2017年8月31日
今日は最終日、下山するだけですが、昨日やり残した茶臼岳登頂をしてから下らないとどうもすっきりしません。昨日昼寝をしすぎたせいでなかなか寝付けなかったのですが、ここ数日で最も頭はすっきりしています。
3時30分、起床します。カップヌードルリフィルを食べ、テント撤収します。モンベルのモノポールシェルター、購入して7年を過ぎたところですが、床と袋がべたべたになってきています。ポリウレタンの加水分解でしょうか、もう寿命かな~。撤収にしにくいし、本体のコーティングに張り付いて剥がしてしまうので困ったものです。
4時30分、パッキング終了したザックを置いて、空身で茶臼岳を目指します。天気は霧。ガスで茶臼岳はおろか、振り返って小屋を見てもすぐに見えなくなってしまいます。
稜線へ出て分岐を左へ。濃いガスの中を登っていきます。しかし、半分ほどまで来たら、ガスの切れ目がありました。 ! これはいけるかも。ご来光まで30分もあるから、それまでに霧散なんてことも期待できそうな気がします。
さらに上がるとガスから抜けました!振り返れば、茶臼―上河内分岐が濃いガスの中にあることがよくわかります。西からどんどん濃いガスを供給している感じで、絶える気配は感じません。
とりあえず茶臼岳登頂です。これで私がやるべきことはすべてやり終えました。あとは運次第です。
5時18分、御来光です。右にうっすら富士の頭が見えています。茶臼小屋には多くの登山客がいたのですが、山頂には私一人です。だんだんガスが薄くなってきています。もう少し待ってみるかな。
昨日登った上河内岳がうっすら見えてきました。残念だなあ。もうちょっとで聖が見えたのに。南の方角は全くダメ、茶臼直下の岩が見えているくらいでその先は真っ白です。
富士がはっきり見えてきました。今回はこれで満足としましょう。これから長い下りが待っているし、その先にはながーいながーいワイディング、そして長い高速道路と渋滞の首都高速が待っているのです。
山頂を後に下り始めると、先ほどまでシルエットでしかなかった上河内岳がその全貌を現しました。昨日が今日であればなあ。
あれあれ、上河内岳の向こうには聖、そして遥かなる赤石まで見えてきちゃったじゃない。
方位盤がありました。振り返ればもちろん茶臼岳です。これがなければ南側の眺望も開けていることでしょう。
パノラマで撮ってみました。
茶臼小屋分岐まで来ました。あとは下るだけです。そこで2名のオジサマと出会いました。一人は光岳まで、一人は稜線で写真を収めてから下るという方でした。ニコンの一眼レフを持ってきていました。茶臼小屋からもご来光は見られたとのこと。上から見れば、小屋はガスの中だったけどね。そして頂上からの眺めを説明します。
光岳に行くという方に、ガスさえなければここからでも見られるかもしれませんよ、と南を見ますが、茶臼岳が邪魔です。いやいや、もう少し西へ行ってみれば。
「あ、見えていますね。見えちゃったよ。」
ニコンの方、
「ここでいいやと思っていたけど、欲が出ちゃった。ちょっと茶臼登ってくるか。」
私、
「私も。もう一回登ってくることにしますか!」
光岳を目指す方を二人で追い抜き、本日二度目の茶臼岳登頂!
ニコンの方とそれぞれのカメラで撮影しあいました。バックは聖と奥聖、そして赤石岳、悪沢岳、私と山頂標の陰になっていますが、兎岳も見えています。2度登って正解!
南側をパノラマで。手前に山行十話で最終日に立ち寄った仁田岳、その先に易老岳、深い谷を挟んで光岳。あそこまで行きたかったなあ。そこから左へ尾根をたどればぴょこんと出ている信濃俣。さらに左奥に大無限山もみえています。さらに南にも山が連なっています。南アルプスの南にいるのですが、まだまだ南側に切れ目なく山が連なっています。本当の山深い山域です。
さすがにもう下らなければなりません。光岳、今度こそ行くからね。大無限山、いつか、かならず。
下る途中も景色から目が離せません。上河内岳は今日登ればどんな景色だったかなあ。現在時刻は6時30分です。速足で登れば。9時までには戻れるかな?そこから下りで4時間、入浴をあきらめれば、、、、。
しかし、再びガスが上がってきました。やはり無理するのはやめましょう。今回はここまで、下山開始です。
小屋の下からはまたガスです。
6時49分、下山開始です。
下りであることもありますが、体調万全となっているのでペースよく歩けました。水分はハイドレーションで随時摂取しています。
7時11分、樺段通過。
7時23分、中間点ベンチ通過。結構雨は降ったのですが、水場は枯れていました。
7時51分、横窪沢通過。小屋は8月31日をもって絞められたということ、小屋番はすでに下山していました。夏山も本格的に終わりですね。
8時13分、中の段通過。
8時37分、ウソッコ沢通過。そろそろ休むか?いやまだ全然疲れを感じていないよ。もう少し進もう。
2603mの茶臼岳山頂でキャリブレーションしたプロトレックの高度は面白いように数字を減らしていきます。しかし、1100m代まで来るとなかなか減っていきません。
さあ、これが登山道最後の吊橋です。残す吊橋は畑薙大吊橋だけです。
ヤレヤレ峠までの登りに差し掛かりました。結構長い登りになると一昨日には思っていましたが、体調の良い今日には全く苦痛に感じることなくどんどん登っていきました。
9時23分、ヤレヤレ峠通過。
9時43分、畑薙大吊橋へ出ました。思えば一昨日の私はほぼ同じ時刻にここを渡っています。
橋を渡れば後は林道歩きです。たんたんと歩くだけです。
このホイールローダーは東海フォレスト所有ですね。山小屋経営だけの会社じゃないんですね。
10時21分、沼平ゲートへ到着です。結局茶臼小屋から一気に下ってしまいました。
下山中に拾ったゴミです。皆様、もしお気づきのゴミがあればお願いしますよ。
ここから先はモーターサイクルツーリング篇へ記しますが、白樺荘で入浴と食事をしました。
諦めずに2度目の上りでごい堪能とはニコンの方様様
ここまでの絶景となるともう少し居たくなります
ここから帰宅の気力体力に驚きです
そういえば最近は圏央道ができ
移動も楽になったのではありませんか?
圏央道はほとんど使っておりません。私の家からだとあんまり関係ないんですよね。ただ、渋滞はやや緩和されているのかもしれせんので、無関係というわけではないかもしれません。
天候不順の今年の夏に、会社の山岳会も今回も、雨に遭わなかったのは何よりでした。最終日の朝は本当にラッキーでした。
ボクが一番強烈な雷雨を体験したのはまさにこの山で、忘れられません。
しかも、その時には雨の漏る家型テントで中で傘をさす始末と強烈でしたね。
仰るととおり、本当にラッキーだったと思います。毎日のように雨、そして山行後に台風の通過とわずかな悪天候の隙間に登ることが出来ました。
富士山もよく見えて。
2回登った甲斐があり有ります。
本当に絶景でした。登るだけでなく、アクセスも苦労するところですがその価値は十分以上にありました。来シーズンも狙ってみようかと思っています。
よかったです。
今回は「変わってくれてありがたかった」方です。日の出前は絶望的なガス具合でした。