昨年のちょうど今日、9月11日から、勤続20年褒賞休暇として、9連休がとれました。その9連休をどう使うか、悩むことなく、四万十川漕行に行くことにしました。この川の存在を知ったのは高校生の時の地理の時間、変な名前の川だなあ、程度の認識でした。清流と言われても、写真があるわけでもなく、先生の話だけ、その頃の私は川で思い浮かぶのは江戸川なので、その水がきれいだと聞いても、別に何も感じませんでした。
 
社会人になって、カヌーで初めて浮かんだのが江戸川。今は無き市川の「R-1」で中古のアリー811を買ってそのまま江戸川に直行、すぐに組み立てて江戸川に浮かべ、2時間ほど行ったり来たりしていました。
 
そのR-1で売っていたのが小学館のカヌービデオ、四万十川。フェザークラフトで土佐昭和から、江川崎からはタンデムのカナディアンカヌーと合流し、河口まで下る様子を詩的に描いた作品でした。今見ると、カッコつけすぎな感じでしょうが。それはともかく、四万十川への憧れを抱くには十分な内容でした。ただし、単に行きたいと思っただけではありません。江戸川になくて四万十川にあるもの、それは瀬。ものすごいパワーのある瀬を漕ぎぬける技術、漕力がなければ沈、場合によっては死を招いてしまいそうです。
 
カヌーは少しづつ、グレードの高い河川へゲレンデを広げていきましたが、結婚し、子供を持つ身となると、オトッツアンの行動半径は狭くなり、気田川より西の川にはいく機会がなくなってしまいました。
 
カヌーの仲間の中には、毎年遠征に出かけ、四万十川、仁淀川を漕行する人もいました。しかし、長い休暇もとれず、子供も小さかった私にはただうらやましいばかりでした。
 
しかし、時間が経つにつれ、子供は親離れが進み、むしろ一人遊びをせざるを得なくなってきました。そんなタイミングで褒賞休暇です。この機会を逃すと、次は10年後か、退職後か。
 
とにかく行くことにしました。
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2011年9月11日
 
娘の所属するポートボールチームの、葛飾区長杯があったので、まずはそちらの応援へ行きます。装備はすでに車の中。唯一不足しているのがA4ラミネートフィルム。地図をラミネート加工し、防水にしておきたかったのですが、あると思ったフィルムを使いきってしまっていて手持ちになかったのです。試合の合間にホームセンターに買に行き、家に戻ってラミネート加工。それからすぐに会場に戻り、応援。忙しい。地図はカヌーライフの付録をカラーコピーしたものと、地元の人がウェブに書いた解説の物を2種、計3種用意しました。
 
表彰式が終わってから、自宅に戻ってすぐに車に乗り込み、フェリーターミナルへ行きました。窓口でチケットを買い、車を所定の位置に並べました。電話で予約したときに、団体が同室になるので、ベッド上段になるかもしれませんと言われていたのですが、下段でした。どっちでもいいんですけどね。
 
さて、徳島行はこの列、新門司行はこの列と案内版があり、徳島行は私が一番前。隣の列は、なんと黒塗り、白塗りのハイエースが並んでいるではありませんか。8ナンバー登録で、大きなスピーカーを付け、窓には金網、バンパーに旗立ては溶接され、中には体のごつい男たちが休んでいました。団体って、もしかして政治団体?
 
が、ハイエース、よく見ると長崎県警と書いてありました。紛らわしいなあ。
 
私が乗るフェリーはおーしゃんのーす。タイプはカジュアルフェリーで、2等寝台のみのタイプです。オーシャン東九フェリーでは、スタンダードフェリーと選べるように書いてありますが、1日おきの運行なので日程が決まっている人には選びようがありません。2等の場合、スタンダードは雑魚寝になるので空いていれば大きく使えそうですが、落ち着きから言えばやはりベッドでしょう。
 
乗船時刻まで1時間以上あるので、フェリー埠頭を散歩しました。カーフェリーは高校1年生の時に親と一緒に宮崎、次の年に南紀に行って以来です。船尾ハッチをあけ、トラクタがトレーラーを次々に運び入れています。かつて乗ったフェリーは(高千穂丸、さんふらわー)は貨物車両「も」載せていた、という感じの船でしたが、それに比べるとオーシャンノースは人も運べるRO-RO船のような雰囲気です。貨物車両デッキがものすごく大きいのです。
 
前方に回ると、船首も大きく跳ね上げています。こちらからは積み込んでいる様子もなく、明り取りのためなんでしょうか。
 
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指定された時刻に車に乗り込み、乗船指示を待ちます。まずは新門司行の車から。それから徳島行の番です。ぐるっとまわりこんで、スロープを登って、係員の指示で停車します。船の中にはもうすでにたくさんの車が乗っていました。2輪車も数台乗ってきます。
 
誘導され、階上へ上がり、船室へ入ります。ベッドは大部屋の一番手前でした。小奇麗でなかなか居心地の良さそうな部屋です。荷物は入浴セット、洗面具、財布、VX-3などを持ち込みました。
 
デッキへ出て、出港準備に忙しい様子を見ていました。この大きな船も、意外に少ない人数で動かしているようです。ボーディングブリッジを外し、もやいを解き、ウインチで巻き上げ、エンジンの回転数を上げ、いよいよ離岸。バウスラスターからの噴出が見えます。
 
転回を終了すると、いよいよ前進。大きな航跡を残しながら、結構なスピードで進みます。夕焼けの中に東京の街並みがシルエットになって浮かんでいます。
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夕焼けはすぐに消え、真っ暗になりました。食堂へ行き、夕食にします。高校生の時に乗ったフェリーの楽しみの一つに、レストランがありました。なかなかおいしい料理で、豪華客船に乗っている気分が味わえたのですが、この船にはレストランがありません。その代わりに自販機が並んでいるのです。電子レンジが設置されていて、自分で調理できるようになっています。メニューも豊富で、スパゲッティーやキーマカレー、菓子パン、親子丼に焼きそばなどなど。さらに冷凍助六寿司という何とも表現のしようがないメニューもありました。驚きはその価格。全般に安価で、ほとんどが400円。カゴメのレンジデリシリーズなど、なんとスーパーより安い200円です。帰路は、ここで買いだめしておこうかな?
 
 
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私は夕食は買ってきていたので、それを広げます。TVもあってそれを見ながらの食事になりました。食後は入浴です。高千穂丸は風呂はエンジンルームのすぐ隣にあって、ドラムのように壁が低周波振動しているのが見えるくらいでしたが、この船は階上にあり、展望風呂になっています。夜なので、窓からほかの船や陸の明かりが見えてきれいでした。
 
まだ眠くはないので、ベッドの枕灯を点け、本を読みました。これから高知県へ行くので、「竜馬の夢を叶える男、岩崎弥太郎」を、前日金町東急で、バーゲンブックを買っていたのです。読んでいるうちに寝るはずでしたが、結構面白く読めてしまい、結局半分以上読んでしまいました。いい加減なところで消灯し、休みに就きました。船体の
ロールがベッドを緩やかに上下運動させ、とても気持ちの良い眠りになりました。
 
9月12日に続く。