朝2時50分、起床します。まずは湯を沸かしますが、まだ他のテントは寝ている方もいるようなので火力を絞って静寂を保つようにしました。その間にシュラフとカバーを仕舞い、自分のテント撤収。

3時。女性テントへ声をかけます。もう全員が目を覚ましていました。湧いた湯でにゅう麺を作り、さらっと食べて朝食は終了。さあ撤収開始だ、目標は4時発!素晴らしいチームワークでびっくりするほど早く準備完了、3時35分にパッキングまで完了しました。トイレに行って靴ひもを締め、ザックを背負ったら出発準備完了です。

3時50分、計画より10分早く行動開始しました。真っ暗な樹林帯の道をヘッドランプの明かりを頼りに歩いていきます。天気は風弱く、霧。

樹林を抜け、岩稜帯へ出ました。赤ペイントを確認しながら、コースを外れないように気を付けて進みます。

振り返りながらヘッドランプの数を確認します。増える分には許容範囲ですが、減るのは困りますから。撮影すると余計なものまで映り込んでしまいそうな暗さです。
イメージ 1

だんだん辺りが明るくなってきました。日の出が近いことを感じられます。

「あ、見えた!」
いや、仙水峠ですよ。幽霊亡霊地縛霊、死霊生霊魑魅魍魎ではないのでご安心の上ご覧ください。4時32分、仙水峠到着。
イメージ 2

暗い雲海の上に浮かぶ鳳凰地蔵岳のオベリスクがよく見えました。これはご来光が期待できそうです。
イメージ 3

ちょっと気がかりなのは日の出の方角には雲海が厚くなっていることと、駒ケ岳に沿って上昇気流が発生、雲がどんどん湧き上がっていることです。

日の出時刻が過ぎても、太陽はあがってきません。いやいや、もう少し待てば雲海からの日の出が楽しめるのではないでしょうか、しばらく待ちましょう。

ほら、出そうな気配がするよ!
イメージ 5

出た~!ご来光です。
イメージ 4

5時05分、駒津峰に向けて出発します。重い荷物を担ぎ上げるのはそこまでですから、とにかく頑張りましょう。
イメージ 6

傾斜の急な登りで体力を消耗しますが、この景色が疲れを癒してくれます。手前から栗沢山、頂上が台形に見えるアサヨ峰、早川尾根を左につなげ、その向こうに鳳凰です。
イメージ 7

南アルプスの女王、仙丈ケ岳。
イメージ 8

よそ見ばかりではいけません。登る道は険しく急傾斜なのです。だんだん樹林が薄くなってきました。ちょっと広くなっているところでひと休みします。
5時45分1本。55分発。
イメージ 9

7時05分、駒津峰到着。眺望が最高です。前はもちろん駒ケ岳。
イメージ 10

西には槍穂連峰。
イメージ 11

中央アルプス木曽山脈。実は私、ここを登ったことはないのです。
イメージ 12

南には北岳、間ノ岳、右奥に塩見岳。あれ、さっきまでよく見えていたのにガス被ってしまいましたね。いやな予感。
イメージ 13

重たいザックはここへデポ。合羽や昼食、非常装備、登攀具と貴重品類だけをサブザックに入れて軽身で駒ケ岳頂上を目指します。7時25分、駒津峰出発。
イメージ 14

駒津峰から鞍部への下りは結構険しいものでした。
イメージ 15

危険個所というのは特にはないのですが、それでも怪我をしないように、一応ザイルを1カ所使用して安全に配慮しました。後続が来ている時には時間のかかる方法は避けるしかないでしょうが、とにかく安全第一で通過します。
イメージ 16

ここもザイル使おうかとちょっと思った部分です。でも山岳部の技術があれば、何とかなるでしょう。
イメージ 17

8時丁度、六方石通過中。
イメージ 18

六方石を通過すると、いよいよ登りが始まります。登ってすぐ、直登ルートと通常ルートに分岐します。直登ルートを選択します。このルートは地図上では破線で示されているルートです。職員山岳部、こちで本当に大丈夫か?一番ドキドキしていたの私かもしれませんね。
イメージ 19


ここ登っていくの!
イメージ 20

大丈夫だよ。
イメージ 21

直登ルートは来る人が少ないので、のんびり登れるメリットもあります。8時23分、広くなったところがあったので一休みします。8時33分発。
イメージ 22

強烈な岩場はむしろ最初の方、だんだん登りやすくなってきます。
イメージ 23

上が見えてきました。もうちょっとです。
イメージ 24

スラブ(一枚岩)の斜面は、一応ザイルを張りました。落ちることはまずなさそうですが、万が一滑ってしまったら、ただ見ているだけになってしまいますからね。

素手でザイル操作しているのはいただけませんね。カメラやGPSの操作のために、手袋をザックのポケットに入れてしまっていました。
イメージ 25

ここを登り切ったところが頂上ですよ!がんばれがんばれ!
イメージ 26

岩場がザクザクの砂地に代われば頂上はもうすぐです。

「おーい、見えたよ!見えたのは心霊現象じゃないよ、頂上の石杭だよ~。」
イメージ 27

9時15分、甲斐駒ケ岳登頂!

先ほどまであれほど景色がよかったのに、ガスに巻かれて眺望はほとんど利きません。摩利支天さえよく見えないくらいです。
イメージ 28

お昼ごはんにします。
イメージ 29

食べたらガス抜けを待ちながら、頂上の観光をしましょう。広い山頂に結構色々あるので楽しめますよ。
イメージ 30

10時、結局頂上からの眺望は得られないまま下山開始します。下山ルートは通常コースにしました。
イメージ 31

頂上直下は直登ルートとあまり変わらない険しさです。ほとんど植物の生えていない月の砂漠の様な光景が広がります。
イメージ 32

岩を削った階段を降ります。
イメージ 33

ガスは山頂付近まで上がってきています。山の景色は一瞬の芸術です。数分で見えていた物が真っ白になってしまうのです。砂の道なので滑らないように、転ばないように、慎重に下ります。
イメージ 34

10時25分、摩利支天分岐。摩利支天はガスの中なので、行っても何も見えないでしょう。バスにも余裕もって乗りたいし、今回はパスしました。
イメージ 35

六方石が見えてきました。もうじき直登ルートと合流です。
イメージ 36

狭い岩の隙間の道です。O脚の私には窮屈でした。
イメージ 37


イメージ 38

この上で直登ルートと合流します。10時45分、直登ルートと合流しました。六方石手前で先行者に追いついてしまい、5分ほど休憩を入れました。
イメージ 39

駒津峰までの道は渋滞気味で、すれ違いや先行団体の通過待ちでずいぶん時間を使ってしまいました。11時20分、駒津峰到着です。サブザックを収納し、トレッキングポールを出して11時37分、双児山方面に向けて下山します。今回の山行で初めてトレッキングポールの使用です。登と岩場では使わない方が良いと思うのです。
イメージ 40

短い高山の夏を謳歌しているのは夏山登山客だけではありませんね。
イメージ 41

そして、ついに森林限界以下となり、樹林帯へと入ってしまいました。下りになって、職員山岳部のペースが上がってこなくなりました。荷物が重すぎるのか、トレッキングポールに慣れがなかったのか?
イメージ 42

12時33分、双児山手前の広い部分で一本。あと1時間弱で北沢峠のバスは出てしまいます。次は16時です。でも、安全を考えて13時30分にはこだわらずにゆっくり歩くことにしましょう。GPSは北沢峠まで直線距離で1.25㎞と示しています。高度差で613m、プロトレックはほぼ正確な値を表示しています。
イメージ 43

12時34分、双児山通過。頂上は踏めないのですが、標識はあります。
イメージ 44

ここからが長くきつい下りです。それでもこのメンバーならいけるでしょう。しかし、私は疲れを感じ始めていました。そして時間が異常にかかるようになっています。不思議なほど距離も高度も減っていきません。

根などで足を滑らせるとリカバリーが出来ずに転んでしまいます。これはいけません。先頭をAさんに代わってもらい、ルートファインディングとペースを作ってもらうことにしました。
イメージ 46

13時33分、1本とります。エネルギー切れを感じますが、レーションが喉を通りません。せめてコンニャクでとマンナンなんとかを口に入れます。GPSは残り700m、プロトレック高度計は残り高度約300mを示しています。

九十九折れの道なので、GPSの目的地距離は減っていくばかりではなく増えることもあります。心が折れそうになると職員山岳部の励ましがあり、また頑張れる気持ちになってきます。

本当にこんなに遠かったかなあ。それにこんなに登ってきたっけ?狐につままれたように感じます。

あれ、下に何か見えているよ。人工物だ。でもずいぶん下の沢の方だな。どうやら水力発電の小屋だったようです。

職員山岳部のメンバーに引かれて何とか足を進め、GPSの示す目的地距離が100mを割ったころ、バスの待合所が見えてきました!
イメージ 45

14時40分、北沢峠到着です!
イメージ 47

16時のバスを待ちます。1時間以上あるので、水を飲んでうたた寝をし過ごします。目あけて時計を確認。長いなあ。まだまだだよ。

そのうちに、臨時便を出してくれることになりました。乗車券を買ってバスに乗り込みます。15時30分です。うまくいけば16時の広河原発甲府行バスに乗れるぞ。

ところが、駆け込み乗車の人が3人、バスはそれをまちます。
「せっかくの北沢峠だからゆっくり過ごして16時に乗ればいいのに。」
車内にいた客の冗談は駆け込み乗車客には真に受けてもらえず、5分遅れで発車となりました。

25分か、微妙な線だな。さらに野呂川出会いでイワナ釣りの3名を拾いました。もう完全にタイムアウトです。ジャンボタクシーを上手く拾えればいいけど。一体帰宅は何時になるのだろう。

しかし、天は見放しても南アルプスのバス事業者は見放さなかったのです。無線で連絡して甲府行を我々が到着するのを待ってくれていました。

芦安駐車場へ到着しました。時刻はもう17時になる所です。本当は温泉入浴後、フルムーンの天然氷のかき氷を食べに行く予定でしたが、遅くなってしまったので入浴するだけで精一杯ですね。
イメージ 48

芦安駐車場の一番下にある金山沢温泉へ行ってみました。まだやっているかな?大丈夫、18時まで営業でした。ゆっくり温泉に浸かって疲れを取ります。

帰りは談合坂SAでほうとうをいただきました。そしてそこそこの渋滞を抜け、無事に帰宅しました。次の日は仕事、私は研修です。

談合坂SAで桃を皆様にいただいてしまいました。大変おいしい桃で、皮ごといただきました。つたないガイドに過分な頂き物、大変に感謝しております。今回は家族へは何も買っていませんでした。2日前には盛岡に行っていて、そこでしこたまお土産を購入しておりましたもので。

  • 顔アイコン
    full moonのかき氷、次回にお預けですね 削除
    beat1 ]
    2017/8/6(日) 午後 8:46
    返信する
  • 顔アイコン
    女性に囲まれてモテモテ登山でした。
    お疲れ様です。 削除
    2017/8/9(水) 午後 6:53
    返信する
  • 顔アイコン
    > beat1さん
    本当に残念、次回こそたべてきたいとおもいます。 削除
    2017/8/9(水) 午後 9:24
    返信する
  • 顔アイコン
    時間管理が巧みで、感心しました。終りの方でお疲れが出たようですが、それでもちゃんと辻褄が合いましたね。
    今年の天候不順の山で降られなかったのは感謝。ごちそうもすごいです。
    ボクは、山岳部の皆様は、次は仙丈とか、木曽駒とか、夢を広げて行かれそうに予感しています。 削除
    2017/8/10(木) 午前 11:53
    返信する
  • 顔アイコン
    > 山のmochiさん
    時間管理は頂上までは計画書に載せていた時刻通りでしたが、結局最後はグダグダになってしまいました。バス乗り遅れは痛かったです。

    次はどこに行きましょうか。夏のアルプスの前に、秋にも緩めのところを狙っています。 削除
    2017/8/10(木) 午後 6:59
    返信する