知らない人が見たら暗号のようなタイトルですね。
 
さて、私が持っているストーブで、タンク分離型はMSRウイスパーライト(WL)とスノーピークWG。どちらもホワイトガソリンを使用するストーブです。WGを買ってから、WLは予備機、もしくは2台以上必要な場合のサブとして使用してきました。それぞれに良いところ、そして欠点を抱えているのですが、やはりWGの方がほとんどの点で使いやすいので主はこちらになっています。先月の八ヶ岳もWGでした。
 
しかし、双方とも運用コストという点では、ホワイトガソリンを使用するので評価は低くせざるを得ません。私は登山ストーブのヘビーユーザーであるので、かつてはガソリンスタンドで1斗缶を買っていたこともありましたが、これは実は燃料用ではない(洗浄用?)とのこと、特にコールマンのストーブでは炎が青くなりません。コールマンはツーバーナーも使っているのですが、使用頻度は結構高めです。しかもこれがとんでもないガスイーターで、これもそのガソリンではきれいに燃えません。しかも最近はガソリンスタンドの白ガスも、1斗缶で買っても結構高価。そんなわけでホームセンター等で4ℓくらいのキャンプストーブ用白ガスを結構な頻度で買っています。
 
灯油なら冬にファンヒーターで使用する残りで運用できるので極めて低コストですが、ストーブが嵩張り、重いのですべてこれで賄うとなると相当の覚悟が必要です。
 
そんな(言い訳をして)こんなで、マルチフエールなストーブを長く物色していたのです。オプティマスノヴァが最有力候補だったのですが、店頭で比べて見ているうち、結局赤ガスが普通に使えるという触れ込みのSOTO MUKAを買ってしまいました。このストーブは弱火があまり利かない、構造が複雑すぎて現地修理が難しい、燃料サクションチューブの固定がおかしい、などいろいろ不満がネットの上で聞かれます。また、タンクのネジ径が大きく、他のメーカーの物が使えないという点も、すでに複数タンクを持っている私にとってはマイナスポイントです。まあ、これ一台ですべてをまかなうわけではないので、欠点があっても燃料コストが下がれば十分価値はあるでしょう。
 
ともかく買ってしまったので、この3つを比べてみましょう。バーナーを上から見ました。WGだけ4本五徳ですが、なぜか直角ではないので、事実上3本足と変わらない安定度です。
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横から見ました。MUKAだけ明らかに低いですね。この低さを安定ととるか、床への熱ダメージ増大ととるか。MUKAは風防がストーブにはありません。付属のアルミシートを使えと書いてあります。
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ポンプユニットです。MUKAとWLはポンプノブに穴がありません。ポンピングは楽ですが、圧がかかっている時にはどうしても飛び出てしまう欠点もあります。WGは穴があるのでそれを指で塞がないといけません。でも、普通にポンピングすれば穴は塞がるので不自由は全く感じません。
 
WLは激しくポンピングするとポンプを回してしまい、ロックが外れて抜けてしまうことがあります。MUKAはシリンダーがアルミ製で、一番豪華な造りです。その分重量もあります。
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重量を計測しました。
 
ポンプ   WL 49g 、WG 83g 、MUKA 163g
バーナー WL 246g、WG 280g 、MUKA 160g
 
合計 WL 295g 、WG 363g 、MUKA 323g
 
WGのバーナーは重量には燃料ホースを付けた状態です。アルミのウインドースクリーンの重量も図りました。
 
床 WL 15g  MUKA10g
スクリーン WL46g 、MUKA 40g
 
WLを買った時、付属ウインドースクリーンのあまりのしょぼさにびっくりしましたが、MUKA付属のそれはMSR以下の薄さです。これでどの程度の耐久性があるのでしょうか。
 
細かいところでは、MUKAは付属のバーナー収納袋にポケットが付いていて、補修キットが入れられます。なくしてしまいがちなので、これはいいアイデアです。仕切りもついていて、本体とウインドースクリーンも分けて入れられます。WLの袋は材質がざっくりしていて、一番耐久力はありそうです
 
MUKA点火試験。説明書を見ながら行いましたが、特に難しいことはなく、誰でも安全に使えるでしょう。赤ガスを使用しましたが、きれいな青い焔で燃えています。
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点火約5秒で青い炎になり、RUNにノブを回します。はっきりしたクリック感があって好感が持てます。火力は3機の中では最大でしょう。もしかして私の所有するストーブで最大かも。普通に使うには、必要以上の火力です。そこから火力を絞ると、弱くはなりますが、やはりネットの皆様の言うとおり、中火といったところで限界でした。WGのとろ火には到底かないません。上手にご飯を炊くには工夫が必要な感じです。しかし、お湯を沸かす用途としては十分なので、これから燃料費節減に大いに活躍してくれることでしょう。山に持って行くのは?妻がいるならおいしい食事を作らなければならないのでWG、単独行ならとにかく安く上げたいのでMUKAかな。
 
こうしてみると、WGは赤ガスが使えないという点と、総合重量が一番重いという点では負けますが、他では最新型MUKAに負けないいいストーブですね。
 
いずれ、この3機でとろ火対決をしてみます。シェラカップ大がちょうど3つあるので同量同水温の水を入れ、同時に最低火力で火にかけ、一番遅くまで沸騰しない物が勝ち。 ピーク1、123R、8R、ボルドーでも対決させるかな?WLは低圧で使うという裏技もありますね。ちなみに灯油ストーブだと、沸騰まで持って行かない超低火力を維持できます。付きっきりじゃないと火が消えそうですが。
 
実は今日、EPI QUOも同時に買ってしまいました。誘惑に弱いダメな男です。いや、昨年壊れたガスストーブの代わりだから、こっちが本来の買い物でした。