今日飛び込んできたニュースに、盗んだロードバイクで900㎞の18歳、いやこれはどうでもいいか、深く反省して償ってくれれば。

それより、妙に家の居心地が悪くなるニュースがタイトルのこれ、自転車レースで4台事故、50代重傷です。

もう13年も前の話になりますが、バイクナビグランプリという未登録者のレースに出場しました。一番は息子が小学1年生の部に出場するのでそれのトランポと応援、ついでに私もレースに出場しました。

私はたまたまネットで知り合った人が同じカテゴリーに出るというので、そこで初顔合わせ、意気投合して楽しくレース本番を迎えました。レースはサーキットを7周回です。一番最初に申し込んでしまったので、スタートは何と最前列中央に据えられてしまいました。号砲一発、スタートします。最初は様子見なのでしょうか、誰も前へ出たがらず、私が先頭を引きます。下りで速度が上がるとそこで抜く選手があり、その後ろへ付きました。

しばらくは先頭交代しながら集団のまま走行していましたが、5周回途中からポジション取りがきつくなってきました。集団中央に閉じ込められてしまい、前に出るには左右どちらかの列車が抜けなければ難しい感じでした。先頭を引いていた3人くらいが登りの途中でスパートをかけます。集団も一気に速度が上がり、アタックを追いかけます。

6周回目で追いつきましたが、集団は縦に長く伸びてきました。そしてついに最終回の7週目に突入。先頭が再びアタック。私の右にいた選手、するすると前へ出ていきます。その前にいた選手も右へレーンを替え前へ出ようとします。そして右にいた選手と接触、その選手がふらつきました。そこへ後続の選手が次々と突っ込みました。

ドンガラガッシャーン!

「落車!」と叫びました。

「落車!」
「落車!」

集団からも声が続きます。あまりの出来事にびっくりしましたが、オフィシャルがすぐそばにいたのでまずはそのまま走り続けました。そしてゴール。先頭から30秒遅れでのゴールとなりました。

そしてレース終了3分後、救急車が到着しました。

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その時の話を師匠にしたら、いくつかの問題点を指摘されました。まず、未登録者レースがそもそもおかしくないか、という点です。ホビーレースでも選手登録して、ルールやマナーが守られない選手は資格停止などを課して安全に配慮すべきなのに、未登録者レースなら問題を起こしてもまた他のレースに出てきてしまうというのです。私的な感覚では、選手登録がちょっと敷居が高いのが気になります。ヨーロッパではどうなのかわかりませんが、日本では登録者レースはガチンコで私レベルでは躊躇してしまいます。

また、レース初めての人も出るなら、きちんとレースマナーを教育する機会を設けてから出場させるべきではないか、ということです。一応有名レーサーのレース講座もあるのですが、聴講は自由、聴かなくても出場OKでした。

レーサー達にももちろん問題があります。集団で走っていると、蛇行、斜行、ひどい奴になるとボトル落っことしなどがありました。普通の感覚では、ある程度走れるようになってからですよね。しかし世の中そうでない人もいるのですよ。



次の日には笑顔で出勤、これが出来なければ趣味とは言えませんよね。安全第一で楽しみたいものです。

さて、安全な自転車イベントに参加したいと思ったら、何がいいのでしょうか?

レースなら、ヒルクライムが比較的安全でしょう。登りなので速度が遅くなり、より安全といえるでしょう。空気抵抗より勾配抵抗がより大きな要素となるので、ドラフティングがあまり意味をなさず、大集団が形成されません。それも安全につながります。

それ以外では、自動車用サーキット走行は比較的安全でしょう。コース幅が広く、接触を避けやすいうえにコーナーで曲がり切れなくてもセフティゾーンが自転車速度に対して十分以上あります。コーナーもかなり緩やかです。ただ、速度はかなり上がるので下り後のカーブは鬼門です。私の経験からはツインインクもてぎと富士スピードウェイは下りでアウタートップで脚が回り切ります。

どんなレースでも、やはり無理をしていて危険な面はあり、どちらのタイプのレースでも救急車騒動を見ています。ヒルクライムの場合はレース後の下りだったようですが。

サイクリング大会などはタイム計測などしてくれる場合もありますが、それにあまりにもこだわって信号無視などをしてしまう人もいるようです。あくまでも楽しみの一つくらいに考えて、仲間と競うとか、昨年より良いタイムとかむきにならなければ安全に楽しめるでしょう。

自転車の整備もしっかりとお願いします。結構危ない自転車に乗っている人もいるのです。とくにカーボンフレームの人は、クラックなどには細心の注意を払ってください。

趣味ですから、ご安全に。そして楽しく走りましょう。