娘の彼氏はメカ好きのなかなか見どころのある男なのです。しかし、自転車に限って言えば、やはり中学生の時に志してからこの歳まで、寝食勉強仕事を忘れて入れ込んでいる私ですから、やはり彼氏の整備には物足りなさを感じるのも本当のところ。娘が世話になっているようだし、いや、もしかしてこれからずっと世話になるかもしれない!?のだから、せめて安全に乗れる様にだけはしてあげておかないとね。

前回、雨なので家まで自転車ごと送って行った時に、ブレーキパッドの限界を超える摩耗とホイールの振れ、それとバーエンドのないハンドルバーに気がつき、今度家に来た時には整備しようと部品を買いそろえておきました。

仕事から帰ると彼が来ている様子。よしよし、ちょっと待っていろよ。ダッチオーブンに野菜とシーチキンを放り込み、水とルーを入れてシチューを作ります。次は、こっちだ。一応、人様の車に手を出すのでお断りを入れます。OKをいただきました。

バイクをスタンドにかけて整備開始。
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まずはフロントのパッドから。これほどひどく摩耗している状態でした。シューと一体型なので、全交換になります。
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こっちはリア側。フロントの方が普通は減るのですが、リアの方がよりひどく摩耗していました。シューの取付が傾いていたことと、リアを強めにかける癖があるように見受けられました。
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それと問題はワイヤーのかけ方ですね。ワイヤーをはめる溝があるのですから、これはワッシャの奥に入れるべきでしょう。自分でやったと思われる部分です。ついでに直しておきました。
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新しいシューブロックの固定です。台紙を後ろ側に挟んでトーインを適正値にして付けます。
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ハンドルバーはグリップが無いまま走っていました。バーエンドは落車時など、万が一自分や他者の身体へ刺さってしまった時に大きなダメージを与えてしまいますから、バーエンドは必ず必要なのです。グリップを買ってきてあるので、それを差します。

でも本当の問題は、バーエンドバーをグリップの位置につけてしまっていることですね。これではシフト操作にも邪魔になるし、ブレーキ操作にもやや影響があります。スピナッチ風にしたかったのかな?それならそれなりのやり方もあるのですが。それと、ハンドルバーを幅広いままで使っていますね。肩幅に合わせて切って使うべきものなのです。どうしようかちょっと迷いましたが、自転車は「こうあるべき」と他者が言うべきものではなく、サイクリストの数だけ正解があってよいものですからそのままにしておきました。
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フレームに油などの汚れが染みついていたので、つや復元ポリッシュでほどほどに磨きました。緩んでいたリアクイックを締め、サドルの取付を最適化し、最後に前輪の振れ取りをしました。
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とにかく、安全にね。帰路の走りはどうだったかな?試験が終わったら、また来てね。次はライダーとして最低限の心構え、プロテクターを用意してあげるからね。
君の彼女の父より。