KP61の記事は意外と好評でしたので、愛車遍歴シリーズ第2弾をお送りします。
LN100系 TOYOTA HILUX4WD 89年式ダブルキャブ
KPが潰れたのは書きましたが、直さずに買い換えてしまったのは意外なほどお金がかかりそうだったこと、そして当時流行っていた流行のオフロード4輪駆動車に乗りたかったことがあります。
バブル景気絶頂の頃、どういうわけでしょうか、パジェロを筆頭にオフロード4WDが巷に溢れかえっていました。もう全国津々浦々、舗装化工事は完了しているというのに、です。オーストラリアではカンガルーの飛び出しから車を守るカンガルーバーが必需として付けらているのですが、日本でもこれが大流行していました。子供の飛び出しから車を守る、なんて言いう冗談さえ出るほど、意味不明な時代でした。
でも、パジェロ買ってスキーに誘えば女の子は乗らないわけはない、というくらいの人気で、欲しかったんだなあ。
就職して1ヶ月、お金のない私には人気車パジェロは中古でも買えません。足を使っていろいろ探しました。ランドクルーザー40系なら安いのがあるなあ。スズキのエスクードは小さいなあ。あ、ノマドというロングボディーが出たぞ。でもガソリン車だけかあ。それに220万円もする!あれれ、いすゞビッグホーンの中古にえらく安いのがあるぞ。これはねらい目か?
そこでビッグホーンのカタログをもらいにいすゞのディーラーに行きました。そうしたら、新車でもグレードの低い車ならぎりぎり予算内に収まりそうです。値引きがとんでもなく大きかったんですね。営業マンにもうちょっと考えさせて、と言って店を出ました。
ところが、ここで大きな転機が訪れます。4×4マガジンという雑誌を読んでいたら、もっともっと安い車なのに、いっぱい積める車があることに気がついたのです。それがピックアップトラックでした。電気工事のバイトをしていたので、無蓋トラックの便利さも知っていたし、もちろんロープワークは大好き、南京縛りも得意としています。ハイラックスの当時の現行車は5代目で人気があるのですが、その前モデルは非力で有名なエンジンだったので非常に安い値段で取引されていました。
そこで、父の友人の自動車屋さんにお願いして探してもらいました。すると。
「1年半落ちの中古車が出ているよ。現行モデルだから性能もいいし、機械的には新車に等しいコンディションだから安心してオススメ出来るよ。」
でも、値段が、、、、、。すると、母がせっかく探してもらったのにまた探させるのは悪いから、買いなさい、足りない分は貸してくれる、というではありませんか。

買っちゃいました。
前オーナーがつけた荷台のルーフも便利でした。これをつければ巨大なトランクルーム、外せば引越しにも使えるほど大荷物が満載できました。
この写真は実際に会社の先輩の引越しを手伝った時のものです。

ルーフキャリアにも満載なら、当然荷台にも満載です。

アンダーグリルを切ってフォグライト入れたり、10.5インチ幅のタイヤ履かせたりといろいろやりましたね。
オーディオはもちろん、給料が入ると付け替えました。フロントドアスピーカーはKP61から移植したJBLですが、バッフルボードは厚みのある板を切り出して作りました。リアスピーカーはBOSEのボックスタイプを付けていたのですが、後ろの席に乗る人から頭に当たると不評だったのでステーを改良してフル乗車時には外せるようにしました。
パワーアンプとCDチェンジャーはリアシートの後ろに入れました。工具箱もそこ、ついでに牽引ロープやブースターケーブルなどのレスキュー用具も入れておきました。意外とそこに物が入るスペースがあるのです。
ヘッドユニットはクラリオンのアゼストです。学生時代、中華料理屋でバイトをしていたのですが、その時の出前先の一つがクラリオンの東京営業所でした。そこに展示してある製品群を見て、いつか自分で車を持つようになったらクラリオンのカーオーディオを付けたいな、と思っていました。その思いを叶えたのです。
この車のおかげで女の子にモテるようになったかどうかは全くわかりませんが、オフロード4WDと、ピックアップトラックが私のイメージに合っているようで、後にワンボックスワゴンに乗り換えた時に妙にがっかりされたり、お前らしくない、なんてよく言われました。
屋根のマグネットアンテナベースは無線機用です。でも、アマチュア無線ではないのです。パーソナル無線です。

マイナーチェンジ前のモデルなの、前後リーフリジッドサスペンションです。お察しの通り、ギシギシと乗り心地は良いとは言えません。前モデルから排気量をアップした3L型2800CCディーゼルですが、やはり高速の合流などではスムーズには行きません。リアビューミラーでもわかるほどの黒煙を吐いてなんとか流れに入れてもらっているような感じでした。
その代わり低速域でのトルク感は素晴らしいものがあります。アイドルからアクセルを踏まずにクラッチをつないでもエンストすることなく走り出せます。さらにトランスファーの副変速機を4Lに入れると土手の直登も出来るほどでした。側溝に落ちた車や雪で動けなくなった車のレスキューは何回もしました。時々お礼をくれる人がいて、牽引ロープは十分に元が取れました。
随分あちこちに行きました。いろいろなものを運びました。友人がリッターモーターサイクルで名古屋でこけた時には、この車で引き取りに行きました。リアゲートを開けておけば十分に積めるのです。
一番重たいものは砂利を1立米買った時です。水海道の資材屋で、個人にも売ってくれるというので、父が車出せというのでハイラックスで行きました。約1.4m×1.4mの荷台ですから、充分積めそうです。
資材屋さんで1立米下さいというと、じゃあ車そこに入れて、と事も無げにいうのです。指定された場所に置くと、すぐにホイールローダーで砂利を運んできて、荷台にドカン!と入れました。ぐっと沈むリアサス。大丈夫なのかあ?窓口に行って、1立米ってどれくらいの重さなのですか、と尋ねると、1.4トンくらいかな、だって。おいおい、ちょっと待てよ。俺の車500kg積みだぞ。驚くべきことに、なんとホイールローダーのバケットは半立米だそうで、窓口に行っているあいだにさらにもう1杯載せてしまいました。
ものすごく沈んでいるリア。明らかな過積載です。これで高速乗って帰るのか、大丈夫かなあ。
5人乗りで、500kgです。、一人55kgの計算ですから、2名乗車では3人分165kgは余分に積載できます。しかしその程度では焼け石に水だ、それでも倍積んでいるぞ。助手席を一番前にずらし、少しでもリアサスにかかる重量を減らす努力をしました。しかし、ハイラックスは強かったですね。いいことではもちろんありませんが、普通に走ることができました。道交法違反の疑いが濃厚だし、もうやらないぞ。
最後はあっけないものでした。4ナンバーディーゼル車だったので、排ガス規制に引っかかって登録不能になったのです。弟が茨城県に住んでいるので、規制地域外の土浦ナンバー取ってもらおうかとも思ったのですが、保険や名義の問題があるのでやむなく下取りに出しました。14万キロメートルも走った車ですし、規制地域では登録不能ですから、値段はつかないのは覚悟していました。それでも10万円にしてもらいました。
ところが、新車契約時に驚きのことがありました。東京のディーラーで新車を買ったので、登録できない車としてほかの地域へ送られることなったのですが、距離は行っても人気車種で、程度もかなり良いということで25万円の値がついたそうです。新車の購入代金が15万円も減ったのは嬉しかったのですが、まだまだ乗れる車だったのになあ、という悔しい気持ちもありました。
独身、そして新婚時代に乗っていたこの車には数多くの思い出があります。これからも登場することがあるでしょう。
でも、結婚したばかりでお金も無く、軽の4×4サンバー
にしましたが、これが小さいながらも面白くて
そこから、4×4を三台乗り継ぎ、同じように排ガス規制で
手放す事に(涙)
スキーを辞めてしまった事も有り、
そこからはFF人生が始まりましたよ(笑)