2014年6月14日
私がリカンベントフレームを買ったショップ、ニキリンさんの主催する試乗会に参加してきました。ニキリンさんの持ち込む車両だけでなく、私を含め、参加者の持ち込む車両が「オーナーの許可を取ることを条件に」試乗車になるという、大試乗会なのです。
今回の目玉はついに出ました、ストリームライナー!
自作の張りぼてなんかではなく、ドイツのベロモービル社製の本格的なものです。ベロモービル社の製品は日本では3人乗りの自転車タクシーが有名ですね。金属フレームも一部には使っていますが、前後がつながっていなくて、強度はモノコックの繊維強化プラスチックが担っています。
あらゆる部分の作りこみが凝りに凝っていて、感嘆の連続でした。なんと、車輪は車体内部にむき出しではく、ホイールハウスの中に入っているのです。これなら雨でも安心して走れます。そして、前輪の切れ角を大きくするためにリンクで仮想ピポットを持ち、ボディーに当たらないようにうまい具合に曲がります。
駆動はチェーンですが、これは後輪右側に付くために製造する時の割り線が左右非対称になっています。
チェーン駆動は普通の自転車部品を使っています。このチェーンが見えるのはこの部分のみ、シート下からはカバーで覆われています。そのカバーもしっかりとしたつくりで、ぴったりの形に成形されています。
後ろから見ると見事な流線型であることが分かります。テールランプは私的にはもう少し凝ったデザインにしたいですね。泥除け用の普通のタイプでした。
オーナーさんのご厚意で私も乗せていただきました。
オーナーさんはこれで通勤することもあるようです。電動アシストもなく、やや重たいという面あはりますが、十分実用になっているとのことです。雨の日の通勤はこれがあると楽しいでしょうね。
リカンベント乗りはメカマニアが多いのでしょうか、あちこちに原型がもうわからない改造車がたくさんありました。人気だったのがTUSNAMIの電動アシストキット組み込み車でした。
サンスターのきっとだそうです。バッテリーは20A/h の大容量、遠出も安心ですね。ハンドルはオープンコックピットになっています。
ハイテク満載のトライクです。iPADと、ブルートゥース接続されたスピーカーが付けられていました。トライクなら止まっていても転ぶことはないので液晶画面を確認できて便利かもしれませんね。スピーカーからはラジオが流れていました。
スーパーローライダー揃い踏みです。同じフレームですが、オーナーさんの個性でそれぞれに味つけが異なっています。オープンコックピットが2台、流行っていますね。
これまた魔改造してあります。もともと普通のリカンベントですが、何と輪行仕様車になっているのです。
アッというまに、というわけにはいきませんが、なかなかコンパクトです。普通のロード輪行袋に入るでしょう。ただし、シートを含む一部が別袋になってしまいますが。前輪を抜いたフォークに後輪が挟まるアイデア物の折りたたみですね。
前輪駆動のコブラですが、駆動輪が20インチしかないことを補うためにチェーンリングに巨大サイズの物がつかわれていました。ちなみに、この車は最初から輪行することを念頭に開発されています。
普段なかなか行き会わないリカンベントがこの日だけはこの状態です。
リカンベントだけではありません。伝説の「乗れない自転車」、Panasonicロデオも登場しました。漫画、「並木橋通りアオバ自転車店」3巻で出てきますね。
私も挑戦しましたが、ペダルをこぐことは絶対無理、下り坂でさえまともに乗れず、いやそれどころか足で地面を蹴って進むことさえできませんでした。
この「ガルパン」ジャージの彼も苦戦しています。
ロデオの近景です。突出し寸法がこれだけ長いステムを私は他に知りません。ヘッドアングルは冗談のようですが、これでも中級の赤ですからまだまともな方です。黄色は初級、赤は中級、黒は上級なんだそうで、いったいどんな人が乗るのでしょうか。
まっすぐにしていると、そのポジションをバイクが嫌い、勝手に傾こうとします。右にバイクを傾けると左にステアします。どうやれば乗れるんだ、これ????
しかし、こんな癖の強いバイクでも片手放しですいすい乗る御仁もいて驚くよりほかにありません。
オーナー同士の情報交換も有意義で、私のような”にわか”リカ乗りには大変に参考になりました。また少し、いじりたくなってきたなあ。
暑い日差しの中でしたが、大変に楽しい試乗会でした。