2012年9月6日 山行3日目
 
朝3時30分起床。朝食は本来ソルレオーネのスパゲッティの予定でしたが、時短のために予備食のカップヌードルと差し替えました。詰め替え用のこれは、登山用品店ではカップ付きより高く売られていますが、近所のスーパーでは安価になっています。カップヌードル、シーフードヌードルの2種が置いてありますが、登山用品店ではチキンラーメン、どん兵衛など種類が豊富にあります。かつてはスーパーでもいろいろおいてあったのですが、人気なかったのかな?山では無駄なカップがなく、会社ではロッカーに備蓄できるし、大変に便利なのですが。
 
食べていると、真っ暗な中早くも団体さんが登行開始していました。こちらもとっとと食べて撤収、パッキングして
4時21分、出発。
 
歩き出して1分、先行するパーティーがつっかえています。何やらトラブルを起こしている模様。
 
「昨日ここ通ったんでしょう。なんで道わからいのよ。俺は初めてだから知らないよ。何やっているのよ。」
「暗くてわからないんだよ。」
「暗くたってヘッドランプ付けてるんでしょう。わからなかったら困るよ。」
 
私の存在に気が付き、先にどうぞ、と譲っていただきました。すると、あの人についていこうという声が聞こえてきます。ミスコースしたときに責められると嫌なので、ペースあげて歩きました。すぐにちぎれて一安心。カモシカ山行はそれなりのリスクがあります。ご来光に執着するより、安全第一を心掛けていただきたいものです。
 
こちらは昨日通ったGPSのログを見ながらなので暗闇でも問題なくトレースできます。もちろん誤差はあるのですが、並行して同じ形の軌跡になっていればまず安心。
 
仙水峠には4時50分到着。ここから駒津峰に向けて登ります。うっすら明るくなって来ています。前方にはいくつかの団体が登る光が樹林越しに見えています。登りはそれほどきつくはなく、リズミカルに足を運んでいくとどんどん標高が稼げます。プロトレックの高度計はみるみるその数字を増していきます。
 
途中、東側に見晴らしの良いところではご来光待ちの方々がその瞬間を待っていました。私はあまり気にせず、ずんずん登っていきます。樹林が切れるところで、東を見ると、あ、ちょうど今、数秒遅れで何とかカメラに収めることができました。
 
富士は笠をかぶり、北岳も雲が速いスピードで抜けていきます。上空も厚い雲が覆い、いかにも崩れそうな雰囲気です。10分休憩し、また駒津峰へ向けて歩き出しました。太陽が出てから数分後、空が赤く染まってきました。
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駒津峰でザック本体はデポ、エクストラポケットを外してサブザックにしました。たいした重量ではないので全部持って行こうとも思っていましたが、これから岩場を通過するので後ろにひかれない軽身の方が安全上有利と判断し、エクストラポケットを持ってきました。
 
合羽、水、レーション、財布と電子機器を持ってアタック開始。あまりの軽さに飛ぶように歩けます。そして六方石の先からルートの分岐。直登ルートを行きます。
 
地図では破線になっているので、どんなものかと思っていましたが、実はたいしたことはありません。3点確保でじっくり登れば大丈夫です。岩はしっかりしていて、浮石などもほとんどありません。ある程度岩場に慣れている人なら全く問題ないでしょう。
 
頂上直下まで来ると、かなり風が強くなってきました。結構寒さを感じます。下界では暑くて参っていたので、何とも贅沢な気分です。
 
7時15分駒ヶ岳頂上到着。居合わせた方に写真を撮ってもらいました。祠の陰に入り、風を避けて休憩します。合羽を着てレーションと水を補給。携帯電話を見ると、アンテナが2本立っていたので家に定時連絡。
 
雲こそ多いものの、視界を遮るものではありませんでした。遠くまで見通せます。昨日通過した早川尾根もその全景が見えます。その先には鳳凰、その真上に富士の高嶺。北岳、間ノ岳は上に雲をかぶっています。仙丈も雲に覆われたり晴れたりと目まぐるしく変わります。八ヶ岳、奥秩父、大菩薩も眺めは大変に素晴らしい物でした。
 
しばらく眺めていましたが、できれば北沢峠11時15分のバスに乗りたいし、摩利支天にも寄りたいし、天候も崩れそう。15分ほど休憩したところで下降開始。
 
摩利支天分岐まで来ました。ほとんどの人はそのまま下ってしまっていました。左に曲がり、8分ほどであっけなく摩利支天に到着。ここには摩利支天が祭られていました。そうか、それで摩利支天か。地名としか思っていなかったので、変わった名前だな、くらいにしか思っていませんでした。仏教の知識に乏しいので摩利支天がなにかもわかりませんが、剣などが刺さっています。その先に、テントを張れそうな、あるいは花見ができそうな広場があります。
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ここに来ると、また違った角度から駒ヶ岳を楽しむことができます。ここから見上げると、まさにピラミッドの下にいるような感じがします。もっとも、肝心のギザのピラミッドは見たことがありませんが。往復で20分、眺めを楽しんでも30分足らずの追加で済むので、ここは寄るべきでしょう。
 
駒津峰に戻るまで、多くのパーティーと遭遇しました。岩場の通過待ちをしているときに、振り返ると駒ヶ岳は雲の中。自分の幸運を感じました。そして風はますます強くなってきているようです。
 
駒津峰でザックを回収、双児山方面へ下山します。先ほどの渋滞とはうって変わって誰とも会いません。秋風を感じながら、静粛の中を下っていきます。双児山の登り返しは見た目には結構ありそうでしたが、あっけなく登れました。頂上ではなく、やや巻いているからかもしれません。そこで最後の休憩。ここからは樹林の中の道をひたすら下るので、遠景がみられる最後のポイントです。
 
双児山からの下りは長く感じました。ゴールまでの距離を示すGPSの数字がなかなか減っていかないのです。ジグザグに下りていくので、下っても下ってもなかなか進んでいきません。地図ではまっすぐですが、その3倍は歩くでしょう。それでも双児山から50分、もうあと100m程というところまで来ました。すると、なんと北沢峠まであと15分の看板が。まだそんなにかかるの???なんか精神的にがっかり。バスには十分すぎるほど時間は余るので、ゆっくり行くことにしました。ところが、わずか7分後、北沢峠バス停に到着。10時34分でした。
 
バスを待つ間、下山報告をしようと携帯電話を取り出すとこれが圏外。バス待ちをしている方の中に、林道を伊奈方面へ200mほど下ると通じるポイントがあると教えてくださるので、行ってみました。200mをはるかに超えるところまで行ってみましたが、どうしても圏外のままでした。あきらめてバス停まで戻りました。いかがでしたか、と尋ねられ、
「連絡はつきませんでしたが、あきらめはつきました。」
と答えました。
 
私があきらめたところより、もう一つ先のカーブまで行くと通じたらしいです。結局、広河原‐甲府バスの車内からメールで下山報告をしました。
 
甲府から乗ったあずさは、やがて雨の中。都営浅草線新橋駅の人身事故であふれた乗客が山手線に回り、こちらも乗客集中による遅延が発生。さらに雷でTXが全面運休。並行して走る常磐線も遅延が発生。それでも、予定より20分遅れで自宅まで帰ってこられました。バス停から自宅まで、今回初登場の傘をさして帰りました。