2017年8月30日

3時にアラームが鳴ります。目をつぶってから一瞬でアラームが鳴ったような錯覚を覚えました。それほど深く眠り込んでいたのでしょう。9時間近く寝ていたというのにやはり頭はすっきりしません。しばらくグダグダと過ごしました。15分ほど経ってようやく動き出します。

のろのろと朝食を作り、できるところからパッキングをします。朝食はカニ雑炊です。あまり空腹を感じていませんでしたが、おいしかったのであっさりと平らげました。
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テントをたたみ、パッキング完了。4時40分、ヘッドランプを頼りに歩き出します。相変わらずの樹林の急登です。体調はまだ万全ではない様なので、ゆっくりと足を動かします。
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数歩歩いては息を整え、ゆっくりゆっくりと歩いていきます。こんなんで上まで行けるのかなあ。

5時18分、ご来光です。樹林の中なのでなんだかよくわかりませんね。肉眼ではもう少しはきれいに見えていました。
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道は良く踏まれていて、赤布もきちんとあるのでルートは迷うことはないでしょう。しかし、岩がゴロゴロしていたりして歩きやすくはないです。雨で濡れている時なんか滑りやすい所も多いでしょう。
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5時52分、ベンチがありました。ここが樺段でしょうか?ちょっとひと休みしました。横窪沢から樺段までコースタイムでは1時間40分もあります。ずいぶん早いなあ。GPSは樹林が濃くて衛星を捉えられなくなっていました。
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途中すれ違った方に上での天候を尋ねると、
「昨日も今日もガッスガス、真っ白で何にも見えないよ。」
とのことでした。今日はどうかなあ、あんまりよくはなさそうだな。

標高が書かれた札が100m毎に有りましたが、正確性はどの程度なのでしょう。プロトレックは気圧高度計なので正確性に欠ける面もありますが、それにしても違う所もありました。
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6時12分、横窪沢と茶臼小屋の中間点に到着。げげ、さっきの樺段じゃないじゃん!早いどころか、むしろ思いっきり遅いぜ!この少し上にある水場は枯れていました。
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6時50分、ようやく本当の樺段に到着です。先客がいました。二軒小屋から悪沢、赤石、聖、一旦光へ出て茶臼へ戻り、今日下山するのだそうです。すごいバイタリティですね。合羽を着ているのは、ここから上はガスが酷くて霧雨状態、体が濡れるほどだったからだとか。
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レーションを口にして、再び登り始めました。レーションを摂ったからでしょうか、脚はやや軽くなり、調子よく登っていけました。樹林の急登を終えてトラバース気味になってきたら、発電機の音が聞こえてきました。茶臼小屋が近い!

音はすれど姿は見えず。でも、この樹林の向こうには必ずあるはず!
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7時47分、茶臼小屋到着!写真を撮ろうとしていたら、声を掛けられました。
「すいません、今ヘリが来るので早めに上がって小屋の向こうへ避難してくれませんか。」
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ヘリに積む荷物がネットをかけて用意してありました。急いで小屋へ向かい、その反対側へ逃げ込みました。ヘリが来るまでの間にサブザックへ必要な荷物を移しておきましょう。

サブザックはSeaToSummitを今回は持ってきました。ものすごく軽くて小さくなるので、軽量化を必要とする今回の山行にはこれしかないという感じです。
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水場ではたくさんのビールが冷してあり、代金はこの箱へ入れる仕組みです。北アルプスでは考えられない仕組みですよね。それに飲料水も出っぱなし、頂上直下のこの場所でこれだけ水が豊富なのも珍しいでしょう。
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うたた寝をしたりしていましたが、ヘリは一向に来る気配がありません。テントを張る申し込みをします。
「ヘリが来るまではテントは張らないでください。」

仕方がありません。まずは上河内岳へ登ってくるとしますか。ヘリ用荷物の側を抜けて稜線へ向かいます。このガスでは今日のヘリは飛ばないかもなあ。
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小屋のすぐそばにライチョウがいました。ガスが出てくると彼らはよく姿を現します。眺望が得られないとがっかりすることはないのです。その代わりの楽しみもありますよ。
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稜線へ出ました。分岐を右、上河内岳、聖岳方面へ行きます。それにしてもひどいガスです。朝からずっとこんな感じだったのでしょうか。
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夏は終わりかと思っていましたが、意外なほど花が豊富でした。やはり南の南なのですね。
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少し下って草原になりました。山行十話でもここを通過した記述があります。地図にもその本にもあるように、亀甲状土とあります。この辺りのことでしょう。
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あれ、だんだんガスが晴れてきましたよ!上河内岳が見えそうだ!!
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おお、完全にガスが消失!これは素晴らしい眺望が得られるでしょう。ラッキー
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奇岩竹内門とは、ここでしょう。ここから地図では30分で上河内岳の肩に出るとされています。
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そこから20分もかからずに肩へ到着。しかし、時はすでに遅し、再び濃いガスに囲まれてしまいました。西からいくらでも湧き上がってくるガスに晴れる気配を全く感じません。それでも、せっかくここまで来たのだから登っておきますか。
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10時30分、上河内岳登頂!西の風風力3。霧。視界ゼロ。
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天候回復を待ちながら、昼食を摂ります。一緒に居合わせた方が、
「ここは携帯電波バリバリに入りますよ。」
と教えてくれました。そうか、それなら定期連絡を遭難対策委員の妻へメールを入れておこう。それと、山行十話の執筆者へもこの旅のお礼にメールを入れておくか。
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ガスが濃いせいでしょうか、ライチョウがうようよいました。あちこちで鳴き声がして、登山道を歩いていました。絶滅危惧種とは信じられないほどの密度です。
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アマチュア無線でCQ発信してみましたが、返答はありませんでした。しばらく傍受していましたが、電池の予備は持って来ていないので、非常時使用を考えて早めに電源を落としました。
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11時30分まで、およそ1時間山頂で天候回復を待ちましたが、全く回復の兆しが見えないので茶臼方面へ戻ることにしました。

茶臼小屋分岐のすぐ前まで来ました。茶臼岳も濃いガスの中です。登る気が失せました。そして再び、片頭痛の予兆が出現しました。茶臼岳は明日朝にして、また昼寝するとしますか。
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茶臼小屋でヘリについて尋ねると、もう来たのでテントを張って大丈夫とのこと。それではテンパリ開始。

山行十話に「テン場には蜂がいて、黄色い色を見ると花と勘違いして飛んでくる。」とありますが、私の黄色いテントにも蜂が寄って来ました。さすこともなく、ごくごく小さい蜂なので放っておきました。
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黄色い花はキンバイの一種でしょうか?季節の終わりなので数は少なくなっているでしょうが、最盛期なら見事に黄色いじゅうたんだったかもしれません。もっとも山行十話には「毒草キンバイ」とされていますが。
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昼寝したら頭痛症状はやや軽快、「まだちょっとだけよくありません。」になっていました。時刻は15時30分になる所。おやつにするか。抹茶オレと甘納豆、ビスコ。もちろんスタッフルームからパクってきたものです。
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おやつが終わったら荷物整理をして、再び昼寝。そして17時。夕食の準備をします。今日のパスタはキノコのペンネ、あさりとわかめのスープ、それにレモン甘酒です。
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日が沈む頃から、雨が降ったり止んだり。明日の天気はどうでしょうか。
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