鹿島槍山行中、困ったことがありました。私のザックの内側に施してあった防水膜がぽろぽろと剥がれてきて、装備を粉まみれにしてしまったことです。買って10年、寿命なのでしょうか。

帰宅後、山道具屋を巡りザック新調に心が傾きかけていたところ、ヤマレコで興味深い記事を発見しました。

「経年変化でぽろぽろ取れてくる、ザックの内側に施してある防水膜はポリウレタンである。重曹を溶かした水につけてこすれば除去できる。」
「防水膜をつけるには、シーラントを溶剤で薄めて何回か塗布すればよい。」

そのような書き込みでした。これは試してみる価値はありそうです。早速、実験しました。まずは重曹で防水膜を除去してみましょう。本体も同じ症状が出ていますが、うまくいくかどうかはわからないので、まずは雨蓋で試してみます。

雨蓋はこんな状態でした。
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内側には、こんな具合にまるで雪のように降り積もっています。
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重曹です。普段の掃除に使っているので家にありました。
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まずは水だけで洗ってみます。ブラシでこすってみました。取れるものは取れますが、ここまでしか取れませんでした。
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重曹を入れて、漬けこみます。そしてブラシでこすってみました。
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なるほど、ヤマレコの記事のように、茶色く変色して落ちていきます。
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雨蓋のファスナー部はきれいになりましたが、天井部分はアイゼンを付けるように考えられているせいでしょうか丈夫な生地が表面に張ってあり、あまり曲げ伸ばしをしていないせいか傷みが少ないようです。重曹は傷んだ被膜だけに作用するとのことです。しかし、これももう端の方からはがれてきていますから、除去したいですね。
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靴用ブラシの柄の方を使ってこすり、何回か重曹水を取り換えながら作業しました。だんだん剥げてきました。
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30分ほど頑張った結果、すべて除去することに成功しました。あとはすすいで干し、乾くのを待ちます。
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防水膜の除去をしてしまうと、生地に張りがなくなってしまいました。くたくたになってしまっています。シーラントでそれも回復できるのでしょうか。結果が楽しみです。

雨蓋がうまくいったら本体に着手します。