昨年末のこと。妻が言います。

「炊飯器の蓋、開き過ぎて閉まらなくなっちゃったんだけど。何とかなる?」

どらどら、見せてみて。これはひどい。ストッパー部が壊れて向こう側へ行っちゃいました。戻そうとすると、ストッパーが当たって戻らなくなるのです。
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購入して21年の月日が流れました。もう4年くらい前からそろそろ買い替えるか、と話はしてあって、何がいいのか検討中でした。でも、その時にはとりあえず炊けるようにしなくては明日の弁当が困ります。どれくらい困るかは、早朝にたたき起こされてガスレンジで炊く身になってみればわかってもらえるでしょう。計量スプーンの薄い柄を差し込み、何とかふたを戻すことに成功。開ける時にはバネ任せにせず、そっと手を添えて開ければ何とかなる感じです。

しかし、やがてそっと開けても止めた位置からばねの力でストッパーを越えてしまうようになってきました。その度に計量スプーンでストッパーを越えさせて戻していました。いよいよだめか。

1月に入ると、新たな展開になってきました。ストッパー部が完全に折れてスプーンを差し込まなくても戻せるようになったのです。なら、もうしばらく使うか。
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しかし、さすがに限界を超えていることは確かです。次期炊飯器の選定を急ぎます。一番欲しいのは、妻も私も同じ機種でした。象印の「南部鉄器羽釜」です。店頭で手にして、これはいいと直感的に感じました。岩手県出身の妻ですからもちろん南部鉄器には幼いころから接していてその良さは身に染みているし、私も南部鉄器製の鍋は日常的に使用しているので、これで炊くご飯のおいしさは想像がつくのです。これどうよ、思い切って買っちゃわないか?

問題は値段です。10万円を超えているのです。旧型で安くなっているものを探しても、もう少しで10万円になってしまいそうなところまでしか下がりません。でもさ、毎日炊くご飯だぜ、せっかくだからおいしいの食べたいじゃん。

「高いよ、もうちょっと考えさせて。」
と妻。こうなるともうダメなのは長い付き合いで分かっています。でもなあ、あれに代わるものなどないだろう。しかも値段が安いものではさ。

そのうちに、妻が炊飯器でケーキ焼いたりできるのもあるね、そういうの欲しいな、と言い出しました。普段ヘルシオでケーキ焼いている人がどうして炊飯器でケーキを焼かなければならないのか私には理解できないのですが、実際そういう機能のある炊飯器は結構な種類が売られているようです。女性と大手家電メーカーの気持ちが私にはわからないようです。

さて、先日区役所に息子とランで行った時のこと。区役所近くのコジマ葛飾店に行くと、入り口に炊飯器の展示がありました。撒き餌として一番のおすすめをそこに置くのは常識でしょう。

同じメーカーで、19800円のと29800円のがありました。毎日使うものだから、どうせ買うなら高い方買った方がいいかな?見ていると、店員が声を掛けてきました。

「炊飯器をお探しですか?」

「はい、今ある炊飯器が壊れる寸前でして。これ、入り口に展示してあるくらいだから価格的にはずいぶん頑張っているんですよね。」

「そうなんです、日立の製品なんですが、コジマビックカメラグループで2機種に絞って、同じ色だけを大量に発注する代わりに値段を安くしてもらっているものなのです。しかも、これ1年半前のモデルで、日立はその後新製品に切り替えたのですが、これは前のままのモデルのままなので、さらに大幅な値引きができるようになったのです。」

「新製品って、どこが変わったのですか?」

「IHや釜は一緒です。いくつか機能が増えた程度です。炊飯器は型が古くても、釜と火力、それに圧力などが一緒なら味が変わることはないので安心してお勧めできますよ。」

そりゃそうでしょうね。それでは、この1万円の違いはどこなのですか?

「高い方は液晶にバックライトが付いているので暗がりでも操作できます。それとご飯以外の内蔵されているメニューが少し増えています。あとは、蒸気カットか蒸気レスか、ですね。釜と火力は全く一緒ですから、炊きあがったご飯は同じです。圧力とスチームで、釜は黒厚鉄釜ですから、どちらもおいしく炊けますよ。」

なんだ、それなら安い方でいいじゃん。19,800円に消費税か。でも今は徒歩、というかランだからなあ。

「今日買うより、24日からの大笑待セールに来ていただいた方がお得なので、今日は無理せずにその時来て頂くといいですよ。」

と言って、名刺を貼り付けた案内をくれました。

そして、今日その24日となったのです。
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名刺の名前の方を探し、その方から炊飯器を買いました。販売員は私のことを覚えていてくれて、大変に喜んでくれました。単品しか買わなかったのですが、お願いすると本部に相談し、まとめ買いサービスと同じポイントを付けてくれました。うれしいですね。ネットで買うよりかなり安いかったし、選定でも無駄に高価な機種を買わずに済んだし、そしてなにより気持ちの良いやり取りができるのも実売店のいいところです。

来店サービスのキャノーラ油と、ガラポン抽選での洗剤、それに玉ねぎか人参詰め放題をいただいて大満足で車に戻ってきました。手前はプリント用紙です。息子が実習中で、提出レポート用に大量消費しているので買っておきました。
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家に着いたら、早速開けてみます。
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最近のはやりで、簡単早見表がついていました。これを見ればとりあえずは使えるでしょう。説明書を読むのが好きな私はもちろん最初から全部読みました。
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写真で見ると光量不足でくすんで見えますが、実際にはきれいなレッドメタリックです。
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時刻ももうセットしてありました。
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蓋裏にはオートスチーマーといううち蓋がもう一枚付いています。洗う物が増えてしまいますが、これは仕方がないでしょうね。
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しゃもじとしゃもじ立てをセットしてみました。
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これが売りの、黒厚鉄釜です。それほど重くは感じませんが、そこそこ肉厚の鉄釜なので南部鉄器ほどではなくても美味しいご飯が炊けるかもしれません。
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センサーは相変わらずのこれですね。IHクッキングヒーターは光を使っているのですが、炊飯器は直接接触させて感知させているようです。掃除する時にちょっと邪魔かな~。
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スチーマーを外してみます。
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続いて内蓋を外してみます。結構重い蓋です。頑丈そうなステンレス製です。
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圧力を調節する球が入っています。今まで使っていた炊飯器も「ちょい圧」を謳い、球が入っていましたがプラスチックかセラミック製でこんなに重い球ではありませんでした。
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蒸気カットのためでしょう、蓋上にも外して洗わなければならない部分があります。
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ご丁寧にそこも二重構造で、案外複雑な形をしています。ものぐさな人には向かないかもしれません。
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さて、今まで使っていた電気釜も惜別をこめてここへ掲載しましょう。象印の圧力IH、「ちょい圧がちょいウマ」NH-FA10でした。
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21年前に15,000円台で購入したものです。当時としては高級な方の機種だったのではないでしょうか?
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こちら、廃棄する予定ではありますが、妻が甘酒の発酵や炊飯器調理などに使いたいともうしばらくは置いておくことにしました。IHや制御系は壊れていないので、蓋を開けて使う様な時にはかえって好都合なのだそうです。