってしまいます。教習所はまた新しい種類の車を増やさなければならないし、教習課程も複雑になるし、困るんですよね。」

家に帰ってから調べてみると、なるほどその通りでした。しかし、よくわからないのが「トラックの運転手不足を解消するために18才免許なしから取得できる準中型免許を用意した。」というあたりです。ただでさえ免許を取りに行く高校生が減っているのに、わざわざトラックに乗る免許を取りに行くでしょうか?面倒な免許を取るくらいなら、トラックドライバーになることを最初から忌避しないかなあ。稼げない、昼夜めちゃくちゃ、長時間労働というイメージがある業界ですからね。そっちを改善した方が話が早いでしょう。

それはともかく、前の車両も前へ進んだので私のトラックも方向転換コースへ入りました。

まずは右に転換所を見て行います。白線に沿って車を進め、右ミラーで後輪がコーンの位置に来たところで左へステアリングホイールを半回転、すぐに戻して直進します。そして停止。うん、ここまでは大丈夫だ。教官からも、いい位置です、とお褒めの言葉。

レバーをリバースへ。クラッチを断続してゆっくり後退します。後輪がコーンの位置に来ました。教官よりやや離れ気味でしたが、前輪は鋲に当たる気配がないのでロックまで回しました。左後端がポールには全く当たる位置ではありません。

ゆっくり後退を続け、まっすぐになったところでステアリングを真ん中に戻し、後ろポールに当たる前にブレーキ。やんわり止めることができました。

教官、
「いいですね。完璧です。では出てみましょう。」

ターンシグナルを左、シフトを2速、ゆっくりと動かします。後輪がコーンに触れないように添わせ、前輪が鋲のかなり手前を回っていくことをアンダーミラーで確認。そして、外周路へ出ました。

「出方もいいですね。では、次は反対側から入ってみましょう。」

反対側の場合、ターンしなければならないのですが、これも余裕をもって回ることができました。この小回り性能はしびれます。ただし、その分内輪差、オーバーハングの振り出しも大きいので注意が必要です。

反対側も楽々できました。その後、同じ内容の練習を繰り返してタイムアップ。

「運転がうまいですね。この項目も審査は余裕でクリアできます。次は隘路(あいろ=狭くて通行困難な道)への進入ですが、これも三毛さんならそれほど難しい物ではないでしょう。ただ、30日は台風が予想されているので、無理しないで延期するなど考えた方がいいかもしれません。線が見えなくなったりするのです。なにしろ5時間しかないので、そこで無理だと次でカバーとかできませんから。」

そうだ、そうだった‼次の予約は30日に2時間入れておいたんだ!どうなるかなあ。いろいろ心配です。いや、視力は人一倍いいので何とかなるでしょう。台風だと自動二輪教習はお休みでしょうから、かえってやりやすいかもね。

往きは息子に送ってもらいました。帰りは送迎バスで帰ります。

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16時30分から教習です。午前中に山道具やカヤック用品の手入れなどをしていたのですが、途中で熱中症気味、水分補給してちょっと昼寝。午後は妻からの頼まれごとの買い物とまたまたコミネ本社アウトレットへ行って、帰ってきたらもう15時です。シャワーを浴びて、さあ行くぞ。なんで行く?

買い物にはモーターサイクルで行ったのですが、せっかくシャワーを浴びたのにメッシュと言えども、もうライディングジャケットは着たくないし、車だと教習生用駐車場がいっぱいになっていると困るし、自転車に乗っていくような気温じゃない!そこへ息子、送ってやるよと行ってきました。ありがたいなあ。

まずはスイカで教習原簿を出します。2時限続きの教習なので事務員さんに声をかけておきました。

ハーレーが展示されていたスペースには、ヤマハMT-09が展示されていました。かっこいいね、これ。
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広々したリアシートと、リアキャリアを自作しやすそうなこの感じ。マジ欲しくなりますね。でも排気量は850cc、大型自動二輪免許が必要です。それ以上に問題なのは、車両価格を支払う経済力が必要なことです。
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いやいや、今回の私こんな「小さな」車両を見ている場合ではないのです。あの巨大な車を運転せねばならないのです。

手前がその、巨大な、、、、あれ、ちいさいな。対向車線を走るのが正真正銘の大型車両です。
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2階にあがり、ベランダから予習をします。バスと大型トラックが教習中です。でかい!
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こっちが私の乗る中型、日野レンジャーです。なんか、そんなに大きく感じないなあ。夜見たからなのか、初めて乗ったからなのか、巨大さに圧倒されていたのですが、なんか今日はいけそうな気がしてきました。
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バスだって十分動き回れる教習所コースで、この小さなトラックを運転できないはずはないでしょう。
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チャイムが鳴り、いよいよ教習開始です。車のところまで行きます。教官は前回と違う方でした。さらに柔和で、物腰の柔らかそうな方です。まずは前回同様、助手席に座ります。
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「2時限目は、縦列駐車です。普段トラックに乗っているでしょうから、簡単ですよ。」
「いや、乗っていないのです。せいぜいハイエースです。」
「中型限定解除ということは、仕事でトラック乗られるのでは?」
「いえ、マイクロバスの運転の為です。」
「そうでしたか、でも大丈夫、基本は変わりませんから。」

教官、一度降りて縦列コースを確認してきました。その間に一枚。
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教官、車両に乗り、概要を説明してくれました。そして車両から降りて、車両の荷台のネジの数を数えます。後ろから5本目のネジが後輪の位置でした。そこを忘れないようにとのこと。確認がすんだら、再び乗車します。

「まず、交差点の手前まで進みます。停止したら、ハザードを焚きます。後方を目視確認、シフトレバーをリバースへ。断続クラッチでゆっくり戻ります。」

教官、手本を見せてくれます。

「目視で荷台ネジを数え、5本目が縦列前部のポールの位置まで来たら、目いっぱい左にハンドルを回します。そのままゆっくりと後退を続け、右ミラーで縦列場所の左の角が見えたら、ハンドルを中央に戻します。車両前端が縦列前部のポールと並んだら、思い切り右へハンドルを回し車両を縦列場所と平行にします。並行になったら、ハンドルを真っすぐ、そのまま後退して停止、サイドブレーキをかけてニュートラルへ入れます。これで縦列駐車は完了です。簡単でしょう。」

自動二輪パーキングへ車両を入れ、運転手を交代しました。

前回やった事は復習済みなのでばっちり、まずシートを調節、ミラーを合わせ、それからシートベルトです。クラッチをいっぱいまで踏んでニュートラルを確認、キーを回してエンジン始動。

左右確認、ウインカー右、右後方を窓から顔を出して目視確認、ミラーをさっと見たら前方左右を見て左ウインカーに切り替え、外周路へ進入。完璧だ!そしてクラッチも半クラッチの位置をつかんでいたのでスムーズな発進、加速、シフトアップと前回のバタバタぶりが嘘のように滑らかに乗れました。

8番で右折、坂道を登ります。登り切ったら、頂上で右折。車両が小さい!楽々走れます。これが初日には巨大さに圧倒されていたなんて、自分でも信じられません。坂を下ったら、減速して交差点手前で停止。左コラムレバーを手前に引いてハザードを焚きます。

後方目視確認、シフトレバーを左に、手ごたえがあったらさらに左へ倒し、後ろに入れます。リバースブザーが鳴ります。さあ、行くぞ!

断続クラッチでゆっくり後退させます。いいね、自分の思うような速度が出せているぞ。アクセルに足を置いてはいますが、アイドル状態でのトルクが図太く踏む必要が全くありません。

ネジを数えます。教官も一緒に数えてくれました。1,2,3,4、そろそろ切って!

グイッとステアリングを左に回します。巨大なステアリングホイールなので回すのも結構大変ですが、基本ができていれば問題なく回せるでしょう。ロックまで回します。

次は右ミラーです。縦列後端のポールが横へ流れていきます。コーナーが見えました。ステアリングを戻します。次はアンダーミラーを見ます。ポールが見えてきたよ、、、、
「ちょっと早いですね。ミラーは曲面なので遠くても映るのです。車両との位置関係を見てください。」

今度こそ、と右へステアリングホイールを回し、ロックまで。ゆっくり下がっていくと、やがて左ミラーに左側の縁石が見えてきました。並行になるまで待って、ステアリングを戻し、そのまま少し下がって停止します。

「いいですね。上手ですよ。ステアリングを切り替えるポイントをしっかり押さえれば、問題なくできるでしょう。もう一回やってみましょう。」

もう一度ぐるっと回って、交差点前で停止、挑戦開始。今度は教官、声を出しませんでした。自分でねじを数え、ポールを見、そして停止まで行いました。

「ばっちりです。もうできるようになってしまいました。審査項目ですから、時間ある限り練習しましょう。もう一度行きます。」

それからさらに2回練習しました。一度だけ、入り方が浅くて道路にはみ出てしまいましたが、コツはつかんだでしょう。

「次は後退をします。一度車両をぎりぎりまで前に出して下さい。」

エアブレーキも何とか使えるようになってきているので、ぎりぎりまで前に出せました。

「そのまま真っすぐに後退してください。そして、後ろのポールから50㎝以内に停止してください。」

リアウインドーから目視確認、ステアリングを真っすぐにして、後退します。断続クラッチでゆっくりと下がり、これくらいなら確実に50㎝を切っただろうと思えるところで停止しました。教官に促され、下車して車両後部を確認しに行きました。メジャーを出して計測します。

「いいですね、45cmです。審査では、とにかく50㎝以下にすればいいので、余裕ですね。もう何回か練習してみましょう。」

一旦走路へ出て縦列駐車、前に出て後退、を繰り返しました。すべてOKをいただきました。

「この時間にやることは終わってしまいました。まだ時間があるから前回のおさらいをしましょう。」

路端停車とS字を2度やらせてもらいました。どちらもばっちりできました。そして最後にもう一度、縦列駐車と後退をやったら、外周路を回って1番を右折、停車したら教習終了となりました。

初回は教習終了後、精を使い切った感じでしたが、今回は疲労感こそあるものの、それほどでもない感じです。続けてもう1時限予約を入れていますが、これなら大丈夫、開始までの20分で十分回復できるでしょう。次は方向転換です。普通車でいう、車庫入れになります。

全部息子の話です。

夏休み期間中、キックボクシングジムへ再び通っています。そこのトレーニング中、左小指を傷めました。腫れが引かないので近所の整形外科へ行くと、見事骨折でした。ドクターから詳細な説明がありましたが、骨については詳しい理学療法士過程の専門学校生、とてもよく理解できたそうです。なんでもやっておくといいことがありますね。ちなみに、9月の試合には出てもよいそうです。そしてその整形外科、就職先としても魅力があるのだそうです。家から通えるし、ドクターもスポーツが分かっていて技術もあり、さらに人がよさそうということです。なるほどね。怪我の功名となるでしょうか。

次は、免許取得後1年以内でやってしまいました。黄色い線を越えて車線変更し、検挙されて青い紙をいただいてきました。右折するのにどうしても車線変更が必要だったのだそうで、その場合いったんまっすぐ行ってまた戻るしか手はないということを教えました。これからは慎重に運転することでしょう。事故で学ぶよりは、かえって安上がりだったかも。

最後は、先ほど宅配便が到着しました。宅配の方から、ずしりと重たいですよ、と言われました。中身は後期の教科書です。中身以上に重たい支払いは済んでいますが、本当に最後まで辞めないんだろうな。キックボクシングに入れ込んでいてなんだか心配だぞ。

色々といい勉強になっているなあ。さて、私もエアブレーキの踏み方練習をしておこう。

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    人生、何事も経験です。
    良いも悪いも。
    年を取ると共に色んな事がありますね。 削除
    beat1 ]
    2016/8/25(木) 午後 11:10
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    あと「一時停止」も要注意ですよ!
    揚げ足を取った様にた切符を切られます。
    これも全て交通安全の為なのですけれどね。(o^^o) 削除
    玉造
    2016/8/26(金) 午前 7:23
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    > beat1さん
    コメントありがとうございます。

    こいつは小さいころから色々なことがありました。本当に数多くです。恐らく私の少年時代の半分くらいはあったでしょうか。ちょっと多すぎ、信じられません。 削除
    2016/8/26(金) 午前 7:59
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    > 玉造さん
    私ももっとも最近の青紙は、一時停止でした。止まることが難しいランプ下りの合流を一時停止にするなよなあ。そして国庫が各警察に課す反則金のノルマをこのような形で調達しているという事実。

    運転は社会の不合理も学べますね。 削除
    2016/8/26(金) 午前 8:02
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    まさにけいけんですね

    私も若いときさんざん捕まりました((+_+)) 削除
    2016/8/26(金) 午前 10:40
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    > ぶーぶーさん
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    2016/8/26(金) 午後 0:18
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    進学なさってからたちまち半年、後期の勉強も頑張って下さい(息子さんへ)

    車の運転、最近は違反キップにご無沙汰ですが、環七の豊島区内で、思わぬところで追い越し禁止違反をもらい、また、その時たまたま免許証不携帯だったことがあります。

    地元の流山電鉄があちこちに踏切が有り、大昔にオ-トバイで一時停止違反をとられました。停車したはずだと思っていましたが、向こうが2人で見ていたというのです。片足をついて止ったのを、反対側で監視していたのだとあとで気付きました。腹立たしい罰金の支払いでした。原付だと両足を着きますが、オートバイは右足はギアチェンジに使うので信号待ちなど地面に下ろさないでいることも多いです。ブレーキは前輪で。教習所ではどう教えますか? 削除
    2016/8/26(金) 午後 4:02
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    > 山のmochiさん
    これは警察のミスですね。とりあえず全員捕まえて、止まったと言っても「ただ止まってもダメ、左右の確認が十分でなかった。」「止まってすぐ出たので停止時間が短すぎる。」などの理屈をこねて切符を切ることがかなりあったようです。向こうは切符を切る数さえそろえばノルマ達成、異議申し立ては違う部署(交通裁判所など)なので奴らには関係なし、ということらしいです。

    さすがに裁判で負けることが多くなり、そこまでひどいのはまれになってきたようですが。

    本当にひどい目に合われましたね。 削除
    2016/8/26(金) 午後 9:17
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仕事が終わったら、職員室でこっそり食事を摂ります。すでに緊張しているのが自分でわかります。今日、自動車教習所で中型8トン限定の限定解除教習が始まるのです。施設長をはじめ、同僚の方々の応援を頂きました。

18時15分、職場をCB250Fで出発。靴はライディングシューズだと運転に差し支えるので、ウォーキングシューズにしました。それだけではモーターサイクルライディングにはふさわしくないし、それに自動二輪教官たちに会った時に気まずくなるのでアンクルプロテクターを入れました。つま先にはシフトパッドを、膝にはニーシンガードを。

早めに到着した京成ドライビングスクール。教習原簿を出してもらい(自動で出す機械が故障中)、ついでに前回受けた適性検査の結果をいただきました。自動二輪の時の反省を踏まえ、頭の冴えている状態で受けたので自信はありましたが、書面を見るまでは安心できませんでした。しかし、心配ご無用、この成績!
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総合評価は、運転適性度は5段階評価の5、安全運転度はA~EのAをそれぞれ得られました。息子よりずっと成績がいいぞ!
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ベンチにヘルメットとライディングジャケットやプロテクターをまとめます。隣に座り、大型車、中型車の教科書を開きます。

外を見ると、暗い中をバスと大型トラックが走り回っています。あれよりは小さいから大丈夫だよな。うん、きっと大丈夫だ。自分に言い聞かせるようにつぶやきます。

やがてチャイムが鳴り、前の時間の教習が終了しました。そしてアナウンスが流れます。
「教習番号の車両へ行ってください。」
私は112番です。間違い様がありません。なにしろこれですから。
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教官に挨拶し、今までの運転歴を聞かれました。18年ほど前からマニュアルは運転していないこと、普通乗用車は日常的に運転していること、などです。前に一度、引っ越しの時に2トン積みワイドボディ長尺を運転したことはあるのですが、教習車両とはとても比べ物にならない車両です。あの時は九太郎さんにもお世話になりましたね。

運転歴から、教官はまず助手席に乗るように言いました。よじ登るように座席へ着くと、床にブレーキペダルが生えていました。それは踏まないようにとのことです。

手荷物をベッドへ置き、シートベルトを締めます。教官、手順を踏みながらエンジンを始動します。力強いディーゼルの音がキャビンに響きます。ウインカーを右、2速へシフト、クラッチをつなぎ始めると力強く加速します。ウインカーを左へ出し、外周路内回りへでます。すかさず3速へ、直線部へ出たら恐ろしい加速で速度を上げ、すかさず4速へシフト。コーナー手前でブレーキング、そのままコーナーを回ります。回り終わったら校舎前ストレートです。鋭く加速します。速度を尋ねると40㎞/hとのこと。自動2輪でもそれくらい出すように指示されていましたが、怖さは感じませんでした。しかし、このサイズの車で狭い教習所内コースで出すと恐怖以外の何物でもありません。

冷房が効き過ぎという点もあったのでしょうが、体がぶるぶる震えました。これやるの!しかも今日、というか、数分後に。俺が運転してだぜ!ちょっとやばいことになってきたなあ。脳裏に頑張ってね、と送り出してくれた同僚の顔が浮かびます。頑張れるかなあ。

車両感覚について、口頭で質問がありました。
「高さは?」
「最大で3.8m、特別指定車では4.1mです。」
「幅は?」
「2.5mと教科書にはありますが、この車もそれくらいですか?」
「そうです。2.5mです。大型と一緒ですが、長さやホイールベースが短いので取り回しはかなり楽です。」
そうかあ?

そして路端停車の実演をしてくれました。
「路端から30㎝以内に、道路と平行に、途中で止まらずに、中トラック、中バスと書かれたポールの先端に合わせて停車します。終了したらサイドブレーキを引いてニュートラルに入れ、終了です、と宣言してください。はい、こんな感じです。」
見事にぴたりと停めて見せてくれました。そして右ウインカーを出して外周路へ車両を戻します。
「このときの注意点は、前からくる車両、後ろからくる車両、そしてオーバーハングが飛び出すので壁に接触しないように目視することです。」
うーん左右確認だけでも死角が大きい車なので大変なのに、その反対側の左後端部まで確認しなければいけないのか、これは大変だ。

一旦外周部の外へ車両を出したら、運転手交代です。

まずは車両の下部を目視確認し、後ろの交通を確認します。自動二輪のコースの一部ですので、法令行動としてだけでなく、本当に後続車両をドアに当てないために必要です。

運転席に座ったらシートベルト、すると教官、すかさず
「まずミラーを合わせましょう。」
なるほど、ミラーがとても奥深くてとてもシートベルトをしていては手が届きません。次にシートを合わせます。クラッチペダルのある車は久しぶりなのでクラッチを踏み抜ける位置にすることなど改めて勉強になりました。そして、ようやくシートベルトです。本当はシート位置を合わせてからミラーを合わせないと、変わってくるのだそうです。

「はい、エンジンをかけてください。」と教官。
ギアをニュートラルにして、クラッチをいっぱいに踏み、キーを回します。一発で目覚める日野のディーゼル。左右確認、ギアを2速へ。右ウインカー、サイドブレーキ解除。緩やかにアクセルを踏んで、クラッチをそっとつなぎ、、おっといきなりガクンと発進です。久しぶりなのでクラッチのつなぎ方が下手になっていました。これはいけませんね。半クラッチを長めに入れなくては、特にトルクのぶっとい車だとスムーズに発進できません。

外周路へ出たら、そこを周回します。直線で加速、コーナー手前でブレーキですが、怖くてスピードがあげられません。そしてブレーキ。
「ブレーキもう少し踏まないと。全然効いていないですよ。」
コーナーでは左ミラーで後輪の走る位置を確認しながら車両の車線内での状況を把握します。

前方の視界は高さがあるのでいいのですが、コーナーの行きたい方向は右ピラーに縦一列に付いた巨大なミラー群に目隠しされ、見ることができません。首を振る程度ではまだ見えず、体を入れてようやく見ることができました。

そして障害物です。右確認、右ウインカー、車線変更して左確認、左ウインカー、車線変更します。車が長くてどこで戻せばいいのかよくわかりません。しかし、たまたまちょうどよかったとのことです。この「たまたま」がいけませんね。次もたまたまになるかどうかわかりませんから。

ぐんと加速し、3速から4速へシフト。そしてブレーキ。あれ、効かないぞ。もっと踏むのか、そっとそっと、
ガクンと効きました。そしてノーズダイブ。普通車なら前が沈む感覚ですが、この車両になると前輪の位置がシートの真下、そしてハイエースではありえないほどのサスストロークを持つので体が真下に沈む感覚です。マジ怖い!

教官、エアブレーキは最初は手こずるでしょう、と言っていました。とにかくそっと踏め、とのこと。まずはこれの習得をねらってしばらく外周部の周回をしました。助手席にいた時の恐怖はいつの間にか消え、速度もメーターで40㎞/hを越えることもあるようになりました。しかし、ブレーキはどうしても思うような掛け方ができません。

教官
「ずいぶん慣れてきましたね、では路端停車をやりましょう。10番を左に入ってください。」

10番に入って大きく右へ曲げ、踏み切路前で一時停止。やはりガクンと沈み込ませてしまいますが、とりあえず気にしない。左右確認、ウインドーを下げて音を聞いて、踏み切りを渡りかけている最中に左ウインカーを出し、そのまま路端停車コースへ突入。2速で走行したままクラッチを一旦切って、断続クラッチで速度を調節。ゆっくり、しかし止めずに30㎝以内で葉っぱなどにミラーを触れさせないように前進。

「寄席幅はこの程度でいかがでしょうか?」
「いいですね。十分です。このまままっすぐ行って、ポールで停止してください。」

最後の難関はポールでの停車です。何しろいうことを聞かないブレーキを使ってぴたりに停車させなければならないのです。ゆっくり侵入し、だんだん近づくポール。ここだ、とそっとブレーキ。あれ、その手前で停まっちゃった。そっとクラッチをつないで前進、再度停止。

「惜しいですね、途中で停まっちゃいましたが、あれさえなければ大丈夫でした。それと、最後のポール停車はもう少し前です。アンダーミラーでポールの延長線を見ると丁度サイドミラーで隠れてしまうのですが、隠れたところがポールですので見えなくなる所を目指して停めてください。大丈夫そうだけど、もう一度だけやってみましょう。それでは発進してください。

右確認し、右ウインカー、外周部へと出ます。左後ろコーナーをミラーで確認したら、そこは目視で、とアドバイス。なるほど、かえって短時間で状況を把握できますね。そして左前の障害物を十分よけるのを確認したら、右後ろを確認してそっと前へ出ると

「いったん止めてください。前からバスが来ています。」
ああ、これだ!障害物があるので反対車線を走行しないといけないのです。4方向を同時に確認しなければならないのは大変です。これが検定なら、即中止ですね。もっとも限定解除は「審査」な訳ですけど。

再び外周部を走り、再度踏切から路端停車へ。2度目にもなればさすがになんとかなる物です。教官からも、これなら十分でしょうと言われました。

次はS字を行きます。白線を踏んだらダメ、というルールなので慎重に入っていきます。右ミラーで前輪がなるべく外側の線ぎりぎりをトレースするようにすれば左後輪は余裕があるということでした。最初はこのサイズで余裕なんてわずかな物だろうと思っていましたが、実際にやってみるとかなりの余裕でした。自動二輪のクランクに比べれば簡単なものです。しかし、左カーブに差しかかる時にステアリングを切るのが早すぎて左後輪が白線を踏んでしまいました。慌てず、コースをよく見て車両の動きを考えながら走れば大丈夫とアドバイスを受けます。

再度S字に挑戦。今度は侵入から抜け終わるまで、自分の頭で描けたように走行できました。あとは坂道発進です。このトルクあふれるエンジンなら、楽勝でしょう。

まずは坂道の途中の赤ポールで停車します。サイドブレーキを引き、そっとアクセルを踏んでクラッチをつなぎます。
「ちょっとエンジン回転数あげすぎ、、、、」
と教官。ガクンと発進してしまいました。下りはエンジンブレーキで、と指示され、その通りにできました。
それでは、もう一度。外周部を回って再び坂道へ。今度はそっと発進できました。

今度は?
「14番を右に曲がってください。信号を越えた所の外周部手前で停車し、エンジンを停止してください。」

え、もう50分経っちゃったの!いやいや、私が乗っていたのは40分くらいのはずです。助手席で怖くて震えていたのに、ずいぶん慣れてきたと自分でもびっくりする位でした。

サイドブレーキを引き、ニュートラルに入れ、エンジン停止。ギアをリバースに入れて、後ろを確認。運転台から滑るように降り、、、、
「あ、その向きでなく後ろ向きに降りてください。」
ああ、そうであった、緊張した時間が終わってほっとしたのか、最後に失敗をしました。降り方もあったんだよなあ。

何か質問は?と言われ、エアブレーキ操作について質問しました。教科書では足の指を曲げるようにして、と書いてあるのだけどそれではストロークが足りず、足首を動かすと途端に急ブレーキなのです。

教官、とにかくそっと、そっと、かかとはつけてはだめで、とにかくそっととしか言いようがない、ということでした。次はできるようになるのかなあ。

教官より、
今日の教習はすべて丸を付けました。次回は後退と隘路への進入です。あと4時間で教習は終了となります。短い時間にやることがいっぱい詰まっていますから、どんどん上達しないといけないので頑張ってください。」
と言われました。

ベンチでライディングの装備を身に着けていると、ようやく気持ちが落ち着いてきました。次は2日後、なんと2時間続けての教習です。神経が持つかなあ。間に1時間入れておけばよかったかも。

帰り道、大型車両が前を走っていました。近づかない方がいいですね。何しろあの巨体を人間が動かしているんですから。改めて自分の運転を振り返るきっかけにもなりました。

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    いや~お疲れ様でした。
    一回目の教習。
    車の大きさが全く違うので
    車両感覚が全然今まで通りになりませんね.
    器用な三毛ジャガーさんなら
    大丈夫です。ファイトー! 削除
    beat1 ]
    2016/8/25(木) 午前 6:01
    返信する
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    > beat1さん
    仰る通り、いままでの運転技術は通用しない感じです。最初から覚えなおしです。

    本当に疲れました~。 削除
    2016/8/25(木) 午前 7:50
    返信する
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    学生の頃バイトで5tロングに乗っていましたが

    懐かしいです

    工場の中では免許もないのに20tトレーラーのバックもさせてもらえました。めっちゃんこ難しかった思い出があります

    懐かしいなあ!!

    田舎の実家が運輸会社だったので、そういう環境にあったのですが、今あらためて教習所に行ったら、ダメ出しだらけで

    おっしゃるように胃が痛くなりそうです 削除
    2016/8/25(木) 午後 1:36
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    > ぶーぶーさん
    なんと!20トントレーラーとは、驚きです。運転台に登っただけで「こりゃ俺には無理だ。」という雰囲気でしょう。うらやましいような、うらやましくないような、でもいい経験ですね。 削除
    2016/8/25(木) 午後 6:07
    返信する
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    合格したらアポロ付きのボンネッㇳバスを購入しませんか、、楽しいですよ、、、 削除
    2016/8/25(木) 午後 8:11
    返信する
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    > ファントムさん
    アポロって、腕木式の方向指示器のことでしょうか?そもそもバスを養う財力が私にはありません!ファントムさんほど酔狂じゃないし。いや、本当のこと言ってごめんなさい。 削除
    2016/8/25(木) 午後 8:26
    返信する
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    記述が臨場感たっぷりで、教習1時間の充実が分りました。

    運動神経も体力も若者と同じですから、一発合格出来そうですね。 削除
    2016/8/26(金) 午後 5:02
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    鉄は熱いうちに、これを最優先で頑張って下さい。
    (白砂山は後回しOKですよ。) 削除
    内緒 
    2016/8/26(金) 午後 5:04
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    > 山のmochiさん
    何が何でも一発合格しなければいけないのです。余分なお金がかかると自分の持ち出しになってしまいますから。1時限7000円以上もする中型審査教習ですから!色々怖いのです。 削除
    2016/8/26(金) 午後 9:11
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2016年8月18日
一日早く帰ってきたので、道具の手入れなどをする予定でしたが、これが雨。昨日台風が過ぎたのになあ。どうする?すると娘が、大谷田の明神の湯に行きたいと言いました。大谷田って、ものすごい近所です。でもそこで満足なら、それもいいか。

息子の運転で、4人そろって明神の湯に行きました。
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なんと!この日は明神の日だとかで料金が割引でした。わずかな金額ですが、4人となると割といい金額になります。
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ゆっくり温泉に浸かり、あがったら食事をしました。娘は足裏マッサージを受けたいと言います。帰省中にお小遣いもらったので気が大きくなっているのでしょうか、明神の日で20分コース料金で30分やってもらえるというのが効いたのでしょうか、施術を受けに行ってきました。

昨日長時間運転で疲れているおとっつあんは200円10分の自動マッサージ器でもみほぐされました。最近のマッサージチェアはすごいですね。無重力コースにすると丸ごと後ろに回転してしまいます。手や足の圧迫で浮腫みも取ってくれるし、足つぼの刺激もありました。

過労気味の身体なので帰宅後は少し昼寝、荷物の整理はのんべんだらりとやりました。さあ明日からは仕事だああ。色々不安があるけど、楽しみでもあるなあ。

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